《ファルダーミール -明日の世界-》第16話:ドタバタ
消すのめんどうだな。
そう思いながら俺は、自分の機に書かれた文字を再度確認する。
周りの奴らに聞こえないよう、呪力を込めた聲で呪を唱える。呪だとバレないように雑巾で機を拭くふりをしながらだがな。
「【消】」
呪【消】初歩的な呪の1つであり、凡庸が高く、込める呪力によって効果範囲や効力の調整が細かくできるため、使いがってのいい呪だ。
「うるさい西城、もう大丈夫だ」
いまだにうるさい西城を黙らせる。
「おう、すまない。もしかしてカヤト、呪を使ったのか?」
俺の耳元に顔を寄せ、西城が聞いてくる。
「お?ああ、そうだ」
西城には仕事の関係上、簡単な呪を教えてある。さすがに何も知らずに、裏の仕事を手伝わさせる訳にいかないしな。
「犯人を見つけなくていいのか?」
「めんどうだし、どうでもいい」
西城のおせっかいは時々ウザいな。こいつの良いところでもあるが、同時にウザいところでもある。
「そんなことより気づいたか西城、さっき俺が呪を使ったとき一瞬だが呪力じられた」
しかも、殺意のこもった呪力だ。
「え!マジが、全然気付かなかった」
まあ、まだまだ呪は教え始めたばかりだからな、気づかなくても仕方ないか。
「【人】」
逆探知の呪を行使する。
引っ掛かった……
目線をそっと教室のり口に向ける。
あの子生徒か……
髪が長く、顔立ちは整っており、可いというよりは綺麗系だ。例えるならば、日本人形が人間になったような……そんなじだ。
「あ……」
どうやら、気づかれたようだ。
子生徒が走り去って行こうとしたため聲をかける。
「待て!」
まあ、走り去って行くわな。
「ダルいな、まったく」
そんなことを愚癡りながら俺は走り去った子生徒を追いかける。
廊下に出ると、先程の子生徒が丁度階段を登り切るのが見えた。
距離的には50メートルほどだろう、10秒もあれば追いつく。
「おい待ってってカヤト」
廊下を走っていると後ろから西城が聲をかけてきた。
「うるさい、今は忙しい」
「酷いな〜カヤト」
「ウザ」
後ろを振り返らずに西城と會話をする。
なんだかんだ話しているうちに、目の前に目的の子生徒が見えてきた。
「待てよ」
そう聲をかけ子生徒の肩に手をかける。
「きゃ、やめて下さい!?」
パチン
手を払われた。
「痛いなまったく」
「呪【火炎】」
彼の周りには直徑5センチメートルほどの火球が15個ほど浮かんいた。
「うお!危ないな、いきなり呪を使ってくるのかよ」
火球が目の前まで飛んできたが寸前の所で避ける。
「熱!?」
西城に火球がし當ったらしい。
「西城しっかりとレジストぐらいしろ」
「おっと」
また火球が飛んできた。
「あたる!」
仕方ないな。
「消去」
火球をレジストする。
「助かったカヤト」
「次からは自分レジストしろよ」
「へいへい」
相変わらず返事が軽いな。
「あの、すみません。止まっていただけませんか?」
「……」
返事代わりに火球が大量に飛んでくる。
「消去、消去と」
「なんで効かないの」
「呪を嗜んでいるならわかるだろう、レジストだよ」
「そんな、レジストはこんなに連発は出來ないはず」
「そこはまぁ、あれだ日々の鍛錬のおかげって奴だよ」
「そんな曖昧な説明では納得できません」
「そろそろ止まれよ」
「斷ります」
頑固かよ、面倒だな。
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