《神々に育てられた人の子は最強です》魔の大行進
『ゴォォォーン、ゴォォォーン、ゴォォォーン』
王國に鳴り響く鐘の音の意味。
それは、魔の大行進モンスターパレード。
その音が聞こえ始めた時、ギルドの扉はバァンと、勢いよく開かれた。
「ぎっ、ギルドマスターは!ギルドマスターはどこだ!!」
って來たのは男だった。
につけた鎧がボロボロになり、至る所からが垂れ流れていて、仲間と思われるもう一人の男を擔いでいた。
息は荒れ、ハァハァと言っている。
その聲が聞こえたのか、二階の扉もバァンと鳴り、階段を降りてくる音が聞こえる。
「何があった!」
ギルドマスターであるレミールさんは、ボロボロになって帰ってきた男の元に駆け寄った。
「ギルドマスター、西門に魔の大行進モンスターパレードだ」
この王國は、東西南北に大きな門が一つずつあり、鐘の塔を中心とし十字形の大通りがあるのだ。
因みに、いつも俺達が通っているのは、東門だ。
「ランクは恐らく、AからSの魔が約2萬だ。もしかするとS+の魔もいるかもしれない」
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「に、2萬だと!?」
その聲はギルドに、響き渡った。
そして、言い終わると男はその場に倒れた。
冒険者達は、聲が出ない程、驚いた表を見せていた。
「今から、このギルドにいる冒険者全員に告ぐ。私はこの國には大切な人がいるため、その人達が逃げるまで、時間稼ぎをするつもりだ。でも、出來れば討伐する。なので魔の大行進モンスターパレードに立ち向かう。ついて來たいならついてこい、だが、逃げる者は己の大切なものを、戦うものは自分が死ぬ覚悟はしておけ」
レミールさんは、床で倒れた男を見つめたままそう言い、話を続けた。
「知っての通り、ギルドとは國の支配下にあるのではなく、獨立した組織だ。別に逃げても構わん」
すると冒険者達は、表は徐々になくなり、汗が大量に流れ、顔が青になってきていた。
ギルドの外では、國民たちの逃げう聲が沢山聞こえる。
そして、
「お、俺は降りさせてもらうぜ」
一人の冒険者が、そう言ってギルドを出た。
すると、ギルドにいた冒険者や付嬢が、大慌てで次々とギルドの外に走り出した。
そして慌ただしく出ていき、殘ったのは8名。
Aランクの三人パーティーが一組、Sランクの二人パーティーが一組、そして俺とハクとルナのパーティーだ。
「これだけ殘ってくれたか、ありがとう。ではこれから西門に向かう」
「でも、この人數で勝てるのか?」
「作戦は今考えた、大丈夫だ、マルコ」
レミールさんに話しかけた、優男はマルコ。殘ったAランクパーティーのリーダーで、メンバーは二人とも十代半ばといったところか。
もう、一つのSランクパーティーは、30代前半ぐらいだ。
一人は2m近いで、もう一人は170後半ぐらいの大きさだ。
「では、今から作戦を伝える」
殘った冒険者たちは、レミールさんに近づいた。
「作戦はシンプルだ。ただ、したいように、やりたいように暴れ、ぶっ殺せ、だ。だが、自分が危険だと判斷したら、逃げろ」
こーゆー時って、レミールさんは大雑把だよな。
作戦を聞いた男の冒険者はニヤリと笑い、の冒険者は、はぁ、と溜息を吐きギルドを出た。
◇◆◇◆◇◆◇◆
「おーおー、沢山いるなぁ。チル、ネル」
「確かに、見たところ2萬ぐらいですね」
「やっ、やっぱり帰ろうよぉ。お姉ちゃん」
そこにあったのは、地面と空を埋めるぐらいの數があった。
マルコとチルという子は、魔の大行進モンスターパレードを見て、しワクワクしているように見える。だが、ネルという子は怯えて、弱々しい聲を発している。
マルコ達のパーティーは、マルコとチルはショートソードでネルは杖を持っている。
マルコとチルはし戦闘狂なのか?それに、チルとネルが姉妹か、確かに似ている。
もうひと組のSランク冒険者の方を見てみた。
「ガハハハハ、確かに多いが、これくらいの方が楽しめる。なぁ、フルト」
「ああ、レックス」
レックスとフルトも、マルコ達同様の顔をしていた。
レックスは大きなをして武は、大剣だな。フルトはレックスと一緒にいるから小さく見えるで盾と剣を持っているか 。
そしてレミールさんは、後ろで弓を構えている。
魔の大行進モンスターパレードは見たところ、前にはゴブリンやロックリザード、フレイムスパイダーなどの、EクラスからCクラスの雑魚ばかり。
奧の方には、気配からしてBからS、もっと奧にS+の奴もいるな。
「よし、お前ら。作戦は伝えた通りだ、存分に殺れ!」
『了解!』
レミールさんとネル以外の、俺たちを含む冒険者全員が、魔の大行進モンスターパレードに向かって走り出した。
「ヒャッハー!」
「フハハハハー!」
ドォォォォオオン!!
レックスとフルト、マルコの笑い聲、魔法が著弾した時の、発音、レミールさんが放った矢で死んでいくゴブリンなどの気持ちの悪い聲が、西門を出てすぐにある草原で鳴り響く。
現れた魔はバタバタと倒れていき、次々と新たな魔が武を振るう。
俺は、凍篭華を取り出し、立ちはだかる前の敵を切り捨てていった。
ハクとルナは、俺が一週間の間に、ハクにはガントレットを、ルナにはダガーを二本買って、し特訓させてこれぐらいの相手なら、傷一つつかず生き殘れるだろう。
それはほかの冒険者も同じだった。
前衛で戦っていた、レックス、フルト、マルコも傷がついておらずにいた。
「ゴアアァァァァ」
と、魔の咆哮が魔の大行進モンスターパレードの後ろの方から、聞こえた。
その聲の方を見ると、サイクロプスがいた。
一つの大きな目が、ギョロリギョロリとき、大きな棒を擔いで、3m近い巨でき回っている。
サイクロプスの咆哮が響くと、後ろの方でサイクロプスと一緒にいた魔達が、一気に走って攻撃を開始した。
その中には、ゴブリンキングやオークキング、それに、ワイバーンとゴーレムなどもいた。
「こっからが本番だ!気を抜くなよ!!」
『おう!!』
後方から、レミールさんがんでいるのが聞こえた。
そして、俺以外の冒険者は、武をぎゅっと握り、気を引き締めていた。
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