《神様との賭けに勝ったので異世界で無雙したいと思います。》第10話 魅了

「!!??!?!」

まるで現狀が理解できていないリリア。

その姿を見て僕は首を傾げた。

「ふむ? 魅了って言うくらいだから心をるスキルだと思ってたけど違うのかな?」

リリアのをペタペタとる。

びくりと怯えるように竦んだ彼の首筋をでる。

それでも彼かない。

だけど見た限り抵抗の意思はあるようだ。

「んー……鑑定がてっとり早いかな」

神眼スキルを初めて使った時には本能的に全部分かったんだけどな。

もしかしてそれも神様がお節介を焼いてくれたのかな?

なんにせよこのままでは困る。

僕は神眼によってスキルの効果を閲覧した。

――――――――――

『魅了』

対象の神を魅了するスキル。

――――――――――

「……分からないな、ここまでしか見れないのかな? とりあえず―――喋っていいよ」

「ぷはっ!? な、なんでっ、なんであなたが魅了を!? いや、そもそもなんで私の魅了がっ!?」

「はいはい、順番に説明するから落ち著いてよ」

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すると彼は靜かになった。

落ち著いてという言葉に従った……というか魅了スキルの効果かな?

「魅了スキルのことを詳しく教えてほしいんだけどいいかな?」

リリアは訳が分からないままに僕の言うことを聞くようにゆっくりと口を開いた。

「……魅了は、相手の深層心理をコントロールするスキルです」

なるほど、分からん。

「もうちょっと詳しく」

「例えば相手に自分の言うことを無意識に聞かせることができます、くなとか喋るなとか……複雑な命令は無理ですけど……」

「特定の條件下で特異なことは起こる?」

練度、や……魅了への耐神力……それに……相手とのレベル差……で………」

「他には?」

すると今度は喋らない。

リリアは口を固く結んでいる。

僕は再度質問を投げかける。

「発條件は?」

「………」

これ以上は喋らないぞと黙る彼を見て仮説を立てる。

ふむ、ゲームほど単純ではないらしい。

見えない変數で魅了の効果は変わるんだろう。

條件に関しては何も聞けなかったけど大のアタリはついている。

「相手と自分の目を合わせる、とか?」

「……ッ」

小さく強張るリリアの

魅了によって無意識化に僕の言葉に答えようとしているのだろう。

それに逆らった結果がの反応に現れたのか。

「……ッ、そうです、その通りですよ! 今度はこっちの番です! なんであなたが魅了スキルを持ってるんですか!? あなた、5個しか持ってないはずじゃ……」

「そんなこと言った覚えはないけど……魅了スキルもれたら9個かな?」

「9……!?」

目を驚きに見開くリリア。

信じられないと目を白黒させている。

「あ、ありえませんッ! 歴代最強勇者の剣聖リョーマですら7つですよ!?」

あ、そうなの?

その人も神様と賭けをしたんだろうなあ……勝負容と結果は気になるけど召喚された今となっては知ることは出來ない。

だけどそれなら僕の方が面白い結果を見せたってことになるのかな?

ささやかな優越じているとリリアは「いや、それ以前に―――!」と、一番気になるであろうことを聞いてきた。

「なんでっ、なんで私の魅了が効かなかったんですか!? スキルを何個持っていようとっ、召喚されたばかりの勇者ならレベル1のはず! それなのに……!」

「んーそもそも前提が違うんだよね」

「前提……?」

「使い慣れてるだろうスキルだから気付くと思ったんだけどね、この魅了は元は君のモノなんだ」

は……? と、リリアの表は思考を一瞬停止したような顔を見せる。

ちょっと楽しい。

犯人を追い詰める名探偵みたいな。

僕はメガネをクイッと上げた。かけてないけど。

いや……ほら、心のメガネ的な。

「使った時に違和なかった? 発した覚がなかったんじゃない?」

言われてみれば……みたいな顔を見せる。

ころころ表が変わる子だなあ……こんなときだけど見てて和む。

「『強』っていうスキルを持ってるんだ」

今度こそ彼きを止めた。

魅了にかかった時以上の無防備を曬す。

「は、はあ!? 七大罪スキルを!?」

「え、なにそれ!? 七大罪スキル!? 凄い格好良いんだけど! え、ほかにもあるの? なんかこう……オタクな廚二心を凄くくすぐられるワードなんだけど!」

これそんな大層なスキルなの?

「な、なんであなたが興してるんですか!」

「いや……だってそんなロマンありすぎるスキルだとは思わなかったし」

――――――

佐山悠斗(人族)

17歳

Lv6

生命 510

攻撃 120

 130

魔力 190

俊敏 110

幸運 235

スキル 神殺し、神眼、偽裝、強化、治癒、長、隷屬、強、魅了

加護 アルマの加護

―――――――

『強

特定の條件化で対象のスキルを1つ奪うことができる。

―――――――

と、まあそういうわけだ。

神様の言っていたおまけに僕は強スキルを設定した。

理由は後で語るとしよう。

だけどその前に―――やることがある。

リリアを見る。

僕はリリアのが怯えるように小さく震えたのを見逃さなかった。

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