《普通を極めた私がに転生ってそれなんて生き地獄!?》08 普通に先代を末代まで呪う系ベイビー

「──ちゃんっ!───ちゃんっ!授業終わってるよぉーっ!おーいっ!」

なんだか凄くやかましい。 

あかんぼは寢ることがお仕事であり義務であり、そして何よりも普通の事なんだから、それを起こすなんてさぁ、もうそれ………

「んん…んっ……さ、三角木馬の刑だよぉおおおおっ!!」

「ひやぁあっ!?なにっ、なんの話っ!?まだ、寢ぼけてるのぉ!?」

「うぅうう……うん?……あれ、みぃちゃん?うん、なんで?どゆこと?うん?」

あれ…!?えっ、ちょっと?ちょっとちょっと?私長してませんかぁっ!?間違えた、元に戻ってませんかぁ!?もおっきいしあるし、髪のも黒くてジャストな長さのセミロングでしっかり整ってるし!

えっ!?夢っ!?!?!?うっそ、えぇっ!?

「う、うそでしょう……?」

「いや、噓じゃないから。もうお晝だよ!」

いやいやいやいや!……いやでも私としては萬々歳じゃね?これ私普通に戻った……いや元から普通だけどねっ!?こ、これは普通に普通を上書きした!?

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おっほ!やたーっ!私は普通に上書きしたぁぁっ!

「うふ、うふふふふっ!見て見て私普通」

「はいはい普通普通。」

あーっ ♪ 普通だよぉーっ ♪

「そういえばあっちゃんは?」

「何いってるの、あっちゃんはいつも先に購買でパン買ってくるじゃない?まだ寢ぼけてるの?」

「そっか、そうだよね。私ったら普通すぎてうっかりうっかり。」

「はいはい普通普通。」

あぁああ、この木と鉄でできた機と椅子っ!若干白いが殘る汚い黒板っ!そしてこの大きすぎず小さすぎない普通のサイズのっ!!うん、我ながら普通のだ………

「え、何してんの……あんたほんと大丈夫?保健室行く?というか行こ?流石にその行為はちょっとまずくない………?」

「大丈夫っ!確認してるだけだからっ!」

「な、なんのさ………」

あーっ視線も高いっ!60センチしかなかったあの日々が噓のように世界は広いなぁっ!うはーっ!窓を開けたらそこには立ち並ぶ現代建築の山!高層ビル!そして電車っ!!うふふふふっ!これぞ普通の世界っ!私の住まうべき世界よぉおお普通ばんざ───

「お待たせぇっ!ちょっと購買の方、人が多かったから──ぬぉおおおおおっ!!リリィィイイイイ!ルティスゥウウウウウウっ!!會いたかったゾォおおおおおおおおおっ!!!!!」

ギャァァァアァァアっ!?顔がおっさんにぃいい──

ーーーーーー

目の前に怖そうなムキムキ中年男がいました。

手がちっちゃい、足がちっちゃい視界が低い……

がないっ!!!!!なぃいいいいっ!! あれは夢だ……夢だった事自が夢だった………

なんで、どうして?どうしてそんな酷い夢を見せるんですか神様、あなたぶっ殺して磔にしますよ?というかこの人なんなのっ……あなたのせいで最低に気分の悪い目覚め方をしましたよ……もうっ!もうっ!

──もう、やだぁっ………!

「ひぐっ……うぇ……」

「あ、ちょっ!お爺ちゃん、離して下さいっ!リリィちゃんが……!」

──ビェエエエエエエンッ!!アンギャァァァアァァアっ!

あんまりだよぉおおっ!ぬか喜びさせておいて、前世の友達の顔がいきなりむっさい中年オヤジに変わった挙句、夢だったことが夢でしたっ!?

「イギャァァァァァァァァアッ!──」

なんだそれええええええっ!

「!?!?!?なんだぁっ!?リリィイイイイ!!!!どうしたぁあああっ!?ぬぉおおおおおおおっ!!どこか痛いのかぁぁぁぁぁぁぁあ!!!?!?」

心だよぉっ!

もうやだっやだやだやだっ!嫌ダァぁぁぁぁぁぁあ!!

「やぁあああっ!!やぁああああああっ─!」

あぁんまりだぁぁぁっ!!

「ちょっと、リリィっ!?あぁっ!もうこんなに目を腫らして……よしよし、もう大丈夫……大丈夫だからねぇ………ちょっとお父さんっ!リリィに何したのっ!?」

ぐすっ……その人癡漢なんです。寢てた私の事をいきなりガバってして、おっきな聲で辱めるんです……まだ、0歳なのに………

「そ、そそそその勢い余って寢とるのを起こしてもうたというか……あ、ああっと悪気は無かったんだ……ほんとだぞっ!?あぁっリリィイイイイ!済まん、済まんかったぁぁぁぁあっ!!」

やだ、許さない。八つ當たりだもん。もう、この怒りはお爺ちゃん一人を贄にしないと治りません。

普通な私はあなたの犠牲でり立ちます。あんぎゃあ。

「うぅう……やぅううう」

「ほーら、大丈夫よー。せっかく気持ちよく寢てたのに……ごめんねぇ、こんな最低なお爺ちゃんで……」

「うぐぅうう………済まんかったぁぁぁぁあっ……」 

謝って済むなら転生なんてしてませんもん!べーっ!

「お父様、気持ちはわかりますけど。この子たちもまだ1歳にすらなってないんですから……ルティ?ルティスぅー?……あぁ、だめねこれ。お父様に驚いたというかこの子、さっきからリリィの事じっと見つめてかないわ。リリィの泣き様に驚いて固まってるみたい………」

「ああああ……済まんかったぁぁぁぁあっ……」

「今のはお爺ちゃんが悪いよね?」

「うん、今のはお爺ちゃんが悪いね。」

そうよ、私が転生したのも変な夢を見たのも全部、ぜーんぶお爺ちゃんのせいだもん!ばーか!ばーか!

ーーーーー

「それで、父さんは凹んで走り去っていったのか」

「うん。まぁ、そのうち帰ってくるでしょう。あんな人しらないもんねーリリィ〜 ♪」

「ううやぁぅ………」

「まだ機嫌斜めかぁ………それにしても、本當に大泣きしたの久しぶりねぇ、びっくりしちゃった。」

私だって、自分がこんなに泣くなんて思いませんでしたもん。死んだって聴いた時も泣かなかったもん。何が哀しいってそりゃ貴方、普通の人生がしくて哀しいんですよ。えーん、です。えーん。

「父さんの顔が怖かったんだろう。ああ、見えて中は子供のような人だがな。」

「ううぅ……うやぁあああっ!」

「ふむ、リリィは理解しているかのように返事をするな。」

えっほっ!?そ、そそそんな事はないですよ?わ、わわたし普通ですしっ!?ねぇ、普通だもん!  とりあえずママさんのの中に隠れとこっ

に隠れるウサギのようだな。」

あら本當?嬉しい。うさぎは普通だから好き。

「うふっ、可いでしょウチの娘。」

「小さい頃のお前にそっくりだ。」

へーそうなんだ。そっか、この人ママさんのお兄さんか。仲良いのね。

「でましたね、貴方お得意のシスコントーク。」

「だ、だからそれはやめろとっ!」

シスコンなんだ。へー。ほーん。

「ル、ルティスも可いもんねぇー!ほら、お兄様見てくださいっ!ぽやぁっとしてて可いでしょう?」

「う?」

エミリーさん、そんな必死にならんでも。貴方の息子は心配になるけど可いよ、赤子の私が言うのだからまちがいないですよ?

拠はない。

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