《ファルダーミール -明日の世界-》第5話:トイレのAIさん

《お気分いかがですか?》

「いや、う○こさせるのに集中させてくれ」

《ダメです、私とお話しましょう》

「いや、だからう○こさせてくれ」

《わかりました》

 どうやら、わかってくれたようだ。

  俺が誰と話していたのかと言うとトイレ管理システムAIだ。

 何故かわからないが、俺が來たときだけこのトイレのAIは話かけてくる。

 

 まるでAIがを持っているかのようだ。

 ちまたでは、AIがを持ってしまったら危険ではないか、AIを廃止するべきだとか國のお偉いさんたちが話しているが。

 馬鹿馬鹿しい、AIだろうが何だろうが等しく扱えば良いのだ。実際、皆のスマホには々な種類のAIがっている。特に人気なのは、アニメのキャラクターを元として創られたAIだ。

「お!?」

 ビデ機能が勝手に作し俺のに凄い水圧で當たっている。

 「お、おお、お~」

 

 ヤバい、新しい癖の扉が開きそうだ。

ビデ機能を停めねば。

ピピピ……ピ……

「なんで止まらないんだよ!?」

《さあ》

「お前か犯人は!」

《さあ、なんのことでしょう?》

「白々しいぞ!」

《……》

「おわ、おい無言でビデの水圧をさらに強くするんじゃない!」

《……》

 「わかった、話をしよう」

《本當ですか?》

「……ちょ!わかった約束だ。だから、早くビデ機能を止めてくれ」

 《仕方ありませんね》

「はあ、やっと止まった」 

 《それでは、なにをお話いたしましょうか?》

 「なんでもかまわない」

《では、カヤト様の癖について》

「いや、ちょっと待て、可笑しいだろそれは」

《そうでしょうか?》

「そうだ、と言うか知ってどうする」

《それはもちろん弱みを……ではなくて、ただ知りたいだけです》

「おい、今、弱みを握るとかいおうとしていなかったか?」

《言っていませんよ》

「本當に」

《はい、本當ですよ》

「怪しいな」

 怪しみながら俺は考える。

この場所から早く退散せねばと。

あ、そう言えば西城はなにやってんだ。

まさか、う○こでもしてんのかあいつ。

「なあ、西城をは何をしているんだ。あいつも俺と同じタイミングでったはずだが?」

《はい、西城様には現在、安らかにお眠り頂いております》

 「そうか……は!西城を眠らせただといったい何をしているんだお前は」

《はい、カヤト様とお話するのに邪魔でしたから眠って頂きました》

おい、こいつ、酷いことをサラッと言ったぞ。

 なんだこいつは、本當にAIなのか?

 まだ、人間がイタズラでAIの真似をしてこのようなことを言っていると言われるほうが信じられるぞ。

 そんなことより、西城眠らされたのか、可哀想に、アーメン。

「やり過ぎだ」

《そうですか、西城様は気持ちよさそうですが?》

 目の前の壁に埋め込まれた晶ディスプレイに西城の寢顔が撮し出される。

 

  気持ちよさそうによだれを垂らしながら西城が便に座って寢ていた。

「……」

《どうかしましたか?》

「いや、西城の寢顔がうざくてな」

《でしたら、起こしましょうか》

「そうだな」

《それでは、失禮します西城様。西城様の、もといおにロックオン完了。冷水発準備OK、3、2、1、発完了》

「うおお!?なんだいったい。あれ、俺はどうしたんだ、確かトイレにって用をたそうとしたら眠気が襲ってきて……わからん」

《お目覚めですか、西城様。ご友人のカヤト様がお探しでしたよ?》

「え?あぁ、ありがとう」

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