《【銃】の暗殺者》初仕事

今日は晝までゆっくりと眠っていた。最近は朝早く起きて活し始める規則正しい生活が続いていた。よく考えてみたら金には困ってないしそこまで頑張る必要はないのだ。もう自墮落に暮らそうと思う。

晝頃に起きたら宿の朝飯は既に終わっていたようで何も食えなかったので市場まで行って屋臺で串焼きを買って食った。ついでに依頼主の八百屋の奧さんを見に行くとブサイクなわけじゃないけど40は超えていそうで腹が出て來ていたのでとしての魅力をじなくなったんだと思う。

浮気をした旦那の方は頭が薄くなってきていて腹を出始めていたので多分金づるとして扱われていたんだろうと思う。予想以上にくだらない結果だった。

さて、初のお仕事暗殺張り切って行きますか!

俺は昨日のうちに確認しておいたターゲットが働いている酒場まで來ていた。酒場にはターゲットの他に店員が3人、3人が中で給仕をして殘る1人が外で客引きをする。それをローテーションしているようだ。だから待っていればそのうちターゲットも出てくるだろう。

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ありがたいことに酒場の前の通りは人通りが多いので紛れやすい。俺はローブを著ていて既にサイレンサー付きで銃を召喚してローブの中に隠している。この場で召喚すると魔力のきで気づく奴がいるかもしれないからだ。後は人混みに紛れてウロウロしながらターゲットが出てくるのを待てばいい。

來たか。

1時間たらずでターゲットが出てきた。俺はし離れた位置でターゲットの前を橫切るように歩く。ターゲットが左側に來るようにだ。そして通り過ぎる瞬間、銃は出さずにローブ越しに自分の左脇から狙いをつけて撃つ。

パシュッ

サイレンサーのおかげでたいした音は鳴らずに撃てる。

そして

「キャァァアアアア!!!」

脳天に命中。一撃で死亡。俺がイメージすることによって持っていた銃は消えて、発した弾丸の方も消える。

ふふん、俺が何かする様子はなかったのにターゲットが死んで監視役が驚いている。そう、おそらく闇ギルドの監視役、、、試験らしき男も酒場の中にいたのだ。不自然にターゲットをチラ見していたからわかった。

「お、おい!どうした!」

「た、大丈夫か!」

「誰か!神様を呼んでこい!」

俺は撃つ時も撃った後も足を止めていなかったのでもう既にそこそこ離れている。後ろで騒ぎが起きているのを聴きながらさりげなくUターンして野次馬に加わる。

ちゃんと仕留めたはずだけどこの世界には回復魔法が存在する。それを使える代表格が教會の人間、つまり神だ。さっき誰かがんでいたから呼ばれた神がすぐに來るだろう。実はまだ死んでなくて回復魔法で無事ですなんて冗談じゃない。

「おい!どけどけ!神様が來たぞ!」

男が先導してきて神父の格好をした人間が來た。初めて見るがおそらくあれが神なんだろう。

「離れなさい、すぐに回復魔法をかけます。"我癒しを求める、傷つき苦しむ人々に、溫かなる癒しのを"」

が詠唱して魔法が発する。詠唱の邪魔でもしようかと思ったが回復魔法を見たかったし、既に頭を撃ち抜かれて死んでいるであろう人も治せるのかが興味あったのでしなかった。

回復魔法によってターゲットのに包まれる。徐々にが晴れていくが、、、ふむ、頭を撃ち抜けば治せないようだな。ターゲットはピクリともかなかった。

「最善は盡くしたがダメだ。既に死んでいる」

「なっ!?そんな!何とかなりませんか、神様!」

「そうです!この子は優しい子だったんです!」

結果を告げた神の足に數人の男が縋り付く。おそらく八百屋の主人同様金づるにされていた人だろう。

そしてその男達を見る神の目は冷たかった。

「このは既に死んでいる。だというのに治せとは、お前達はまさか私に死者を生き返らせる邪法に手を出せと言うのではあるまいな!」

に怒鳴りつけられ男達はたじろいだ。

それにしても神の態度からして教會の権威が強いのかもしれない。話し方も偉そうだし。

ターゲットが確実に死んだことを確認したので俺はその場を去って宿に戻る。闇ギルドに報告に行くのは明日でいいだろう。

死者を蘇らせる邪法とやらをそのうち調べておいた方がいいか。暗殺の邪魔になっては困るしな。

「あ、ジョンさん!おとーさーん!ジョンさん帰って來たよー!」

宿に戻るとルルが大きな聲をあげた。

「何を大聲で、、、あ、もともと2日分の金しか払ってなかったか」

金を払ってなかったから悪質な客認定されたか?しくじったな、ここ居心地良かったのに。

「帰って來たな、坊主!」

「あー、いや、すんません。追加で金払うんで延長でお願いします」

「ん、あ、ああ。それもだったか。いや、今はそれじゃねえ。お前が作ったあのジャムってやつのことだ!」

宿の親父が興したように俺の両肩を摑んで來る。いや、おっさんに抱きつかれても嬉しくねえよ。

「ジャムがどうした」

「アレをパンにつけて食ったんだ!うまかった!ぜひアレをうちでも作らせてほしい!」

「うん?それくらい別にいいが」

「いいのか!?どこかの蔵レシピとかじゃないのか?」

「いや、故郷によくあったやつだし」

「ならレシピを教えてくれ!いや、ただでとは言わん。お前、旅人だろう。どれくらいこの街にいるつもりだ」

「ん〜、わからんけど1ヶ月くらいかな」

この世界で1ヶ月は30日だ。

「ならレシピを教えてくれれば1ヶ月間半額にする!」

「ほう!それはありがたい。乗った!」

その後、追加の金を払って、廚房でジャムの作り方を教えた。俺はリプの実を使ったが他の果でもできると教えておいた。毎回自分で作るのめんどくさいし、広まってどこでも買えるようになってくれればありがたい。

明日は何をしようかと考えているうちにいつのまにか寢むっていた。

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