《ファルダーミール -明日の世界-》第4話:なかなかなトイレ

   さて、先程目があった子には後で聲をかけるとして。本來の目的のトイレにいこうかね。

 「そんじゃ、トイレ行こうか」

   そう言うと、西城はアニメの話を止めてトイレに向かって歩き出した。

 「お、そうだったな。トイレに行くという目的をすっかり忘れていたよ」

  こいつアニメ大好きだもんな。

  將來は、2次元と結婚するんだとか、を張って俺に言って來たぐらいだし。

 2次元と結婚するのならあなたのイケメンスキルを私に下さい。

  わりと、マジメに。

 なんてことを考えながら歩いていたら、男子トイレについた。

 見た目は何処にでもあるトイレのり口だが、ここの學校のトイレはひと味違う。

 なんと、わざわざトイレに室するために學生証をつかって、認証しないといけないのだ。

《學生証の認証をお願いします》

 このように、トイレのり口に立つと機會音聲により學生証の認証を促される。

 「いつものことながら、変わってるよな、うちの學校のトイレ。何故、トイレだけに學生証の認証機能つけたし」

 「あれだろ、トイレが無駄に豪華だからだろう」

 「まあ、確かにトイレらしからぬ場所になっているもんな」

 「だな、エアコン完備、Wi-Fi完備、飲みれておける大型クーラーボックス完備とまだまだ々あるしな」

 

 そう、何故か我が校はトイレが無駄に凄いのだ。

 ちなみに、男のトイレに小便はない。

 なぜなら、男どちらのトイレも、全て洋式だからだ。

 「じゃ、るか」

 「そうだな」

 俺たちは學生証をポケットから取り出し、り口の橫にある晶パネルに3秒程、れさせる。

《認証完了しました、どうぞおり下さい》

  やっと、れる。

  そして、トイレのなかにはいると。

 なんということでしょう、まるで高級ホテルのようなLEDシャンデリアに、これまた高級ホテルにあるような洗面臺があるではありませんか。

 それに、優雅なクラシックも流れているではありませんか。

 おっと、いけない。

 つい、某、劇的ビフォーア○ターの番組のようにトイレの裝を紹介してしまった。

「トイレじゃないよな、どう見たって」

 とか、西城が言っているが俺は気にせずに便がある所まで向かう。

 そこそこ、トイレのなかは広く、広さは約25畳程である。

 どのような形をしているかというと、長方形型のリビングを想像していただけるとわかるだろう。

  で、肝心の用をたすための便は、一番奧の部分にある1畳程の広さで5つに壁で區切られたところだ。

 

 そして、便のある所の扉を開けてろうとすると。

《最高の一時をお楽しみください》

  いらぬ一言だぞ、このやろう。

 

 

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