《神様との賭けに勝ったので異世界で無雙したいと思います。》第33話 石拾いゲーム
軽く賑わいを見せているそこへと近づく。
人と人の隙間から奧を覗き込む。
すると確かに男の人たちが石を拾い合っていた。
「なにしてるんですか?」
とりあえず聞いてみる。
するとお酒でも飲んでいたのか顔をし赤くしたおじさんが振り向いた。
「なんだあ? お前らも參加志か?」
參加? と、僕たちが疑問に思っているとおじさんは教えてくれる。
「石拾いゲームって言うらしいぜ? 賭博師の男と落ちてる石を互に拾い合って石がなくなったら負けなんだとさ」
「へー、面白そうですね」
と、秋山さん。
どうやらだいぶ調は良くなったらしい。
「賭博師ってことは何か賭けたりしてるんですか?」
「ん? なんだやっぱやりたいのか? ははは、やめとけやめとけ。あいつ相當」
と、その時だった。
「ざっけんな!! なんで勝てねーんだよ!」
男の人の怒鳴り聲。
僕たちは咄嗟にそちらを見る。
「お? なんだなんだ?」
僕たちは人混みをかき分けて進んで行く。
何かあったなら仲裁しないといけないかもだしね。
その男は胡坐で座り込んでいるフードの男の人に言っていた。
イカサマだ! と。
「おいおい、馬鹿言うなよ。どう見ても公平なゲームだろ?」
「ざけんな! どうせ見えないように隠したんだろ!?」
「ははは、これだけギャラリーがいる中でどうやってだよ。大先手後手を選んだのもあんただし、石は手をばしてようやく屆く距離にあるんだ。ムリムリ」
「ぐッ―――じ、じゃあもう一度だ! 今度は俺が先手で」
「あー悪いね。一人一回なんだ。そのことについてはゲーム前に確認しただろ?」
ふむ……何となく狀況は理解した。
どうやらあの男は自分が負けたことが納得できないらしい。
だけどパッと見は公平なゲームに思える。
「さて、と。次は誰がやる? お、そこの旦那! どうだい?」
だけど誰も名乗りを上げない。
どうやらこの人は勝ちすぎたらしい。
誰もが込みしている。
僕は一歩前に出る。
「お? 今度は坊主か?」
フードを被った男の人は僕を見てニヤリと不敵な笑みを浮かべる。
「さ、佐山さん? やめたほうがいいんじゃ……なんか強そうですよ?」
秋山さんの不安そうな聲。
姫木さんと栗田さんも不安そうだ。
それはフードの男の人の隣に積んである銀貨と銅貨の山を見てそう思ったんだろう。
ないけど金貨もある。
相當勝ちを重ねたんだろう。
賭けのレートも結構高いようだ。
「ルールだけ聞いてもいいですか?」
僕が聞くとそのフードの男の人は気前よく笑って教えてくれた。
「簡単だ。この石の中から1~3個までを互に拾っていくゲームだ。場の石がなくなった時點で最後を取ってた方が負けってルールだな。そこの板にも書いてあるから分からなくなったらそこを見てもいい」
確かに近くに立てかけている木の板にルールが書いてあった。
そっちも確認する。
ふむふむ、と僕が頷くと「ただし!」と、一つ付け加えた。
「挑めるのは一人一回までで終わったらすぐに退いてほしい。別にやらなくてもいいけどその場合も観戦は2戦くらいにしといて離れてほしいんだ。ギャラリーがいるのは嬉しいんだがあんまり長居されるとほかの客ができないからな」
なるほど、大理解した。
最後に確認する。
「勝った人って何人くらいいるんですか?」
「今のところ3人だな」
勝った人もいる……だけどたった3人。
この時點で々と納得できた。
―――そういうことか。
僕は一歩踏み出した。
フードの男の人は怪訝そうな顔をしている。
そのまま耳元に寄せて小さく囁いた。
「………」
「僕じゃ勝てないと思うんでやめておきます、お兄さん凄く強そうですし」
「……はは、お兄さんだなんて嬉しいこと言ってくれるねえ」
「お世辭じゃないですよ。凄く若く見えますし。あまり長居するのもあれなのですぐ退きますね」
僕は「それじゃあ、また」と、言ってその場から離れた。
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