《【銃】の暗殺者》王都
「おお〜」
ティグ達を殺して4日目の朝、俺たちは王都に到著した。馬車をれることに安心して馬の食事を忘れていたことに気づいた時は焦ったがそれ以外は順調な旅だった。
無事に著いた王都の外壁は見上げるほど高く10メートルはある。この辺りは魔の森ほどではないが魔も多い。その防のための外壁だろう。
王都の最大の特徴はその広さだ。王都はアイシスの5倍の広さがあり、王都での移に馬車が使われるほどだ。
王都は大まかに區分けされている。
まず東區には王城があり、貴族街が広がっている。厄介ごとに巻き込まれたくなければ東には近づかない方が懸命だ。
次に北區が商店街だ。商店街はこの國にある大きな商會の本店が立ち並んでいてかなり繁盛している市場だ。ここに行けば大抵のものは揃うと言われている。
南區は職人街だ。職人街は多くの工房が立ち並び凄腕と呼ばれる職人が揃っている。超一流と呼ばれる職人はこの區畫に住んでしいと國から金が払われているそうだ。それに併設した店もあるので武などはこっちで買った方がいいかもしれない。
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それから西區は歓楽街だ。歓楽街は娼館や酒場が立ち並びカジノのような場所もあってかなり賑わっている。この西區があるから王都の街は眠らないと言われている。
最後に中央區は冒険者ギルドや商人ギルドなどの各種ギルドの本部があり、宿も多くある。外から來た人が集まるのはこの中央區になっている。
ティグから聞いた王都の説明を思い出しながら門の前にできている列に並ぶ。結構並んでいるから時間がかかるかもしれないな。
「あ、シェリー。影に潛って」
忘れていたが門には指名手配犯を判別する水晶があったはずだ。この國の宰相がシェリーを追っているなら適當な罪を著せてシェリーを指名手配していてもおかしくない。
意外と早く列が進み、もうすぐ俺の番だ。どうやら分証を持っている奴と持っていない奴で列が違うらしい。持っていない方は奴隷だろうと例外なく水晶にれなければならないようだ。
「次!」
俺の番が來た。門番は5人いて全員同じ裝備をしているので一般兵なんだろう。まぁ、門番なんてのは下っ端の役目だろうけど。俺が水晶にれても何も反応しない。
「通ってよし。次!」
あっさりとることができた。普通に考えたら15のガキが1人で馬車で移するなんておかしい。護衛がいるはずだし、そもそも馬車をガキに任せるなんてしないはずだ。
1日に何百と通るので門番もいちいち確認なんてしていないんだろう。俺からしたら有り難いけど。
「シェリー、出て來ていいぞ」
門から離れたところでシェリーを呼ぶ。シェリーが影から出て來て俺と並んで行者席に座る。
「いいか、俺たちがったのが南門、ここらは職人街だ。このまま馬車を走らせて中央區まで行ってそこで馬車と馬を売る。俺たちが持っていても管理が面倒だからな」
コク
「それから宿を探して、飯を食ったら今日は寢る。何かするのは明日からにしよう。これからはこの街に住むんだから急ぐことはない。ゆっくりやればいい」
コク
「じゃ、行こう」
「金貨1枚と銀貨50枚だな」
中央區について取り敢えず邪魔な馬車を処分する為に馬車を扱ってる店に売りに行ったらそう言われた。
「そんな!コイツらはアイシスからここまで旅してこれるような丈夫な馬だ!馬車だって新品じゃないけどどこも悪くなってないよ。せめて金貨3枚は行くでしょう!」
「金貨3枚はいかねえよ、坊主。金貨2枚にしてやる」
「くっ!なら鞍と手綱もつけるから2枚半で頼むよ!おじさんに毆られちまう!」
「ったく、しょうがねえな。2枚半な」
「ありがとう、オッチャン!」
俺は金貨2枚と銀貨50枚を貰って店を離れる。
クイクイ
「ん?ああ、今のか。今のはな、ガキがを売りに來たってなったら足元見られるのは當然なんだ。だから大人の使いで來たってことにしたんだ。
あ、言っとくけど馬車と馬の相場なんて知らないからな。適當にふっかけただけだ」
コクコク
シェリーは心したように頷いている。因みに王都のしかも大通りは人が多すぎて逸れないように手を繋いで歩いている。
「それじゃあ宿を探すぞ。本當は風呂にりたいんだけど高いからな」
マイホームを持つときは是非風呂付を買いたい。後から増築してもいいけど。
宿は値段も外観も同じようなところが多かったので味そうな匂いのする宿に決めた。宿には朝と夜の食事代もっているので食事の味い不味いは大事だ。
「シェリー、寢る前に明日の予定を言っておこう」
コク
「明日はローブと顔を隠せるものを買ったら闇ギルドに向かう。闇ギルドでは買ったもので顔を隠しておけ、ローブもフードを被っておくんだ。ギルド職員はを守るだろうがギルド員はどうかわからないからな」
コクコク
「で、明日のうちに依頼がけれるならける。俺たちの所持金はティグから奪った金を合わせて金貨30枚あるから金に困ってはいないが王都の依頼がどんなもんか試す為だ」
コク
「それからギルドでは俺が合図するまで何もしないように。だが俺の右手に注目しておけ。いきなり戦闘になる可能もあるからな」
コク
事前にハンドサインを決めておいたので口に出さなくも合わせられるだろう。
「それじゃあ明日は忙しくなるだろう。おやすみ」
コク
俺達はいつも通り一緒のベッドで眠りにつく。最近シェリーは俺といるのに安心したのか両手両足で抱きついて眠る。俺としては娘に甘えられて嬉しい。
さて、明日は闇ギルド本部だ。
ーーーーside公爵ーーーー
「野良犬と連絡が取れなくなった?」
「はい」
「逃げたか」
「現在調査中ですがおそらくその可能は低いかと。閣下の下でこれまでいい思いをしていた者達が逃げるとは思えません」
確かにそうだ。野良犬どもが我が元を離れたところで大して利はない。あの犬どもが無能故に縛られる事に嫌気がさして愚かな行に走った可能も無くはないが。
「それで009はどうした。まさか見失ったのか」
「はい。ですが進路を見る限り十中八九この王都におります」
「ならば蟲どもに探させよ。そして生きたまま捉えるのだ。009の所有者は殺せ」
「はっ!直ちに」
想定外だが問題ない。貴族の買収は進んでおるし、まだ部隊はある。我が覇道は著々と進んでおる。
俺の右手には力が宿っているのだが廚二病だと思われる件
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