《ひねくれ魔師が天才魔法使いよりも強い件について》第65話 約束

塡「さて、どうするかな」

塡(場所が分かると言っても常にサーチしてたら魔點消費も馬鹿にならねぇしな。単純にトラップでも設置するか。)

塡「じゃあ始めるか」

承「何を?」

塡「・・・!」

背後から聞こえた聲に瞬間的に反応し、後ろに跳躍、著地と同時に塡はナイフを構える。

承「ねぇ、ちょっと話を聞いてくれる?」

塡「?・・・何だ」

承「いやね、大會とかくだらないな〜っていうだけなんだけど」

塡「で、それがどうした」

承「満を説得してくんない?」

塡「この勝負に勝ったらしてやるよ」

承「・・・忘れないでよ!」

塡「多分な」

一瞬の靜寂が響いた後に2人は武をぶつけ合う。

鳴り響く金屬音は男の闘いをじさせない程の雰囲気を作り出していた。

何十回か打ち合うと、ほとんど同時に2人は一気に後ろへ跳躍する。

承「『豪火フレイム』!」

塡「『波流防・波紋』」

承のステッキから放たれた豪火は周りの木を燃やしながら塡の方へ豪速球で飛んでいく。

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だが、塡の目の前に到達した瞬間、先程までの勢いが噓のように遅くなり、水に石を投げ込んだ様なの広がりによって『豪火フレイム』はかき消された。

塡「『波流加速・全速力フルスピード』」

聲と同時に塡の背中と足に魔法陣が発生する。

そして、魔法陣がった後に衝撃波が発生し20mの承との間を一瞬で詰める。

急ブレーキの衝撃で承が怯んでいる隙に手を叩き、『波』を発する。

塡「『波砲ウェーブ・キャノン』!!」

手を叩いた時に発生した波を利用し、大砲以上の威力の波を承に叩き込む。

ドンッッ!

という音と共に、衝撃波は承を吹き飛ばし、周辺の木を薙ぎ倒す。

塡(・・・ッ!・・・流石に反はあるか)

そのしの隙を見逃さず、承は『手品師マジシャン』のスキル『テレポート』で、塡の後ろに移する。

塡(まずい!)

承「『暴風ストーム』!」

塡「グッ!」

を破壊する程の威力を持った風は無抵抗の塡を地面に叩き付ける。

數m飛ばされた所でを取ろうとするが、承から次々に放たれる『手品師マジシャン』のスキルで呼び出した『低級魔法』によってそれを阻まれる。

塡「は、『波流移・瞬間移テレポート』!!」

承から放たれた続ける『低級魔法』を避け続けながらも塡は式を組み立て、10m後ろに移する。

塡「はぁはぁ・・・『波流攻撃・一閃』」

風を切る様な音と同時に承は後方へ吹き飛ばされる。

すかさず塡は空中に手を掲げ、『盜賊スキル』を発し、ナイフを取り出す。

塡「『発シュート』!!」

2本のナイフは目にも止まらぬ速さで飛來し、承のを傷付ける。

更に塡は2本、4本、6本とナイフ承に向けて放つ。

合計8本のナイフは承を傷つけ、承の機力を奪う。

承(足が・・・)

塡「まだまだ行くぞ」

承「はぁはぁ・・・『テレポート』!」

塡から放たれたナイフは空気を切り、誰も居ない地面に突き刺さる。

塡「・・・さて、始めるか」

と呟いた後に塡はまた作業を始めた。

300m離れた森にて

承「はぁはぁ・・・何とか逃げ切れ」

ガサガサッ

言葉を強制的に遮斷し、音がした方向を睨めつけながら『手品師マジシャン』の武のステッキ構え音がした座標に合わせて『テレポート』する。

承「・・・」

承は周りを見渡すがそこには誰もいなかった。

承「いない」

瞬間、鳥の鳴き聲の様な音が近づいてくると思うと、承の頬を何かがかすめる。

承はゆっくり後ろを振り返ると、木に矢が刺さっていた。

理解にし悩んだが理解した時には遅く、承の腕に多數の矢が刺さる。

承(まずい!)

承は適當な位置にステッキを向け『テレポート』を発しようとするが次の瞬間に鳴り響く聲にかき消される。

舞「『型破りスキルブレイク』!!」

承「・・・!」

舞「逃がさない!」

承「めんどくさい!」

舞「『付呪・炎エンチャント・ブレイズ』・・・『炎の矢ブレイズアロー』!」

赤いを帯びた1本の矢が承を目掛けて飛來する。

必死の思いで後ろに転がり、舞から放たれた矢を避けるが地面に著弾した瞬間に文字通りの炎が燃え盛り、周りの木々を焼き盡くす。

おもわず熱さに顔を庇う承を見逃さず、舞はすかさず矢を放つ。

承「っ!」

炎と庇っていた手のせいで矢への反応がし遅れ、承の足に矢が直撃する。

続いて矢を放とうと弓を構える舞に向かって聲が響く。

塡「舞!1度引くぞ!」

舞「え、・・・分かった!」

燃え盛る火炎の奧で舞と塡が撤退して行くのが見えるのを確認し承は回復魔法を発する。

承「ふぅ・・・」

承(とりあえず塡に勝てば満を説得してくれる。・・・満と合流しないと、でも何処に居るか分からないしな。)

承はしばらく頭を抱えた後その場に寢転がって「あほらしっ」と呟いた後に眠りにった。

300m離れた森にて

塡「さて、こっからが正念場だ。舞が頑張れば勝てるし頑張れなかったら負ける。いいな」

舞「うん!」

塡「じゃ、始めるか!」

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