《これが純粋種である人間の力………ってこんなの僕のぞんでないよぉ(泣》年とコーディネーター

コーディネーターとは、中者のことである。

者とは、両方の別の長所を併せ持って生まれた存在であり、15歳までにどちらかの別を選ぶことができる。

を選べば、初めからだったものよりしく、スタイルも良くなる。

を選べば、初めから男だったものより強く、たくましくなる。

そんなコーディネーターだが、短所もある。

それは、心の問題である。

両方の別を有しておるので、早い年齢でどちらになるか決めないと、心が壊れてしまいそうになるのだ。

普通は八歳くらいが安全に選択できる適正年齢だといわれている。

今回僕がアーサー君に言った「コーディネーターでしょ」という言葉は、常識から考えるとあり得ないことである。

しかし、僕の直はアーサー君がコーディネーターだと確信させているし、純粋種のカンははずれないので、事実なのは間違いないと思われる。

なので、驚いた顔をしているアーサー君に対し僕はもう一度、今度ははっきりと問いかける。

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「君はコーディネーターだよね?明らかに八歳には見えないんだけど…心は大丈夫なの?」

「………………」

「………………」

沈黙が僕とアーサー君の間を支配する。

「………………」

「………………」

このままではらちがあかない。

「………………」

「続きは僕の部屋で話そうか?」

ここでは周りの目もあるし、アーサー君も話してくれないとじた僕は、彼を自分の部屋にってみることにした。

「わかり…ました。伺わせていただきます…」

「うん。…じゃあ行こうか?…すみません先生。勝負は僕の負けで終わりです。後のことをお願いします…」

「あ、あぁ、わかった…後はまかせたまえ」

「よろしくお願いします。…行こう?アーサー君」

「はい……それでは先生、失禮します…」

「あぁ」

僕とアーサー君は育館から僕の部屋へと歩き出した。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇

「さて、何から話そうか?僕としては、アーサー君の今の狀態は見過ごせるものじゃないから、詳しい話を聞きたいんだけど?」

僕の部屋につき、僕はベッドに、アーサー君は椅子にそれぞれ座ったところで、僕は問いかけた。

「…ランネット様は、私の事をどこまでご存知なのですか?」

「僕は君のことはあまり知らないよ?…コーディネーターだって思ったのは、ただの直だし…君と認識してあったのは、今日が初めてだしね」

「それは…そうですね。…わかりました、すべてをお話します。実は……」

そういって、アーサー君は自分の事を話しはじめる。

「私の家系が、近衛騎士団団長を勤めている家系だというのはご存知ですよね?」

「うん、それは知ってるよ」

「では、近衛騎士団団長の選出の方法はご存知ですか?」

「たしか、指名制だったよね?団長が40歳になったら、次の団長を指名するんだったかな?」

「その通りです。……ただし、団長の直系の長子が20歳以上だった場合、次の団長はその長子が勤める事になっています」

「そうなんだ。…だからアーサー君の家系が代々団長を勤めてたんだね…」

「はい、その通りです。…そしてここからが問題なのですが」

「うん」

「私の家系は、コーディネーターが生まれやすい家系でして、コーディネーターが生まれた場合の取り決めがあるのです…」

「それは?」

「コーディネーターは、両方の別の長所を得ます。そのため、年齢を重ねるごとに同年代の中で突出していきます」

「そうだね」

「そこで私の家系では、コーディネーターは12歳まで別を決めてはいけないことになっているのです…」

「それは…大丈夫なのか?」

「はい。カウンセラーや薬が用いられるので、12歳までなら大丈夫なのです…」

「なら良かった。…それで?僕と手合わせした理由は?」

「はい。それは…男になることを決めるためです」

「やっぱりね…だろうと思ったよ」

「わかっておられたのですか?」

「まぁ…ね。僕の直が君のだいたいの狀態と狀況を教えてくれたから…ね」

「そうなのですか…」

「それで?アーサー「君」は、それに納得してるの?」

「はい。…近衛騎士団団長がでは、格好がつきませんから…」

「そうかな?…僕は別に、の人が団長でも良いと思うよ?」

「そう思いますか!?……いえ、ですが……やはり家族に示しがつかないです」

「やっぱり…君はの子でいたいんだね?」

「それはっ!?…はい…確かに私はの子の方が良いです。…かわいいものとかを堂々と好きと言えますし…」

「ならの子になれば良いじゃないか…」

「前例がありませんっ!代々近衛騎士団団長は、男が勤めるのが伝統です!」

「だったら、団長をあきらめればいいんじゃない?」

「それは……できません。私は騎士として生きていきたいのです…」

「だったら答えは一つじゃないかっ!」

「ですが……」

「前例がないなら、君が初めての存在になればいい」

「まわりが納得しませんっ!」

「大丈夫だよ、そんなの」

「えっ?」

「僕を誰だと思ってるの?この國の王子で純粋種だよ?」

「それでもっ!私が仕えるのは…近衛騎士団団長が仕えるのは、王子でなく王ですっ!あなたが王になると決まった訳じゃないっ!!」

「いや…決まっているのさ。僕が王になる事はね…」

「そんなっ…あなた様はまだ六歳でしょう?なぜそんな事が言い切れるのですかっ!」

「それが純粋種の特権だからだよ…」

「特権とはなんですかっ!?」

「王族に生まれた純粋種は、無條件ですべての王族から忠誠を誓われる。…それが僕の現狀だ。王が僕に忠誠の証として差し出すのが、王位なのさ…」

「そんな…ことって…」

「これはオフレコだけど、決定事項だよ。だから君は、將來的に僕に忠誠を誓うことになる。…はやいかおそいかの違いなんて、たいしたことじゃない。今君は僕に忠誠を誓えるかい?…誓えるならば、僕が君のみをれよう…」

「ランネット…様」

「どうする、アーサー?」

「誓い…ます。私、セイバー・レイ・アーサーは、ブレイブ・ランネット・アースグレイズ様に、永遠で絶対の忠誠を誓いますっ!」

「よろしい。ここに誓いは刻まれた。これより君は、この僕の騎士だ。誰にも文句は言わせない。君の好きにしたまえっ」

僕はアーサー君…じゃく、セイバーに笑顔で宣言する。

「はいっ!」

は、満面の笑みを浮かべて返事をしてくれた。

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