《創造神で破壊神な俺がケモミミを救う》第59話
『あんた今度は何を考え付いたの?』
『別に會議の時いったろ? 汚い空気は綺麗にすればいいってな。』
メリアが呆れた様子で大地に念話を飛ばしてくる。
大地は軽い笑みを浮かべると三か所に建てられた機械を起させ始めた。
ウィィーンという機械音をたて始める長方形型の機械。
機械が起したその瞬間、膨大な積となってペンタゴンに迫っていた黒い煙はその機械に吸い込まれ始める。
大地が作したのは日本でも良く見かける空気清浄機だ。
もちろん吸収霧を無効化出來るように部にはフィルターの役割をする結界魔法と変換魔法を掛け合わせたものを組み込んでいる。
風魔法により吸い込まれた魔法が部の結界魔法を通ることで、組み込まれた変換魔法により無害な魔法に変換されるという仕組みになっている。
吸収霧は大地の作った空気清浄機ならぬ魔法清浄機により見る見るうちにその積を減らしていき、あっという間に吸収霧は魔法清浄機に吸い込まれてしまった。
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『大地さん流石です!』
『大地君あれ何なの!?』
『おいお前ら! こっからは俺達の仕事だろうが、口をかさず手をかせ!』
戦時中に関わらず嘆の念話を送ってきた犬斗とフィアに対してガランが注意する。
「さすが大地だ。トームの連中如きに通じても君には通じないか。」
アーヴは吸収霧が吸い込まれたのを確認すると、次も小手調べとばかりに自分の部下である副室長達と半分の兵をペンタゴンに差し向けた。
「マリオネス。もう失敗は許されませんよ・・?」
「はっ! 必ずやあの城を攻略いたしてみせましょう。」
兵の指揮を任せられたマリオネス含めた六人副室長達は戦果をあげるべく意気揚々と兵五萬を引き連れペンタゴンに向かう。
ペンタゴン前まで迫ったマリオネスは魔法師達に集団魔法天罰を放つように命じた。
魔法師達は百人単位の集団に固まると全員の魔力を一つに集め、集団魔法天罰の準備に取り掛かる。
「いくら大きくてもその城壁はディシント鋼で出來たものだろう? ならば天罰にて破れるのはボレアス領地で実証済みだ。」
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マリオネスは城壁の上にいるであろう大地達に向け言い放つと天罰の発の合図を送った。
「全員放て! あの城壁をハチの巣にしてやるのだ!」
マリオネスの合図で天罰が放たれようとした時、ペンタゴンの城壁からこぼれ落ちるように多數の六角形の盾がペンタゴンの周囲に展開された。
かまわず天罰を放つ魔法師達。
放たれた無數の天罰はレーザーのように高速でペンタゴンへと真っ直ぐに向かっていく。
しかし無數の天罰がペンタゴンに襲い掛かろうとした時、周囲に展開されていた多數の盾がそれぞれ天罰の前に立ち塞がった。
天罰は盾に衝突すると、岸壁にぶつかった波のように儚く散っていく。
対魔法防機能「ヘキサゴン」
これは魔力不足によりペンタゴンそのものにセキュリティをかけれないことから、大地が試行錯誤を繰り返して編み出した防機能である。
六角形の盾全てにセキュリティとオートマチックでくようにプログラミングがかけられている。
ペンタゴンの周囲には何重にもアンテナの役割をした結界魔法が張られており、その結界に魔法がれると、自でその魔法の速度や規模の報を盾に送る仕組みになっている。
盾はその報を元に魔法の著弾地點を割り出し自で攻撃を防いでくれるというわけだ。
正直セキュリティのスキルを持っている大地は結界魔法等必要ないものだと思っていたが、こういう使い方も出來るとは案外結界魔法も捨てたものではない。
しかし多數の盾を自でかす為には多量の魔力が必要になる。
とてもじゃないが大地一人の魔力で起させようものなら數分程度しか持たず魔力枯渇を起こしてしまう。
その為現在では城壁に魔力吸収の効果を持たせた場所を作ることで、ガラン達から魔力を分けてもらいながら起させる方法にしている。
城壁からヘキサゴンが問題なく機能していることを確認した大地はマリオネス達への攻撃を開始した。
城壁から先端に小さいの開いた無數の四角錐型のがマリオネス達に飛來していく。
対集団殲滅用機能「スクエア」
四角錐の浮遊であるスクエアは半自立型の遠中間距離に対応したペンタゴンの武である。
スクエアにはザレウスの放っていた熱線を攻撃として放てるようにプログラミングされており、グループウェアで大地の意識と繋げることで、大地が敵と認定した者のみを攻撃するような仕組みになっている。
もちろんスクエアもヘキサゴン同様に消費魔力が多い為、この裝備もみんなから魔力をしずつもらいながらではないと起出來ない。
「なっ何が起きている!?」
天罰を防がれたばかりか、見たこと無い謎の四角錐のを発しているペンタゴンを見て、マリオネス達は驚きのあまり思考が一時停止してしまう。
瞬く間にペンタゴンより発されたスクエアは五萬の兵を囲むような旋回し始めた。
「魔法師達はあの飛行を撃墜しろ!」
マリオネスの指示により、魔法師達は自分達の周りを旋回するスクエア目掛けて魔法を放っていく。
魔法攻撃を喰らい墜落していくスクエア。
しかしその數は多くいまだに無數のスクエアが周りを旋回している。
「速さも魔力消費もまぁ及第點か・・・よし攻撃はどんなもんか。」
大地はそう呟くとスクエアによる攻撃を開始した。
大地がグループウェアの覚共有を使い攻撃指令をスクエアに送ると、スクエアは旋回するきを止め、先端部分を帝國兵に向ける。
帝國兵五萬人を囲むように配置されたスクエアの先端からレーザーのような熱線が発された。
「熱いぃ!」
「助けてくれぇ!!」
逃げ場のない狀態から絶え間なく降り注ぐ熱線に抵抗する間もなく溶かされていく帝國兵達。
それはマリオネスや他の副室長達も例外ではなく、全方位から襲いくる熱線に後に溶かされていった。
その様子を遠目から見ていたアーヴは「やはり無理だったか」と小さく呟くと、バセルダ達と直屬の部下であるナーシェンを含む室長達に進軍の指示を出す。
「バセルダは西北の城門へ、ゼルターは西南の城門へと進軍しろ。私は正面の城門へと向かう。室長達は依然指示した通りに私達の掩護に回れ。」
「あの攻撃に対してはどう対処しましょう?」
「あの攻撃の怖いところは一點集中による火力の高さだ。布陣を広くとり散らばるように進軍すれば、そう怖いものではない。後は各個撃破していけば良いだけだ。」
「承知致しました。」
バセルダ達は自に割り當てられた兵と共にそれぞれの目的地へと進軍を開始した。
「さて。私の魔族の力と大地の力。どちらが上なのかはっきりさせてやろう。」
アーヴは城門の最上階で戦況を眺めている大地を見つめ、いやらしく笑みを浮かべた。
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