《創造神で破壊神な俺がケモミミを救う》第42話
ガランとナーシェンの戦いが起こるし前、ドグマ達はリリスのいると思われる研究長室に向かって全力で走っていた。
途中小隊を組んでいた帝國兵と鉢合わせにもなったのだが、高笑いを上げながらドグマが全て蹴散らしていた。
「ドグマさん・・・フィア暇だよ!」
「本當に鍛冶師なんですか・・・・・?」
「はっはっはっ! これは全て旦那の武のおかげだよ!」
ドグマは大地から授かった自の長以上の大きさのある大楯を振り回しながら高笑いをあげている。
ドグマ専用武併用型防「熊樫」
ドグマ専用に作られた熊樫はガランの虎鉄とほとんど同じ原理で作した大楯である。
盾部分には同じように魔力吸収と変換魔法を組み込んである。
しかし虎鉄の様に刀程度の面積に魔力吸収の効果を書き込んだ程度なら使用者の魔力を吸収する事はなかったのだが、大楯ほど大きな面積に魔法吸収を書き込んでしまうと使用者の魔力も吸い取ってしまうことが作時に発覚していた。
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困った大地は大楯の素材であるディシント鋼を何層にも張り合わせることで、魔力吸収の効果が大楯を持つ使用者に影響を與えないように出來るのではないかと試作を繰り返していた。
結果的に言えば、使用者に影響を與えない魔力吸収を備えた大楯は完した。
しかし大楯自の厚さ、重量共に常人には扱えないになってしまう。
これではに裝著させる鎧にも応用出來ないし、実用的ではない。
失敗作だと思っていた大地だったが、面白半分でボレアスで一番力のあるドグマに持たせてみると片手で軽々と持ち上げてしまった。
さすがの大地もその時はドグマに帽し、いっそのこと鍛冶師なんて辭めて獣士団れよと、心の底から思った。
その後ドグマの希を取りれ大楯の前方部分には鋭利な刃を裝著し、武としても利用出來るように改良したものがこの熊樫である。
ドグマは魔力をほとんど持っていない為、魔晶石を埋めこんではいないが、一定の魔力が大楯に溜まると任意のタイミングで純粋な魔力を放つ魔力砲を前方に放てるようにプログラミングもしている。
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そもそもこんな大きく重たいを自由自在に振り回せるのはドグマぐらいしかいない。
そういう意味でも熊樫はドグマ専用の武であると言える。
ドグマは鉢合わせた帝國の小隊をこの熊樫使ったタックルで全て一撃で仕留めていた。
その様子を後ろで見ていたフィアはドグマのせいで自分の出番がないことに対して、駄々っ子の様にドグマに文句を言っている。
熊樫のおかげもあり、速度を落とさず進めたドグマ達は研究室長の部屋に辿りついた。
しかし大きな橫の開いた研究長室にはリリスの姿はない。
「リリスの奴は何処に行きやがった?」
「もしかしてもうすでに連れ去られたんじゃ・・・」
「そんなの嫌だよ! 何処なのリリス!」
リリスが帝國兵に既に連れ去られているという最悪のケースが三人の頭をよぎった。
しかし三人の心配が最大まで高まった時、開けられた風から聞き慣れた聲が聞こえてきた。
「お前達。そこで何をしている?」
そこには目の下に真っ黒なクマを作っているいつものリリスがいた。
「リリス無事だったか! 心配させやがって!」
「リリスさん・・無事で良かったです。」
「リリス~~!」
フィアは嬉しさのあまり飛びつくようにリリスに抱き著く。
抱き著かれたリリスは若干煩わしそうな表を見せるが、あまりに嬉しそうにするフィアの顔を見て、優しそうな表を浮かべるとフィアの頭をでた。
「リリス。ここに帝國の奴らはこなかったのか?」
「あぁ・・・帝國の奴らとはあれのことか?」
ドグマの問いにリリスは風の向こう側を指で指し示す。
ドグマが風から外を覗くと、帝國兵の群れが倒れたままかなくなっていた。
「これお前がやったのか?」
「あぁ。大地がどうしても持っておいてくれとうるさく渡してきたがあってな。私はいらないと思っていたが、何が役に立つかわからんものだな。」
リリスは裝著していた手袋型の裝備をドグマに見せながら、淡々とこれまでの事を説明する。
襲撃があった時リリスはいつもの様にフルポーション作の研究を続けていた。
既に二日間貫徹していたリリスは虛ろな目でポーションを眺める。
作しているポーションのサンプルを片手に持ち、そのポーションがフルポーションに限りなく近い品質であるとわかりニヤッと笑みを浮かべた瞬間、リリスの後ろを白い線が駆け抜けた。
リリスが後ろに走った衝撃に驚き、振り向くと自分がこれまで作していたポーションをれていた瓶が全て割れており、割れた瓶から流れ出たポーションにより、辺り一面に七の大きな水溜まりが出來ているのを発見する。
寢る間も惜しんで作っていた全てのポーションが床に流れ出ているのを見て、太い青筋を額に浮かべるリリス。
ポーションの瓶を破壊した犯人を捜すように線で出來た風から外へと出ると、そこには進軍してきていた帝國兵がいた。
「黒鳥の獣人を発見しました!」
「うむご苦労である!」
リリスの姿を確認した兵士が上と思われる帝國兵に報告を行う。
その上はリリスの前に一歩でるとリリスに降伏を申し出る。
「私の名前はマリオネス。帝國生兵開発局第一室の副室長を務めている者だ。君が魔力ポーションの作が出來る黒鳥の獣人だな? 私達はアーヴ様の命により君達の捕獲に來た。おとなしく捕まってもらおう!」
マリオネスはトレードマークの顎鬚をさすりながらリリスに対して大人しくするように告げると部下にリリスの捕縛を命じる。
命じられた部下がリリスの捕縛に近づいてきている中、額に浮かべていた青筋をヒクヒクとさせながらリリスがマリオネスに問う。
「おいお前。お前らが私の作ったポーションをあんな狀態にしたのか?」
「何を言っておるかよくわからんが。ポーションなど帝國に著いたら好きなだけいくらでも作らせてやるぞ。」
「あれだけの良質のポーションを作るのに私がどれだけの時間を費やしたか知っているか?」
「君もわからん奴だな。帝國へ行けば最新の設備でいくらでも作れるだろうに。獣人の考えはよくわからんな。まぁもう良い捕まえろ!」
マリオネスが兵士に捕縛を再度命じると、リリスを取り囲んでいた兵士達がリリスへと近づいていく。
リリスはマリオネスの言によりさらに浮かばせている青筋を太くさせると雄びのような怒號をマリオネスに浴びせた。
「研究者にとって研究課程がどれほど大切な事かお前にみたいな愚鈍で鈍間で馬鹿なやつにはわからんだろうがな。お前が割ったポーションはこれまで作してきた中でも最高傑作のできだったんだ! もうしでフルポーションへの道筋が出來ていたのに。それを壊したお前達はもはや萬死に値する。」
「研究者如きが何を言っている。獣人の聲は耳障りだ。お前ら何をしている!早く捕まえろっと言っておるだろ!」
マリオネスがうんざりした表で捕縛を急かしていると、怒りに満ちているリリスが裝著している手袋を水溜りになっている七のポーションの方向にかざし出した。
かざした手を手前に引くとポーションがリリスの元へと引き寄せられ、そのままリリスを囲む。
まるで虹に囲まれたようなリリスの幻想的な姿に、マリオネスの後方に整列していた兵士達は一瞬見惚れてしまう。
捕縛しようと近づいていた兵士達は、幻想的な姿のはずのリリスの顔が般若の様になっている異質な景にその場でたじろいでしまう。
「何度言えばわかる! さっさと捕まえてしまわんか! 周りに浮かんでいるのはたかがポーションであろう。何を怖がる事がある?」
マリオネスの苛立った言に焦った兵士達がリリスの捕縛を開始する。
「たかがポーションだと?・・・ふっはっははは! いいだろう! 馬鹿なお前らにポーションの新たな可能を見せてやろう!」
リリスは額に青筋を浮かべた顔を帝國兵に向けると小さく笑みを浮かべた。
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