《これが純粋種である人間の力………ってこんなの僕のぞんでないよぉ(泣》年純粋種の事実を知る

「詳しい話をきかせていただけますよね?父上?」

「いや、まぁ、ごほんっ。それはだなぁ…」

「ランネット?あまりお父様を困らせてはいけませんよ?」

「困るようなことなのですか?父上?母上?」

「いや、まぁな…」

「そうですわね…そろそろ話をしたほうがいいかもしれませんわね?あなた?」

「うむ…そうかもしれんな。…たしかに、ちょうど良い機會なのかもしれんな…」

「父上?母上?…大事なお話なのですか?」

「そうですね。…ランネット?あなたは自分が特殊な存在だということは、理解していますね?」

「はい。…僕が、純粋種とよばれる特殊な存在だということは、本で読んで知りました…」

「実は、その純粋種である事実そのものが、ミラとミナがブレンの嫁になる理由そのものなのだよ…」

「どういう…こと…ですか?」

「それは私から説明するわ」

「メア母上?」

「実はね、純粋種が王家に生まれた場合…すべての王族は、その生まれてきた純粋種に忠誠を誓わなければならないことになっているのよ…」

「そんな決まりがあったんですか!?…でも、その忠誠を誓わなければならないっていうだけなら、ミラとミナの二人が僕のお嫁さんになる理由にはならない気がしますが…」

「たしかに。ミラとミナの忠誠という意味では、そうかもしれぬな。…だがしかし、母親であるセリエルの忠誠は意味が違ってくるのだよ」

「それはつまり…セリエル母上の忠誠の証として、ミラとミナが僕のお嫁さんになるということですか?」

「そういうことだ。…この事柄は、王族全員に當てはまるのでな…當然、我も例外ではない」

「それは…父上も僕に、忠誠の証を渡すことになる…ということですか?」

「そのとおりだ。…我が渡す忠誠の証になるものが、つまりは王位というわけなのだよ」

「なるほど…そういうわけですか」

「理解し、納得できたか?…ちなみに、三人の姉も全員、純粋種…つまりはブレン、そなたの嫁ということになる」

「そうなのですか!?」

「そうよ。つまりランネット?あなたは最低でも五人の嫁をもらうことになるのよ」

「五人…ですか。多い…ですよね?」

「いいや、歴代の王族の中ではない方だな。我の四人というのもないが、五人も十分ないのだよ。なんせ…歴代最高は十人以上もいたらしいからな」

「十人以上…ですか。それはすごいですね…」

「まぁしかし…ブレンの場合はもっと増えるかもしれないがな…」

「それは何故ですか?」

「それはだな…純粋種というのは、気にった相手は異関係なく、自分のそばにおくようになるからだ」

「同も…ですか?」

「同も…だ。…まぁ、嫁や婿にするのは異だけで、同は近衛隊長や執事長やメイド長などにしていたらしいがな…」

「そうですか。…あれ?つまりあれですか?僕が、気にった相手を片端から嫁にするだろうから、多くなりそうだと?」

「そういうことになるかな?…まぁ、まだまだ先のことだからな…わからんだろう」

「…なんか納得いきませんが、いいです。純粋種について知ることができて、よかったです」

「そうか、それならば良かったよ。…さて?食事も終わったことだし、久しぶりに一緒に風呂にろうか?」

「いいですよ?たまには一緒にはいりましょうか?」

「おぉ、そうか。それならばさっそく、風呂の準備をさせよう」

「よろしくお願いします」

僕は笑顔で頭を下げた。

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