《普通を極めた私がに転生ってそれなんて生き地獄!?》09 不穏しかじられない検査の予
「それにしたって……あぁ〜っ 可いぃ……やっぱりの子っていいですねぇ……テレス?貴方の子になってみません?」
「む、無理だよっ!!」
「ぇ〜殘念。……じゃあ今のうちに堪能しないとぉっ ♪」
「強く締めすぎて泣かすんじゃないぞ?」
「そんな事あるわけないでしょう、貴方じゃあるまいし。」
「あーっ!」
サリナさん。ウェーブのかかったブラウンの髪を緩く括って片側に寄せているおっとり系お姉さんな私の叔母らしいです。すごく靜かそうな雰囲気を醸し出しながら、ユルト叔父さんにはかなりキツめに毒針を刺していくスタイルが怖いです。
口調が丁寧なのがまたそれを研ぎ澄ます事この上ない。
昨日はわたくしめ、取りしましてギャン泣きしてお爺ちゃんに八つ當たりをかましてやりましたけど、今日という日も普通を目指し邁進して行くためにはやはりお爺ちゃんの犠牲は必要不可欠です。
「ぅぁいっ!」
お爺ちゃんアレから戻ってきてません。ママさん達の會話を聞く限り、よくある事だそうです。
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私が生まれてすぐに來た時に似たような事で2日自分への戒めとして滝に打たれて來たらしいですので、もう完全にほっときます。
アルスお兄ちゃんはお爺ちゃんと遊ぶはずだったのに、予定が全落ちだ、この世の終わりだって嘆いていましたけどユルト叔父さんが代わりに遊んでくださるみたいです。
本當にお爺ちゃんは居なくても支障がないですね ♪
これからもしっかりと恨んで行くスタイルでゴー。
「おおっー!」
「今日は元気そうねぇ、よかったよかった。エミリーっルティス起きたぁっ?」
『んーっ起きてるけど、なんかぽやーってして私の事にも気づいてないのぉーっ!もうしかかりそー!」
相変わらずルティの放心狀態は変わらないです。なんなんでしょうね、本當に。赤ちゃんなんだから普通に考え事なんかしてるわけ無いし。……ちょっと、待って。まるで延々と脳で思考を巡らしている私がノット普通みたいじゃないですか。今のなし。
──ルティも普通の赤ちゃんだから、考える事がいっぱいあるんでしょうねーっ!
っし。はい、おっけー。
「ん、アリシア。今日はどこか行くのか?」
「あっ言ってなかったっけ?リリィが今月で6ヶ月だから適正検査をもうけれるのよね?それで、ルティもリリィ待ちでまだけてないの。もう、わかるよね?」
適正検査?初耳ですね、なんですか?普通か否かの検査ですか?ははーっ、なるほど。
私にかかれば普通度100%まちがいないですよね!
「いや、さっぱりわからん。」
「もうっ!これだから剣を振るう事しか考えてない人はっ!」
「アリシアさん、もっといってあげてください。この人、私がいってもちっとも聞きませんから。」
ユルト叔父さんはいつも可哀想になるほど文句を言われてます。もうちょっと優しくしてあげてもいいんじゃ無いのかなぁ
「あーい………」
「リリィも呆れてるよねぇ?……はぁーあ、こっちにはミザリーがいるんだから久しぶりに會うついでに診てもらうのっ!わかった?」
「ミザリー……?ああっー!あの赤髪のっ!そうか、彼は市役所勤務だったな。」
「そういう事。アルスの事お願いね?」
「わかった、わかった。任せておけ。」
「うーっ?」
それで、適正検査ってなんですかママさん
「じーっとこっち見てどうしたのー?」
ええいじれったいっ!喋れぬの本當に焦れったいなぁっ!ぬぃいいいっでも普通だから喋れないっ!きぃいいいっもどかしいなあぁっ!
「ぅやぁあああぅ………」
「あら、もうっ ♪ そんなに頭ぐりぐり押し付けちゃって甘えんぼさんですねぇっ♪」
サリナさんもママさんに負けず劣らずの弾力でした。
ーーーーー
「チィッ!なんでよりによってこんな時にヘルファングの群れなんかに鉢合わせしゃがんだっ!ヴェルスっ、姫様に付いとけ!できるだけ始末するから撃ちらしを頼む!」
「りょーっかい任せたぞっ!」
相対するは、15のヘルファング。見た目は普通の狼と変わりはしないが、厄介なのは奴らの持つ鋭利な爪だ。まぁ、要するに當たらなきゃ関係ねーな!
「っしゃ!俺達は自分の首がかかってんだよっ!お前らみたいな犬っころに人生踏みにじられてたまるかよぉっ!」
──強化、風。
自分のに風屬の魔力を纏って移速度を飛躍的にあげて行く。まずは一、勢いよく目の前へと踏み込み、突き上げたの勢いに合わせ抜剣し、真っ二つに斬りふせる。
そのまま、剣の勢いを殺さず同じ位置で襲いかかってくるヘルファングを遠心力をきかせ橫に打ち捨てる。
──5。
此方の勢いにやられ、僅かながら怯みを見せたヘルファングの群れだがそれも所詮數のみ。群れをなすものは數にを言わせ慢心に溺れる事が多い。それは狼であろうと同じ事だ。
無意味な突貫を仕掛けてきた2を僅かに重心を逸らして避けつつ、2目の左後ろ足を鷲摑み地面に叩きつけ元を掻き切りその亡骸をもう一はぶつけ亡骸ごと貫く。
──これで7。
殘り8のうち5は潔く逃げたようだ。
3ヴェルスの元へ向かったが問題はないだろう。流石に1分間継続での強化は応える。ゆっくり姫の元へ戻るとしようか。
「あぁ……俺も故郷帰りてぇええ………!」
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Kラノベブックスf様より書籍化します*° コミカライズが『どこでもヤングチャンピオン11月號』で連載開始しました*° 7/20 コミックス1巻が発売します! (作畫もりのもみじ先生) 王家御用達の商品も取り扱い、近隣諸國とも取引を行う『ブルーム商會』、その末娘であるアリシアは、子爵家令息と婚約を結んでいた。 婚姻まであと半年と迫ったところで、婚約者はとある男爵家令嬢との間に真実の愛を見つけたとして、アリシアに対して婚約破棄を突きつける。 身分差はあれどこの婚約は様々な條件の元に、対等に結ばれた契約だった。それを反故にされ、平民であると蔑まれたアリシア。しかしそれを予感していたアリシアは怒りを隠した笑顔で婚約解消を受け入れる。 傷心(?)のアリシアが向かったのは行きつけの食事処。 ここで美味しいものを沢山食べて、お酒を飲んで、飲み友達に愚癡ったらすっきりする……はずなのに。 婚約解消をしてからというもの、飲み友達や騎士様との距離は近くなるし、更には元婚約者まで復縁を要請してくる事態に。 そんな中でもアリシアを癒してくれるのは、美味しい食事に甘いお菓子、たっぷりのお酒。 この美味しい時間を靜かに過ごせたら幸せなアリシアだったが、ひとつの戀心を自覚して── 異世界戀愛ランキング日間1位、総合ランキング日間1位になる事が出來ました。皆様のお陰です! 本當にありがとうございます*° *カクヨムにも掲載しています。 *2022/7/3 第二部完結しました!
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