《ファルダーミール -明日の世界-》第8話:料理?
「おい、起きろ馬鹿者が!?」
「うげぇ!」
 「もういっちょ、足蹴り」 
「危な!」
「ちっ、避けたか」
「カヤト怖いから……」
 朝からなにやら騒がしいカヤト家。
何故騒がしいかというと、西城が俺の家に泊まりに來ているからだ。
「ちっ」
「怖!」
俺は、汚を見るような冷たい目線で西城のことを見る。
「カヤトその目付き怖いから止めてくれ」
「ちっ、しゃない」
「態度が學校にいるときと変わりすぎだろ!?」
「いつものことだ」
そう俺は、學校では貓を被って生活している……すまん噓だ。
西城が來ている時だけ限定だ。
あの後、西城にもう一度蹴りをれ。
洗面所で顔を洗わせ、リビングで朝飯を食べることにした。
「さてと、西城、何が食べたい?」
キッチンに立ち、普段から用している日本刀包丁を片手に持ちながら俺は西城にオーダーを聞く。
「毎度思うが似合ってるよなその格好」
「うるさい……」
照れ臭いことをさらっというよなこいつは。
「あぁ、すまんな、じゃ、チャーハン大盛りで頼む」
「わかった」
 チャーハンか、シンプルで簡単にできる料理だが、作る人によって味が変わる奧の深い料理だ。
まずは、中華鍋を戸棚から取り出して。
火にかける。そして、オリーブオイルを中華鍋に垂らす。
ピピー、ピピー
おや、ご飯が炊けたようだ。
熱々に熱した中華鍋に、適度に切った豚をれ強火で焼く、豚にし焦げ目いてきたらご飯をれ炒める。
「西城、ネギ取ってくれ」
「どこにあるんだ?」
「冷蔵庫を開けたらわかる」
「はいよ、冷蔵庫な」
 「ほい、持って來たぞ」
「ついでだからネギ切ってくれ、みじん切りに」
「マジか」
「マジだ」
料理が苦手なのは知っているが、さすがに食材を切れないわけではないだろう。
「わかった、下手でも文句言うなよ」
「いわん、いわん」
おいまて、今、包丁の刃部分ではなく、背の部分を使おうとしていなかったか?
 「西城まさか刃の方向もわからないのか?」
「……うなわけないだろ!」
「そうか、じゃあネギを切ってくれ」
「おう、まかせとけ!」
大丈夫かね?本當に。
お、今度はしっかりと刃の方を使って切っているな。
おっといけない、いけないしっかりと飯をかき混ぜなければ。
「ネギ切るの終わったぞ」
「じゃ、中華鍋にれてくれ」
「ほい」
西城がネギをれた後、火を中火にし、軽く炒める。
そして、ネギがしらかくなったら火を止める。
味付けはシンプルに塩コショウだ。
「お、味しそうだな」
「ほれ、自分が食いたい分とってけ」
俺はそう言いながら西城に皿を渡す。皿はチャーハンなどをのせるときによく使う四角い皿だ。
「それでは、いただきます」
「いただきます」
我ながら上手く出來たな、今回のチャーハンは、ただしコショウが多かったか。
「うめ~」
「ありがとよ」
「うめ~」
「人の話を聞いちゃいない」
「うめ~」
「ダメだこいつ……」
 
【書籍発売中】砂漠の國の雨降らし姫〜前世で処刑された魔法使いは農家の娘になりました〜【コミカライズ】
アレシアは『眠っている時に雨を降らせる力』を持っている。 両親はそんなアレシアを守るために大変な努力をして娘の力を隠していた。 ある日、アレシアは自分の前世での記憶が甦る。アレシアは昔、水系魔法に秀でた魔法使いアウーラだった。國のために前線で戦い、國王との婚姻も決まっていた。しかし、謀略による冤罪で二十三歳の時に処刑されてしまう。 そんな前世だったからこそ、今世では名譽や地位よりも平凡で穏やかな暮らしを守りたい、誰かの役に立ちたいと願う。 眠ると雨を降らせる女の子アレシアが前世での後悔を踏まえて人に優しく前向きに生きていくお話です。 少女時代から成人までの長期間が描かれます。 ゆったりした展開です。 ◆GAノベル様より2022年5月13日頃発売開。コミカライズも進行中。
8 126【書籍化】これより良い物件はございません! ~東京・広尾 イマディール不動産の営業日誌~
◆第7回ネット小説大賞受賞作。寶島社文庫様より書籍発売中です◆ ◆書籍とWEB版はラストが大きく異なります◆ ──もっと自分に自信が持てたなら、あなたに好きだと伝えたい── 同棲していた社內戀愛の彼氏に振られて発作的に會社に辭表を出した美雪。そんな彼女が次に働き始めたのは日本有數の高級住宅地、広尾に店を構えるイマディールリアルエステート株式會社だった。 新天地で美雪は人と出會い、成長し、また新たな戀をする。 読者の皆さんも一緒に都心の街歩きをお楽しみ下さい! ※本作品に出る不動産の解説は、利益を保障するものではありません。 ※本作品に描寫される街並みは、一部が実際と異なる場合があります ※本作品に登場する人物・會社・団體などは全て架空であり、実在のものとの関係は一切ございません ※ノベマ!、セルバンテスにも掲載しています ※舊題「イマディール不動産へようこそ!~あなたの理想のおうち探し、お手伝いします~」
8 187【電子書籍化】退屈王女は婚約破棄を企てる
☆2022.7.21 ミーティアノベルス様より電子書籍化して頂きました。 「婚約を破棄致します」 庭園の東屋で、フローラは婚約者に婚約破棄を告げる。 ほんの二週間前、「婚約破棄してみようかしら」などと口にしたのは、退屈しのぎのほんの戯れだったはずなのに――。 末っ子の第四王女フローラは、お菓子と戀愛小説が大好きな十五歳。幼い頃からの婚約者である公爵家の嫡男ユリウスを、兄のように慕っている。婚約は穏やかに続いていくはずだった。けれど、ユリウスが留學先から美しい令嬢を伴って帰國したその日から、フローラを取り巻く世界は変わってしまったのだった――。 これは、戀を知らない王女と不器用な婚約者の、初めての戀のお話。 *本編完結済み(全20話)。 *番外編「婚約者は異國の地にて王女を想う」(全3話)はユリウス視點の前日譚。 *番外編「『綺麗』と言われたい王女と『可愛い』と言いたい婚約者」(全3話)は本編から約2ヶ月後のフローラとユリウスを描いた後日譚です。
8 132職業通りの世界
この世界では、職業が全て。 勇者「俺が魔王を倒す!」 魔法使い「魔法で援護する!」 剣士「剣で切り刻んでやる!」 そんな中、主人公である館山陸人(たてやまりくと)の職業は…… 執事「何なりとお申し付けください」 予想とは裏腹に、萬能な執事という職業で、陸人は強くなっていき、最終的には勇者をも超える存在に!? 投稿ペースは不定期です! 2作目になります。前作と繋がっているところはほとんどありませんので、気にせず読んでもらって結構です。 ですが、後半の展開は前作を読まれるとより楽しめます! 誤字脫字の報告や感想はいつでもお待ちしております! Twitterもやりますので、感想を書くのが恥ずかしいとかある場合はそちらに是非!質問もある程度はお答えします! ヒロ @hi_rosyumi
8 93異世界戦線の隊長はちびっ子隊長⁈
今作の主人公の青年は、産まれながら20歳で生きる事は不可能だと言われていた。 青年は幼少の頃から、いつ死ぬのか怯えて生きてきた。悔いは無いように生きていた。 だが、毎日生きている実感が持てなかった。それでも何か生きた証を殘そうと必死で生きていた。 そして、20歳になると青年は息を引き取った。 もちらん青年にはやりたい事が沢山あった、だから死後も満足に成仏すら出來なかった。そんな時だった、何処からともなく聲が聞こえてきた。「もう一度生きる機會を與える」と、そして青年の眼が覚めると、青年は赤ん坊になっており、その世界は自分の知っている世界とは全く異なる世界だった…
8 149見た目は青年、心はアラサー、異世界に降り立つ! ~チートスキル「ストレージ」で異世界を満喫中~
交通事故で命を落とした中年「近衛海斗」は、女神様から大した説明もされないまま異世界に放り出された。 頼れるのは女神様から貰った三つの特典スキルだが、戦闘スキルが一つもない⁉ どうすればいいのかと途方に暮れるが、ある事に気付く。 「あれ? このストレージって、ただの収納魔法じゃなくね?」 異世界に放り出された海斗の運命やいかに! 初投稿となります。面白いと思っていただけたら、感想、フォロー、いいね等して頂けると大変勵みになります。 よろしくお願いいたします。 21.11.21 一章の誤字・脫字等の修正をしました。
8 108