《始創終焉神の俺、異世界を満喫する!》異世界勇者と異世界魔王 1 強力新人現る
俺は決闘の準備をするために朝早く起き、朝飯を食べた。メニューは黒砂糖のらかいパンと人參の様なものがったスープを頂いた。しかし、決闘で激しくくことを予想して鶏のようなのグリルを追加注文した。
「はい。クゥトフのグリル1つ、銀貨1枚になります。」
この世界のお金についてはアテネから聞いていた。
銅貨 銀貨 金貨 王金貨 白金貨 純金貨 という並びで銀貨は銅貨10枚分、といったじで金貨は100枚分、王金貨は1000枚分、白金貨は5000枚分、純金貨は10000枚分というものだ。ちなみに、銅貨1枚は日本円にして100円程らしい。
俺はベノムから貰った王金貨50枚がった袋からお金を払った。ホロホロと口の中でほどけていくに伝の甘ダレで味付けされた味なだった。満腹になった俺は闘技場に向かった。
闘技場は地球でいうコロッセオのような造りになっていた。対戦者がってくる二対のゲートの上には大剣を上段に構えた黒の男と剣と盾を構えた白の男という、対極な二人の男の象がそびえ立っていた。コロッセオの周りをグルリと取り囲む様に古代文字で書かれた、害神変換(トランスチェンジ)の式が起していた。これは神眼で見た結果だが、不正な魔法の使用をLV.20まで完璧に判別出來る魔法が組み込まれているらしい。
コロッセオをそれなりに見て回った俺は、この闘技場の責任者であり、組合長のペトラの元へ向かった。
「おぉ。來ましたね、竜鬼殿?」
「早速なんだが、決闘のルールを教えてくれないか?」
「分かりました。決闘時のルールは、魔法の使用は有りですが、相手のステータスを覗いたりする魔法は止です。武はお互いに自前ので結構ですが、ランクはまででお願いします。それ以上になると、トランスチェンジの効果範囲を上回ってしまいます。越えた場合厳しい罰則が課せられますので注意して下さい。まぁこの辺りを守って頂ければ後はルール無用、何でもありの勝負になります。全力を盡くした最高の対決を楽しみにしています!」
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いや、俺は全力でやったら、罰則程度で、済むかどうかだし,,,
正直な事を言ったらペトラに苦笑いしながら「じゃあ、罰則されない程度で(汗)。」と言われた。自の修行としては、ゼータ達からの封印をした狀態で対決を行えば丁度良いだろう。武はカムイならギリセーフってことか。なら…
戦法を練り始めた所でペトラが思い出したように報告してきた。
「あぁ、そうそう。二人の決闘を聞きつけて本日観戦する人が多く、席埋まっちゃいました。」
「ん?・・・いや!はぁ!?観覧客がいるなんて聞いてないけど!?」
「まぁ、有名剣士と無名との決闘となると、噂にもなりますからね。安心して、そのお力を見せつけてきて下さい!」
ニヤニヤと微笑を浮かべて話してくるペトラからは、わざと有名にしようとしか思えなかった。
「にしても、耳が早いですよね?ゼータさん達の加護は箝口令を敷けたんですけど、竜鬼殿のは無理でした(てへぺろッ☆)。」
こいつがやるから、年齢でギリセーフだけど、普通に他の組合長がやったら、、うん、吐くわ。いや、それはそれとしてやるからにはやるけど、急に目立つのもな、、終兜に見つかる可能もあるし。まぁ、深く考えても意味無いか。俺はこの世界を満喫するって決めたしな!
そう決心した俺は、待機部屋で武の點検や神統一などに移った。すると、時間はあっという間に決闘開始15分前になり、俺はゲートの前に立った。見ると闘技場の會場の席は満席。それどころか、會場の通路までが人でごった返しになっている。花火が打ち上がるは、店が出てるわの、もはやお祭りである。
ペトラから聞いていたがこれ程とは、思わなかった。実は、ザコ同士の決闘は何回かあったが、ここまで大きなギルドのエースが出るのは數十年振りだと言う。しかも、その相手が社會的には、「加護無し」「使用可能魔法屬、 闇」というゴミ持ちの、圧倒的劣勢な前日冒険者登録したばっかの新り。見るまでもなく結果は決まっているが、怖いもの見たさで見に來る奴、先日の俺の牽制を見た冒険者が広めた報が気になって見に來る奴、と様々だがかなりの注目を浴びているのは間違いないだろう。等と考えていると、両選手場のファンファーレが響き、俺と向かい側からリオンが場してきた。すると會場は歓聲に包まれた。そして、
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『リオン!リオン!リオン!リオン!』
と、リオンコールが始まった。それに答えるように、リオンは客席に投げキッスをする。それを見た達が『キャ~ッ!!リオン様~!』と黃い聲援を上げる。
すると、闘技場の真ん中にペトラがやって來て、開戦を宣誓した。
「ではこれより、リオンと竜鬼による決闘を行う。雙方武を。」
言われた通りにお互いに獲を抜き放つ。俺はカムイ。リオンの武は「クォデネンツ」系統。魔法の剣だと思われる。しかし、その能力は不明だ。
「それでは、素晴らしい勝負を期待する。スゥ~、始めっ!!」
その、合図を待っていたかのように、リオンは口元を歪めながら、俺との間を一気に埋めてきた。
「(ッ!早い!?)」
「一撃で仕留める!」
リオンの剣は細く鋭いレイピアに近い刀剣で俺に突き刺そうと、何度も「シュッ!シュッ!」と、風を切り裂き打ってくる。俺は、カムイを巧みにり剣の先端をけ流しながら後退していく。
「おいおい!逃げてちゃ勝てないぜ?!」
そんな、挑発をしてくるリオンだが、それなら此方の方からも行かせて貰うか。俺は急激に目を細め、リオンの剣の切っ先を見詰める。その瞬間時が遅くなったようにじる。そして、ゆっくりと進んでくる剣の先端にい合わせる様にカムイをり込ませる。しかし、リオンはこちらの策略「武破壊」を見抜いたのか、大きく後ろへバク転した。流石はSSランク冒険者ということか?
「ほぉ、やるじゃないか?しかしまだまだ、遅いねッ!」
更にスピードを上げたリオンはそのを風と変えあらゆる方向から突きを放ってくる。俺は、最小限の剣のきと重移で、リオンの攻撃を全ていなした。すると、リオンは驚きの聲をらした。
「なぁにぃ~っ?!」
リオンは俺から離れ、次の攻撃方法に移った。
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「チッ!,,,ふんっ。だが、ここまでだ。」
すると、リオンの掌の上には小さな炎の球がいくつも浮かんでいる。
「どうだ?これがお前にはない攻撃魔法というものさ。さぁ、自の魔法の使え無さを悔いろ![薙払い穿て!【フレアスピアー】]!」
技名をぶとリオンの手から、いくつもの火球がこちらに向かって飛來してくる。だが、俺には無意味な攻撃だ。
俺は、カムイを鞘に収め直し目を閉じた。火球が目前に迫った手前で俺は目を見開き一瞬のに居合い斬りを放った。カムイは火球の芯をしっかり捕らえ魔法を真っ二つに切り裂いた。すると、周りから一際大きな歓聲が上がった。
「は、はぁっ?!噓だろ?!今の魔法が目で追えると言うのか?!フッ。フッハッハッ!いやいや、貴様の力を見誤っていたよ。どうやらこの剣「クラウ・ソラス」の力を見せなければならないようだね?それでは、いくぞ!」
そう言うと、その名を明かした彼の剣「クラウ・ソラス」が眩いを放ちその刀を炎に包んだ。
「これは、魔法の伝導率が高い魔法の剣なんだよ。お前のただの刀と違ってな!」
赤き炎を燈した剣は、俺のを貫こうと先程より、更に上がった速度で放たれ、微かに顔の橫を掠めた。しかし、全く痛みはなく、その代わりが「ズキッ!」と痛めた。なるほどこれが、魔力障壁の効果か!
知りたい事が知れた俺は勝負を決めるべく、カムイに魔力を流し、クラウ・ソルスを真正面から迎え撃った。カムイと剣先がわった瞬間「ポンッ!」と呆けた音を出してクラウの炎が一瞬にして、消火された。俺はこの時、カムイに魔力を螺旋狀に流すことで、クラウの炎を霧散させたのだ。
會場もリオン自も、驚愕を隠せずにいた。
「な、何故だ?何故効かないのだ!?何故、我が炎を消せたのだ?!,,,貴様は絶対に殺す!!」
その想いに答えるようにクラウの炎は先程を上回る業火となった。 
「私の本気を見せてやる![炎の理よ、限界を見せろ!【フレアルージュア】]!そして、[俊足、快速、我が音足よ【クイックネス】]!」
「二重詠唱というやつか?上手いものだな。」
リオンの姿は一瞬でその場から消え、俺の死角から燃え盛る業火の剣が現れた。しかし、俺は全神経を自の思い通りに張り巡らせ、その一撃を見逃さなかった。カムイを下から上へと振り上げその反を活かし、がら空きになったリオンの背中への一撃を決めようとする。だが、それを越える速度でまた消える。そこからは、リオンと俺の耐久戦に持ち込まれた。リオンが死角から斬りつけ、俺がカウンターを仕掛ける、その繰り返し。リオンの魔法速度が落ちるが先か?はたまた、俺の神経が切れるが先か?そんな、ギリギリの戦いを楽しんでいた俺だが、リオンが限界に近付き、最後は技で終わらすことにした。
「リオン!お前は中々に強かった。面白かったよ。だが、これで終わりだ!」
「なっ!どういう事だ?!」
俺は魔力の限りカムイを極限までが大化させ、大太刀を越えるサイズになったカムイ改め「神威」を擔いだ。そして、靜かに目を閉じ、脳から雑音を除外し、耳から聞こえる音をリオンの存在のみにピックアップした。
「(聞こえる。リオンの脈拍が、何を考えているか、次の行が手に取るように,,,聞こえたッ!)」
丁度リオンが、背後からクラウ・ソルスの必殺の突きをお見舞いしようとしたところで俺は目を見開き、自の流派の刀技を放った。
「深裏漣紋 流(しんりさざなみもん りゅう)超時心烈波(ちょうじしんれつは)!」
これは、相手の心臓から流れる脈拍から流の一拍一拍までで、相手でさえも無意識のに考えだす次の一手を先読みし、其を超える一撃を放つ、神消耗が著しく激しいハイリスク、ハイリターンの技だ。神威の刀が銀河に煌めき、リオンの首元を刈り取る。
「ぐわぁぁあぁぁああ!!!」
そのまま、リオンはその場に倒れた。そして、勝負の決著を告げる鐘が鳴り響き花火が打ち上がる。更には、勝者を褒め稱える稱賛が會場に響き渡る。
「そこまで!勝者、覇神魔王 竜鬼!!」
ペトラの決著の合図でより一層、歓聲が上がり、鳴り止まない拍手が鳴り響く。
決闘を見ていた組合の職員達が「圧勝、だと、?」「彼は、本當に加護無しなのか?!」などと議論をわしている。無事に決闘を終わらした俺はその場を後にしようとする。しかし、ペトラが聲を掛けてきた。。
「ちょっとちょっと!竜鬼殿?勝者からの命令がまだですよ!」
興味の無い俺は、すっかり忘れかけていた。
だから、俺はそのまま右手を挙げながら意向を伝えて闘技場を後にした。
「興味ないから、無しでいいよ。」
宿に戻ると目を丸くし、今でも信じられないといった顔をしているクランとシオン、當然だと信じて疑わないゼータ一行が待っていた。
「す、凄かったです。竜鬼さんあそこまで強かったんですね!見たことないのに竜鬼さんが弱いって決めつけてすみませんでした。」
「そ、その、悪かったわね!あ、あと、その~、あの~、か、格好良,,,ょ」
クランは自の発言を謝罪し、素直に驚いていた。シオンの方も謝ってくれたが、最後のとこで何言ってたのか聞こえなかったのでもう一回と頼むと「うるさいわよ、バカ!!」と怒られてしまった。
それから數日、レザリウス國はリオンを圧勝した、強力新人である竜鬼と、その仲間達の話は盛り上がりの熱を冷ますことを知らなかった。町中には、有ること無いこと、とにかく噂が広まり連日大騒ぎだった。事がそのほとぼりを冷ましたのは約1週間後のことであった。
その日から俺達は各々で組合の依頼をそなつくこなしていた。
「おぉ。あれが噂の新人竜鬼だろ?なぁ知ってるか?アイツ、決闘で不正をした噂が在るらしいぜ?」
「マジかよ?!嫌、でも新人の加護無しがあのリオンに勝つんだから、そう考えるのが普通だよな。だが、聞いたところによると、アイツ世界中の兇悪な魔を討伐してきたとか、何処かで修行を終えた世間知らず、っていう噂も在るぜ?」
組合の扉を開けると、こんなじで、有りもしない噂とかが流れ冒険者達が見極めようとしてくる。あんまり見られるのは好きじゃないんだけどな。
「何か依頼は有りますか?」
「竜鬼様、今ですとBランクの依頼で國の外れにある、ドラゴンの視察がありますね。」 
「視察?討伐では無いのですか?」
「流石にドラゴンの討伐となりますとSランクの依頼ですね。ですので、弱點や習の観察を行い調査してもらうのが、この依頼です。報酬は銀貨150枚ですが如何なさいますか?」
ドラゴンなどの強力な魔は定期的に新種が地域ごとに現れるらしく、その度に誰かが調査にいって、後に討伐隊が組まれるらしい。
「では、それを引きけるよ。」
「畏まりました。お気を付けて下さい。」
それから俺は一人でレザリウス國の外れにある火山の麓にやって來た。確かに空気からピリピリと魔力をじ取り邪なオーラをじた。山頂近くまで先日創造魔法で創った「空躍」で飛び上がり険しい山を駆け昇り続けた。山頂に辿り著いた俺は、ゆっくりと周りを見渡しドラゴンを探した。すると、黒き鱗に青の炎を吐く、赤き虛ろな瞳を持つドラゴンを発見した。俺はソイツを神眼で見てみた。
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名前 ジゴクロウス      LV.125
HP 9950000/9950000   
SP 3000000/3000000 
加護 (暗黒王)稱號 魔王の従者
 種族 邪竜 
攻撃力 1200000
防力 185000
俊敏 90000000
魔法耐 530000
攻撃耐 530000
                         
  固有スキル             
              虛空呑溶(きょくうてんよう)     
              影死卍蔑(えいしばんべつ)
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魔王の側近!?何でそんな重要な存在がこんな所に?ジゴクロウスは何かを探すかの様に辺りを見回しては、我慢出來なかったのか、ゾンビの様なき聲にも似た咆哮を上げる。すると、それに共鳴するかの様に空から突如として、白き鱗に綺麗に輝く白百合の翼を持つドラゴンがその翼をはためかせながらジゴクロウスの前に降り立った。俺は、そのドラゴンのステータスも見てみた。
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名前 テンハクヨウ      LV.125
HP 9950000/9950000  
SP 3000000/3000000
加護 (白聖王)稱號 勇者の従者
 種族 聖竜 
攻撃力 1200000
防力 185000
俊敏 90000000
魔法耐 530000
攻撃耐 530000
                         
  固有スキル             
              白園煌廻(しらそのこうね)     
              生卍創(こうせいばんそう)
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なんと能力面ですら、ジゴクロウスと全く同じ、そして、勇者の従者ということは?この辺りで勇者と魔王が爭っていたとでも、言うのか?(さすがに考えすぎか?)と思い始めた矢先、目の前のドラゴン達がブレスを吐こうとする直前で彼等の前に二人の男が現れた。
ジゴクロウスの前に現れたの青と紫の豪勢なマントを羽織った、黒髪の間から赤黒い歪な角を生やし顔に何かので書かれたであろう古代ルーン文字が刻まれている眼鏡を掛けた男だ。正に見るからに魔王であろう。
一方、テンハクヨウの前に現れたのは赤と銀の鎧にを包んだ、黒髪に純白のサークレットをに付け瞳孔が鳥類のような金の煌めきのような輝きを放つ眼帯を著けた男だ。こちらは見るからに勇者と分かる容姿をしている。
対峙する、魔王と勇者はその服裝こそ、この世界風のだが、顔は日本人のそれだった。つまりこの二人は、異世界召喚で呼ばれた、元日本人ということだろう。
「今日は、お前の野を打ち砕いてやる、宵夜神 蒼魔(よいやがみ そうま) !」
「フンッ!やれるもんならやってみろよ、神 紅騎(しこうよう こうき)!」
そうして、蒼魔と呼ばれた魔王は脈打つ暗黒の魔剣を、紅騎と呼ばれた勇者は輝く白銀の聖剣を構えた。
二人は知り合いのようだった。元クラスメイトとかだろう。しかも、親友とかだったが今では分かち合えなくなってしまったのじゃないだろうか?だって、こうは言ってるものの二人の顔は苦蟲を噛み潰したような苦しい表をしているのだから。
「ちょっと待て!二人とも!」
あんな苦しそうな顔を見せられたら見逃せないじゃないか。そう思った頃には俺は二人の間を割ってっていた。
「なんだ、お前は!早くここから離れろ、死ぬぞ?!」
「関係無き者を殺す趣味は持ち合わせていないのでな。早急に立ち去るのだ!」
二人は突然の俺の登場に驚きはしたものの、俺のを案じてくれた。しかし、そういう奴等なら、尚更殺し合いをさせる気はない。
ダメージ覚悟で、決意を固めた俺は自の考えを伝えた。
「お前らは勇者と魔王という立場だが、元は友だったんだろ?自分のを押し殺してまで、戦う必要あるのか?」
二人は目を見開き、俺の存在に不思議な顔をしたかと思えば聲を上げて笑いだした。
「ハッハッハッハッ!そんな事を言ってくれる奴なんて初めて見たよ。」
「クックックックッ!こんな思いをしてまで戦っていた俺達がバカみたいじゃないか。」
二人はらかな微笑みを向けてきてくれた。いつの間にか二人を包んでいたオーラは消え、二人の剣を握る力も緩くなっていた。
「俺は竜鬼。この2の竜の視察する依頼を引きけて來たんだ。」
「なるほど。確かに俺達の竜は余り人前に出なかったからな。市民にも迷をかけてしまったな。」
「しかし、竜鬼とやら。その著を見るからに君も我々と同じ日本からの転移者なのか?」
二人は俺の話に耳を傾け、真正面から話を聞いてくれた。二人から聞いたのは、彼等は日本から転移した際に、勇者組と魔王組に別れてしまったらしい。転移前は親友だった彼等も別れてしまってから、お互いの仲間を何人も殺し、怒りのやりどころが見つからなく、勝負を続けていたらしい。しかも、二人が勇者組と魔王組それぞれのNo.1の実力者らしく、その重圧もあってか、どうにも、終わらなかった。いや、終えられなかったらしい。しかし、俺の一言で吹っ切れた彼等は自のを一番に考えた結果、やはり、殺せないと判斷したらしい。
「取り敢えず明日また、ここに來てくれ。組合長も込みで一度話がしたい。」
俺の言葉に異論を唱えずに彼等は頷きお互いの竜に乗って帰っていった。
「まさか、異世界からの転移者が最強の勇者と魔王とはね~。」
俺はこの事をどう報告するか考えながら冒険者組合に帰還した。
【書籍化】盡くしたがりなうちの嫁についてデレてもいいか?
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