《これが純粋種である人間の力………ってこんなの僕のぞんでないよぉ(泣》年と下校デート

あのあと剣クラス以外にもサラの言っていた魔法薬學や、レイトの言っていた錬金のクラスなどもみてまわった。

現在の時刻は十七時三十分であり、見學は終わりの時間だ。

「さて、ミラにミナ? 帰ろうか」

結局最後まで僕についてきたミラとミナに確認する。

「はい、にいさま。一緒に下校いたしましょう」

「はい、あにさま。一緒に帰りましょう」

予想通りミラとミナからは承諾の意がかえってきた。

「帰る場所は同じだから、ついでにサラとレイトさんを探してみるかな? ミラとミナはそれでいい?」

僕はいいことを思いついたように、ミラとミナに問いかける。

「いいえ、にいさま? それは余計な手間だと思います」

「いいえ、あにさま? それは余計な手間だと考えます」

しかし、今度は良い返事がもらえなかった。

「にいさまとのデートには、ミラとミナ以外は必要ないのですよ? にいさま?」

「あにさまとのデートには、ミナとミラ以外は必要ありません、あにさま」

なんと、ただの一緒に下校するだけのことでも、彼たちにとってはデートだったらしい。

「なるほど、デートか……。だったら仕方がないね。二人を探して一緒に帰るのは、また今度にしよう」

「それでは行きましょう、にいさま」

「それでは行きましょう、あにさま」

僕は二人がデートだというのならそう思うことにして、三人で帰ることにした。

・・・

・・

「「お帰りなさいませっ」」

家に著いて玄関の扉を開くと、頭を下げたカランとランが出迎えてくれた。

「ただいま、カランにラン。出迎えご苦労さま」

「「ただいまかえりました……」」

僕たち三兄妹は靴をいで家に上がる。

「僕たちが帰ってくる時間がよくわかったね? ……もしかして、授業の狩猟時間から待っててくれたりした?」

「はい、ランネット様。お待ち申し上げておりました……」

「お待ち申し上げておりました……」

そういって二人はもう一度頭を下げる。

「それはありがとう。夕食の準備はできてるの?」

この寮では基本的に自由な時間にご飯が食べられるが、一応推奨される時間は決まっている。

朝が八時でお晝が十三時、夕飯が十八時だ。

「はい、ランネット様。ご用意できております……」

カランに聞けば、夕飯の用意はできているらしい。

「ランネット様、すぐにお召し上がりになるのですか?」

「そうだねぇ……、部屋に荷を置いたら食べさせてもらおうかな?」

ランに聞かれ、用意もできているのならば食べることにした。

「「かしこまりました……」」

「ミラ様とミナ様はどういたしますか?」

カランは妹たちに問いかけた。

「ミラはにいさまと一緒に食べたいと思います……」

「ミナはあにさまと一緒に食べたいと思います……」

ミラとミナが答える。

「かしこまりました。食堂にてお待ちしております……」

カランは食堂で準備してくれるようだ。

「お、お荷をお持ちいたしますね?」

ランが僕の荷を持ってくれる。

「ありがとう。それじゃあ部屋までお願いするね?」

「は、はいっ! 一杯お持ちいたしますっ」

ランはまだ張がとれないようだ。

いずれはなれてもらわないと困るんだけどなぁ……

「それじゃ、ミラとミナ? また後でね?」

僕は二人に聲をかけてから部屋に向かって歩き出す。

「はい、にいさま。また後で……です」

「はい、あにさま。また後でなのです」

ミラとミナも自分の部屋へと歩いて行った。

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