《強大すぎる死神は靜かに暮らしたい》死神はずるい

「ラト様!いくら何でも首を摑むのは良くないと思います」

この前の件で怒られた

「それはごめんね、咄嗟だったんだよ」

「謝るならサフィアさんに謝りましょう?」

隣にいる勇者に謝る

「ごめんね、えーと、サフィア?ちゃん?」

「いえ、私も悪かったし…」

勇者はが癒えるまでは家にいるらしい

ちょっとそれが気に食わない

別に気に食わない事なんて無いのに

僕のは時々よく分からなくなる

これが神になった代償なのかもね

今は夜、燈りの無い森はもう真っ暗だ

メロは食後の皿洗いかな

勇者は自室にいる

僕は勇者の部屋に向かう

ノックを三回

返事が返ってくる

「?、ラトさん?どうしたの?」

「僕が死んだ人の知恵と力を貰っているのは教えたよね?」

「?、うん」

「一分だけね、お話しようか」

魔法使い君としてね

これは僕の能力チカラだ

斷の箱』

名付けるほどでもないが

それはまるまる一人の知恵を詰め込んだ箱

僕は三個もっている

顔を作る、聲を変える、息を吸う、息を吐く

「勇者様、よくぞご無事で…」

勇者にとっては懐かしい言葉だろう

「え……うそ……」

勇者にとっては信じられない事だろう

「貴方様が生きておられるならこれ以上の喜びはございません」

勇者にとっては嬉しくも悲しいことだろう

「うっ、ひっぐ、うああ、ごめんね!私のせいで!」

「それは違います、勇者様、私は自分のために死んだのです、どうか、世界を救ってください、それが、わ、たし、の願、い……」

時間は長いようで短い、一分なんて何にもならない

勇者は嗚咽をらしながら僕に謝の言葉を告げる

知恵は彼のでもは僕のだ

これは道化演技でもある

ただこれで勇者の罪悪が減るならいいと思っている

僕は勇者の部屋から出る

自分の部屋で『箱』から魔法使いを消す

あれ?そう言えば殘り二つの箱は何が誰がっているんだっけ?

思い出した、ラ……と…リ…だ

違う違う、それはもう忘れたはずだ

そうだった、この記憶はもう無かった

寢る前にお茶を飲む、眠りが深くなるからお気にってる

「ねぇ、アリス、お茶お代わり」

「?、アリス…ですか?メルですけど…」

「あれ?僕なんて言った?」

「アリスって言いましたよ?」

アリス……アリスって誰だっけ?

今までアリスって名前の子いっぱいいたから忘れちゃった

まぁいいか

思い出そうとする前に忘れないと

『報酬』はんでいなくても來る

さてと、おやすみ

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