《これが純粋種である人間の力………ってこんなの僕のぞんでないよぉ(泣》年と家族と食卓

「遅くなりましたわ。ブランとミラ、ミナを連れてきました」

姉さまに手を引かれてやってきた食堂には、すでに僕たち以外の全員がそろっていた。

「ご苦労だったな、カレン。さぁ、席についてくれ」

円形の大きいテーブルの一番奧に座る父上が、僕たちに座るように促す。

「わかりました」

「わかりました」

僕と姉さまは頷き、席へと座る。

「失禮します、みなさま」

「失禮します、みなさま」

遅れて、ミラとミナも席に座る。

「では、みながそろったので…食事を始めようか?」

そう言うと、父上は傍らに立つ執事長に目配せする。

「かしこまりました。運んでまいります…」

それを見た執事長は、一禮して部屋から出て行く。

・・・

・・

「お待たせいたしました…本日のメニューでごさいます」

しばらくしてから執事長と執事、メイドが數人、部屋へ料理を持ってってくる。

「うむ…それでみな、いただこうか?…いただきます」

まずは父上が食べ始める。

「「「「「いただきます」」」」」

次に五人の母上が食べ始め、

「「いただきます」」

その次に二人の兄上が食べ始める。

「「「いただきます」」」

そして次に三人の姉上が食べ始め、

「「「いただきます」」」

最後に僕と妹たちが食べ始める。

しばらく無言が続き、みんな食べることに集中している。

食べている時はしゃべらない。

これが王族だけでなく、この世界の作法だった。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇

「みな、食べ終わったようだな?…では、ごちそうさまでした」

「「「「「ごちそうさまでした」」」」」

「「ごちそうさまでした」」

「「「ごちそうさまでした」」」

「「「ごちそうさまでした」」」

いただきますとおなじように、ごちそうさまも父上、母上、兄上、姉上、僕たちの順番で終わらせる。

食事が終わったここからは、おしゃべりの時間である。

近況報告などの他もない話が続き、楽しく時間が過ぎていく。

「そういえばセリエル母上?ミラとミナにエプロンを教えたのは何故ですか?」

僕は、さっき気になっていたエプロンの理由をセリエル母上にといかける。

「そうねぇ…わたくしとしては、ブランちゃんに楽しんでほしかったのだけど…楽しくなかったのかしら?ミラもミナも、可いと思ったのだけど…」

セリエル母上は吸鬼であり、ミラとミナの雙子姫だけでなく、ユリカ姉上を含めた三人の母親である。

「それは確かに…似合っていましたし、かわいかったですが…倫理的にアウトだと思いますっ」

「そうかしら?ブランちゃんは、王様になることが決まっているのだし…ミラとミナがブランちゃんのお嫁さんになることも決まっているのだから、今から仲良くするのは良いことだと思うわっ」

「そうなのですか!?」

僕はセリエル母上の弾発言に目が飛び出そうになった。

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