《自殺を繰り返した俺は異世界転生をした〜最強の俺は異世界で無雙する〜》第11話「ダンジョン出」

今、この一帯は火の海となっている。

魔法使うか......。

バッシャーン!

俺は水屬魔法を使い消火する。その代わりに今度は水浸しになってしまった。

「くしゅん......リューイ寒いよー」

この件について俺は悪いのか、いや悪くは無い。俺は消火活をしただけ。

決して濡れたセシアを見たいだなんて思ってない。......まだ俺らは5歳だった。見たところでじゃないか......。いや本當に見る気は無いぞ?

「ごめんごめんやりすぎた」

「びしょびしょになっちゃったねー」

俺は限りなく弱い火を出す。焚き火くらいはあるが。

しかし、どう火を広げるか......。あれを使おう。ミノタウロスの死骸。燃えるかな?

パチパチパチ。

燃えるもんだな。魔って。

「暖かーい」

「悪い。こんなになるなんて思わなかった」

「いやいや、リューイのせいじゃないよ。まあ、強すぎるのは問題だけど」

それからし休憩して次へ進んだ。

「今更聞くんだが、お前らは本當にこの事態に有効なスキルを持ってないのか?」

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「持ってたら使ってるよ」「俺も同じく」

2の悪魔は答える。當然か、やはり約1年かけて進んでいくしか方法はないか。

「ねえ、リューイ。アタシとリューイはこの中でずば抜けて強いわけでしょ? 4人だけど。だったらさアタシの元仲間を鍛える為に前に出した方が良くない?」

「そうだな......。死んだら死んだで邪魔なやつが減るだけだからいいか。おい、前後代だ」

「いや今の話聞いてすると思うかよ!」

もっともな意見だな。ここから推測するに、こいつらはさっきのミノタウロスには勝てないわけだ。

おそらくダンジョンとは深くなるほど魔は強くなる。そして、俺達は上がっている。つまりどんどん敵が弱くなるということだ。その狀況で前に出ることを拒んでいる。でもさっき強かったろ。

「なあ、そんなにビビってるけどこの前やった時は強かっただろ?」

「あれ? リューイ知らないの? 悪魔とか魔は瘴気が濃い場所ほど強くなるの。あの住処では瘴気の元の恨みとか妬みとかが多いから強かった。でもアタシ達はダンジョンを上がるほどに弱くなる。」

「へえー。ちなみに今はどんぐらいの強さなんだ?」

「アタシは例外でどこでも強いけど、君達はおそらく初めて戦った時の1/10くらいかな?」

そんなに弱くなるの!? 悪魔も大変だな。

「でも悪魔は基本《気配隠蔽》のスキルがあるから逃げやすいよ」

《気配隠蔽》。このスキルには借りが何度もある。最初に刺されたのも《気配隠蔽》からの流れだろう。そして、2回目は《幻覚》も合わさっての攻撃。これはマジで死んだと思った。

単純なスキルでも時には人を殺すことも出來る。これは肝に銘じておかないとな。

「気配隠蔽ってことは元から見つかっている狀態じゃ逃げられないのか?」

「うーん。消すのはあくまで気配だけ。一旦巻いたらいいけど、視覚的なものはダメだね」

やはりそうなるか。どのスキルも萬能じゃないということか。《鬼化》も含めて。

俺のスキルって意味不明なのが多い気がする。《限界突破》はレベルを越すんだろ? それくらいは分かるよ。でも《長》と《才能》に関しては全くもって分からん。

だれかスキルの解説をしてくれー。

◇◆◇

それから約1年後。

結果的に言えば《長》や《才能》の効果は不明のままだ。

あれから魔は弱くなる一方でレベルは上がっていない。

セシアとの仲も初めてと比べて良くなっている(元から悪くないが)。

付き添いの悪魔お二人さんについても會話する量は増えている。

「もうすぐな気がするな」

「それは? それともスキル?」

「両方かな」

そう。このダンジョンの最下層から最上層までは約1年かかると言われた。

つまり、もう時期抜け出せる。

もうすぐふかふかベッドで寢られるんだ。今までのゴツゴツした巖ともおさらばだ。

そして

ピカッ。

一筋の。久しぶりの太。火屬魔法を使わなくても明るい。

「とうとう、だな」

「うん。そうだね」

「頑張った頑張った」「俺達もよくやったよな!」

悪魔達も喜んでいる。ここは一番乗りで......

「帰ってきたぞーーー!!!」

んでやった。

風の音。太。全て地上で味わえるもの。俺は地上へ舞い戻った。

理不盡に殺されかけ、婚約者にされられかけて、悪魔と友の関係を築いている。

辛いがなんと充実した生活。

そしてこれからも。

これからは悪魔との中で暮らす......のか?

そこら辺は後から考えよう。

今言いたいのはこれで最後。

地球の神様! ほんと、俺をこの世界へ連れ出してくれてありがとう!

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