《ひねくれ魔師が天才魔法使いよりも強い件について》第10話 才
演習三日目、視界に広がる今すぐにも崩れそうな天井が気にならないほどの空腹が塡の思考を飲み込んでいく。
空腹をかき消す魔はあるが、それはかき消すだけであって、栄養失調で即リタイアになってしまう。
塡(ここままじゃ自分を殺しちまう。)
塡「仕方ないが、數ない食料に手をつけるしかないか。」
意識が朦朧とするなか、そう遠くない食料庫までの道をゆっくりと歩く。
簡易的なドアの前まで行って気が付いた、中からガサガサと音がすることに。
可能としてはもう限りなく一つしかないわけだが、ここで悩んでも仕方がないと、ゆっくりと簡易的なドアを開ける。
數ない食料が転がっているはずの食料庫の中には、何かをムシャムシャと頬張っている三人の年の姿だけが見えた。
塡「お前ら・・・」
舞「待って!こちらにも言い分があります!」
塡「そうか・・・じゃあその言い分を聞かせてくれよ。何にも殘さずに全部食べたってことは、それ相応の理由があるんだよな?」
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きっとくだらない言い訳をされるんだろうと想像していたが、そんなことは無く、切実に土下座をする二人と、ごめん、とだけ呟いた承の姿が塡の目に映る。
空腹に加えそんな景を見せられてしまえば、怒る気力も失せるというもので、とりあえず食料の確保を優先的にと、探索を始める。
10分後
塡「・・・まさか、食料を全部食べるとはな。」
舞「だから謝ってるじゃんごめんて。」
塡「謝る暇があるなら腹が膨れるでも探してくれよ。」
舞「でも謝らなかったら怒るじゃん。」
塡「お前らがあんなことしなければそもそも、イラつかなくて済むんだよ。」
萬が一敵と遭遇した時のため二人一組でく提案を出した事にしばかり後悔しながら、しでも空腹を満たすために周囲を見渡し続ける。
訳の分からない植に絶対に毒のある木の実、実がなっていることすら珍しく、ほとんどの木には深緑の葉しかついていなかった。
この際、でも良いと更に周りを見渡している時、目が合った。
?「・・・!」
塡「・・・!」
舞「塡?」
塡「・・・・・・この場合逃げるが勝ちか?」
瞬間、遠方から一気に距離を詰められた塡は、を捻ることで突き出さた拳を避ける。
?「なんで良けれた?」
塡「勘だよ。」
足が著地した瞬間、地面を蹴って相手の頭を時點に叩きつけようとするが、腰を落とされ、弧を描く足は空を切る。
?「喰らえ!」
全のバネを使い、再度繰り出された拳は塡の腹部を強く貫いた。
塡「・・・!」
?「まだまだ!」
左から飛來する拳を間一髪で避けた塡は舞の手を摑み大きく後進する。
?「やっぱり魔師は弱いな。」
塡「言ってろよ。」
挑発を真にけずにすぐさま荒い呼吸を落ち著かせた塡は、腹部に痺れをじつつ數枚の紙を取り出し、順番に掲げていく。
ー鞘は我が
ー刃はノーム
武作クリエイトウェポン・【付呪・地の霊の力エンチャント・ノーム】
何も無い空間から刀を取り出した塡は、一呼吸置いてから腰を低く落とす。
塡「ふぅ・・・」
徳「付呪エンチャントだ?ハッタリ噛ますなよ。」
重心を前に移させた塡は、前に置いてある足を抜く事で重力により、ブレーキがかからずに走り出せる技を応用し、無音で距離を詰める。
塡(俺の間合いだ。)
刀と拳じゃ必然的に刀の方が間合いが長くなってしまう。
つまり、刀の間合いであっても、拳では屆かないため刀の方が圧倒的に有利になってしまうのだ。
その事を敵は理解していたのだろう。
刀が振られると同時に零距離まで近付いていた、故に刀が完全に加速する前に右手で柄をけ止め、左手をがら空きの腹部にもう一度叩き込める。
塡「・・・!」
痺れが全を駆け巡り、反応が鈍る。
その隙を見逃さなかった敵はすかさず左膝を腹部へと刺し込む。
塡(まずい・・・)
痺れが蓄積し、左手の覚が無くなった所で、突如後ろから引っ張られる形で敵の右手を避けられた。
舞「『治癒ヒール』」
左手の痺れが無くなった事を確認しながら、武を構えた塡は腰を落とすが、後ろから膝を蹴られることでバランスを崩し、膝が地面に著く。
塡「何してる。」
舞「二人で戦わなきゃ意味ないでしょ?」
塡「邪魔だ。」
上半を地面スレスレまで落とし、ほとんど水平にさせることで一歩目から最高速度で走り出せる技を使用し、舞を振り払った塡は、構えている相手の首を目掛けて刀を振るう。
だが、しばかり武の扱い方を學習した中學生が殺陣のように刀を扱えるかと聞かれれば無理な話で、呆気なく避けられた後に、塡は巖に叩き付けられ、巖が崩れる音と共に再び痺れが全を駆け巡った。
徳「魔師程度で勝てると思うな!」
塡「・・・お前程度に負けられねぇんだよ。」
痺れがを支配する中、ただ一心不に勝利を考え、塡という名の年は武を強く握り直した。
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