とうとう、俺はセシアとメリーとその父と家へ戻ってきた。

俺は馬車から降りて家のドアをノックしてから中にる。

「た、ただいまー......」

玄関には誰も居ないが、こちらへ來る足音は聞こえる。

「どちら様でございま......本ですか？」

「一言目がそれですか？」

無意識に答えてしまったよ。本ですか？　いや、本だよ。偽いるのかよ。

「......リューイ様、お久しぶりでございます。それではこちらに......」

「ちょっと待って。々とお客さんとかがいるから」

そして、ぞろぞろとやってくる三方。

「こ、これはキュバス伯爵とメリー様！　それとこちらはどなたで？」

伯爵!?　初耳です！

「セシア、俺の友達なんだけど親がかくかくしかじかあってこの家に留めたいんだ」

「それはご主人様にお聞きしないと分かりませんね。では客間へ案します。リューイ様はご主人様のお部屋へ1人で行けますか？」

「バカにしないでくれ。それくらい出來るよ」

「それはすみません」

謝ることでもないが言い方が悪かったか。謝るといえばメリーもだが、どう接するか考えるべきだな。

◇◆◇

コンコン、とドアをノックする。

「誰だ？　取り敢えずってくれ」

中へとる。

そこは父さんの部屋。

父さんは新聞を読んでいる。客が來たかもしれないのに呑気に新聞を読んで......。

さしずめミルシーとでも思っているだろう。

父さんはその実力で有名だったそうだ。が、母さんと結婚する代わりに々と規制が掛かった。

確か國からの支給がってお金には困っていない。地位も子爵だし。

新聞を読むことぐらいしかする事は無いのが事実だ。

「......久しぶり、父さん」

「おう、久しぶ..................リュリュリュリュリュリューイ!?」

父さんは新聞から目を上げ、目をパチクリさせている。

「驚くのは仕方が無いと思うけど、今はちょっとお客さんが來てるから急いで？」

「え、えええ、えええええ、えええええええ」

◇◆◇

「ご主人様、こちら、キュバス伯爵、そのご令嬢、あとリューイ様の友人でございます」

ミルシーが説明する。

父さんは5分ぶりに呆気に取られている。

「こ、これはこれはキュバス伯爵......メリー様もご一緒に......」

名乗ってもないのにキュバス伯爵とメリーを知っている。

キュバス伯爵は知っていたとしてもメリーまでは......。

「こんにちは、マースル。ここでは伯爵なんてやめてくれ」

「こ、こんにちは。お久しぶりです。覚えていてくれて、こ、栄です」

どうやらメリーも父さんを知っているようだ。どういう繋がりが？

「父さん、そんなボケーッとしてないで何でメリーと知り合いなの？」

「..............................」

「ご主人様。無視は厳ですよ」

「あ、ああすまない」

ナイスミルシー！

「覚えているか？　お前が5歳の時、父さんは気を失って行けなくなった用事があったんだ」

あったっけ？　何しろこの1年が凝されすぎて前の事なんてすっからかんだ。

流石に勉強したことは覚えているよ？

だんだんとではあるが思い出す。

確か、俺のステータスを見せたらどうやらこうやら......

「簡単に言うとその代わりにし前にメリー様6歳を祝ってきたんだ......」

と、父さんの説明中ドドドド、大きな音が響く。

「特別にあった訳じゃないから招待されたのは父さんだけだったから覚えてくれたんだと思う」

ドドドドドドド......

「ミルシー、何でこんな大きい音が響いてるんだ？」

「いえ、私も知り得ません。しかし、外からのような気がします」

「......ちゃーん！」

聲がし聞こえた。

あ、察した。この聲は......

ガチャっと玄関が開く音がして......ドンドンと荒く走る音がして......ボスっと俺を抱く音がした。

「か、母さん。突然どうしたの？」

「リューちゃんが帰ってきたって分かったらいてもたってもいられなくって、走ってきたのよ」

3歳児(ユシュ)を抱いて？　買いであろう荷を持って？

「どうして俺が帰って來たってわかったのさ」

「私のリューちゃんセンサーが反応したのよ」

母さんはひとかたまりだけはねている髪のを指しながら言う。

それそういう設定なんだ。

「そ、そうなんだ......」

「は、は、は、は......これぞお前の家族だなマースル。家族全員集合おめでとう！」

キュバス伯爵は高らかと聲を上げながら俺達を祝福した。

何気にメリーとセシアも拍手をしていた。

あ、ユシュも。