「ふう、やっとついたか」

 教室のり口の前で僕は、今日も無事、死なずに登校で來たことに謝していた。

 なお、神ではなく自分自信にだ。

「毎回思うだがカヤト。その教室にる前、深呼吸するのは何でなんだ？」

 こいつ、本気でいっぺん毆ろうかね？

 顔面を、いや、間を。

「気にしないでくれ」

 僕は何でもないことのように言う。

 「そうか、わかった」

  西城の良いところの1つ、人がいやがることをあまり深く聞いて來ない。

  そのくせ、本気で友人が思い悩んでいる時は、無理やりにでも話を聞き出して相談にのるという。憎めない奴なのである。

 で、教室に室する。

 「おはようカヤト」

 「おはよう西城」

 男友達が話しかけてくる。

 「あぁ、おはよう」

 「あぁ、おはよう」

 ちなみに、教室は30人程の生徒で構されており、A～Dクラスまである 。

 僕は、Bクラスだ。

 西城と一緒に話ながら自分の席に座ろうとしたら、機の中からカッターナイフが飛び出してきた。

 普段から様々な攻撃を避けているせいか、近頃は攻撃を事前に知できるようになってきた。

 「うお！危ない」

  脇腹をカッターの刃が掠めて、飛んでいった。

 日を追うごとに、子達の仕掛けてくる攻撃の殺傷力があがって來ている気がするのだが。

「はぁ～」

 僕はため息を吐きながら頭を抱える 。

 全く、安心して勉強をしていられる環境じゃないな。

「おい、カヤト、トイレ行こうぜ」

「授業開始5分前だよ西城」

「大丈夫、大丈夫すぐだって」

「わかった、じゃ行くか」

 僕は椅子から立ち上がって西城と一緒にトイレへ向かう。

 「そういえば、昨日の『夜の町』見たか？」

 「あぁ、見たよ」

 今、話しているのは最近放送されているアニメの話だ。ちなみにアニメの名前は『夜の町』という。

「主人公の無輝なきカッコ良かったよな、自分の最の妹を守るために、今まで隠していた能力を妹の前で発させるんだもんな」

 「ああ、妹も最初は驚いたみたいだが。戦いが終わったら、兄に泣きながら抱きついて《カッコ良かったよ……》って言っていて兄妹の強さをじたよ」

 「だよな」

 「ああ」

「続きが楽しみだぜ」

「ああ、そうだな」

 は、殺気！？

 シュタ……

 おい、誰だ。

 サバイバルナイフ投げてきたやつは。

 危ないじゃないか。

 そう思いながら俺はナイフが刺さっている壁に目を向ける、ついでにナイフが飛んで來た方向にも目を向ける。

 「あ……」

 「あ……」

 後ろに目を向けたらクラスの子と目があった。

 あ、走って逃げて行った。

 殺人未遂じゃ……