《ひねくれ魔師が天才魔法使いよりも強い件について》第7話 隙

塡「満ー!!」

舞「承ー!!」

満と承の捜索が始まって約三十分がたった。

塡「見つからねぇ・・・なぁ」

舞「なに?」

塡「満の『自己的式オリジナルマジック』ってなんだか知ってるか?」

舞「はぁ?知らないの?君達あくまでも馴染でしょ?」

塡「知らないんじゃなくて確認だ。俺の記憶が正しければ満の『自己的式オリジナルマジック』は『仮死狀態アップリントデス』だよな?」

舞「せいかーい・・・まさか効果を覚えてないとかは無いよね?」

塡「・・・一応、聞いとく。」

舞「・・・『仮死狀態アップリントデス』て言うのはね、簡単に言えば死んだ狀態のを再現出來るの、例えば生知に引っかからなかったり、見ても気付かなかったりする効果、それと、擬似的に能力のリミッターを外せたりもしたはず。」

塡「・・・見ても気付かない・・・拠點戻るぞ。」

舞「へ?」

塡「その効果の通りなら俺が見逃してる可能がある。」

舞「何を目的に?」

塡「飯・・・かな」

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舞「・・・」

塡「どうしたんだ?」

舞「今謝ったら許してくれる?」

塡「俺が納得する説明ならな。」

舞「えーとですね」

そして約三分間舞の説明が続いた。

その時

塡「まて!」

舞「な、なに?今私が説明を」

塡「しっ!」

とっさに木に隠れ塡はゆっくりと木の向こうを覗く

塡(『真眼マナ・アイズ』・・・あいつは確か)

種族=キメラ魚類型

魔力=0

力=301

気力=143

キメラ魚類型とは

普通キメラは、陸上の生を掛け合わせて作られた魔獣であるが、魚類型とはその名の通り、海の生のキメラなのだ。

だからといって陸上では生活出來ないのかと言われれば、そうでも無い。

それは見た目の話で戦闘での能は非常に高い。

知能は無い分、能力が高く、敵を発見すれば死ぬまで戦い続けると言ったまさに『魔獣』と言う言葉が似合う生なのだ。

舞「ねぇどぅしたの?」

至近距離からの言葉に塡のがビクンっ!と跳ねる。

塡「いきなり後ろから話しかけんな。」

舞「ふふふっふふ。」

塡「笑ってんじゃねぇ。」

舞「いやだって塡がビクンってビクンってしたビクンって」

塡「それ以上いったらここでリタイアさせるぞ。」

舞「・・・」

塡「まぁとにかくあいつをどうにかしないとな。」

木の影に隠れながら思考をめぐらせる。

塡(舞は使えない、なら俺が)

舞「待って、また一人で行こうとしてる?ねぇ私達チームなんでしょ?仲間でしょ?それなら」

塡「いい!俺1人で行く」

舞「何でじゃあ援護だけでも」

塡「ダメだ」

舞「なんでよ!!!」

塡「ばかっっ!」

塡はとっさに舞の口を抑え木の向こうを覗いた

塡(気づいては無い、聴覚は低いのか?やるなら今だな)

塡「いいか、俺が全力で飛び出して切りつけるからお前は急いで拠點に帰れ!いいな!」

舞「いやだ!」

塡「リーダー命令だ」

舞「こーゆー時だけリーダーぶるの?」

塡「お前らが押し付けたんだろ」

舞「塡は嫌がったじゃん。」

塡「うるさい。」

舞「じゃあ援護だけでも」

塡「ダメっつったろ!」

舞「いいじゃゃん!!」

塡「ダメって言ったらダメだ、お前とやるより一人の方がやりやすい。・・・どした?」

舞「うし、うし、ぅぅ」

塡「あ?」

舞「後ろ!」

バッ!

振り返るなり眼前には赤い目でこちらを見ているキメラが視界を埋め盡くす。

「ふぅふぅふぅぐぅ」

塡「な?!気付かれていたのか?」

とっさに武を握り、戦闘態勢へと移る。

舞「サメの聴力?でも陸上で発揮出來るものなの?」

「ぎゃぁぁぁ!!」

キメラはぶなり周辺の木を特徴的な腕部分でなぎ倒す。

塡「考えている暇はない。みどうり援護させてやる、俺に強化の魔法をかけろ!」

舞「・・・うん!!『筋力上昇ビルドアップ』!」

塡「・・・!」

木の影から飛びだしたと同時に刀を振るうが、同時にキメラは頑丈そうな足で塡を蹴りつける。

塡「クソ!刃が通らないな。」

舞「『切斷カッティング』!」

紫のを発せられ、の刃がキメラの足を切斷する。

塡「これなら!」

すかさず切り込むがキメラのハサミのような特徴的な腕によってけ止められる。

複數ある腕は確実に塡をリタイアさせるため、攻撃的な意志を持ってき出す。

舞「『衝撃吸収スポンジ』!」

間にった舞の魔法の影響だろうか、キメラのハサミは舞の前で弱々しく止まってしまった。

塡(今しかない!)

刀を鞘に戻した塡は、すかさず単語帳を取り出し、詠唱を開始する。

ーノームの力を以

ー吹き飛ばす!

キメラのハサミは後ろに吹き飛ばされ、甲羅にヒビがる。

塡「ここ!」

能力が強化されたことによって、キメラの背中より高く飛び上がることが出來た塡は、突如出現した槍を甲羅のヒビへと突き刺し、詠唱を開始する。

ーシルフの力を貸したまえ

ー高電圧の雷を

雷ライトニング!

槍から敵のを焼き盡くすための電気が流れるが、ドォンという音と共にハサミが落ちる。

塡「説明!」

舞「甲殻類やの特だと思う。」

塡「甲殻類なら再生の可能があるな。速急に対処する。」

だが、塡の思いとは裏腹に、制を整えたキメラは直線的にダッシュを始める。

舞の元へと。

塡(間に合うか?!)

塡「舞!」

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