《ファルダーミール -明日の世界-》No/7
 地下書庫から西城の手首を引っ張り、無理やり地上に連れ出す。
  朝日が眩しい……そんな朝日を浴びながら西城は文句を言っている。
「ちょ!?カヤト、俺まだ読みたい本があったのに」
「しるか!また今度來た時でいいだろう」
「そうだけどさ~なんかこう、あるだろう。ふと、読書に勵みたくなる時がさ……あ、おい。ちょい、待てよ!!」
   西城が話しているのを無視して歩き出すカヤト。
「ちょっと待てよ!!」
カヤトを追いかける西城。
「早く來い、西城。海辺にある神社と公園に行くぞ」
  「何でだよ?」
  はぁーと、ため息をつくカヤト。
 「調べた結果、あいつらはまとまって行し、神社や公園に出るらしい、あと、あれだ。海は霊などを惹き付けやすいからな、だから、あてもなく町の公園やら神社を調べるよりもまだいる可能があるだろう?」
  俺の考えを西城に伝える。
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  「なるほど、確かにそうだな!うん、完璧に理解したぜ!カヤト」
   こいつ、絶対わかってないだろう。
  まあ、いいや。
「それじゃいくか」
「おう」
「とりあえずは、海神宮神社と海神宮公園に向かうぞ」
西城とカヤトは近くに海がある海神宮神社を目指して走り出す。
もちろん、他の人にきずかれないように気配消しの呪を使って。
その呪の名は『影海』その名の通り影のように姿が見える呪である。この呪はとても便利だがデメリットもある。それは、行き先を指定せずに影の中にってしまうと、深影に溺れ落ちてしまうことだ。
『深影』とは、海でいう深海のことである。
木々が生い茂り、海のさざ波の音が聞こえる。
そんな場所にこの海神宮神社は建てられている。かつてはしかったであろう鳥居や神木といわれる木に巻かれている縄はボロボロだ。長い間手れがされていないのだろう。
まぁ、この時代では別に珍しくもないか。
今の時代、近代化が進み神社やお寺などといった非現実的なものを祀る日本の文化は廃れた。
「いい鳥居だ」
古くなった鳥居に手をれながら、カヤトはそんなことを呟く。
見た目はボロボロだが芯はしっかりとしていてまだ生きている。その証拠に、鳥居に霊力がまだ宿っている。
「カヤト、そんなボロボロな鳥居に手をれてどうしたんだ?」
「いや、なんでもない」
「カヤトここはハズレじゃないか?邪気を一切、じないんだが……」
「そうだな、確かに邪気はじないな」
カヤトと西城は目に呪力を集中させることによって、邪気と呼ばれる妖怪などが放つ痕跡のようなものがないのを確認する。
「ただ、高等な妖怪になると邪気を極限まで絞って、邪気の殘り灰が散りやすいようにするからな……何とも言えないな」
「今回の妖怪は高等な妖怪なのか?」
「それは判らない、何しろ、集合の妖怪だからな。一いったいがたいしたことは無くても、たがいに補い合い妖力を高めている可能もあるから何とも言えない」
「そうだよな~わかった!!手分けして、この神社を探索しようぜ!!」
あまり、一人で行するのはお勧めしないのだが。俺は大丈夫だが、西城はまだ未だしな~。
「大丈夫だって。危なくなったらすぐ連絡するからよ!」
「しかしな~」
「大丈夫だって!!」
「そこまで言うなら……」
「よっしゃ、それじゃ、俺は神社の奧にある公園のほうに行くな」
「わかった」
そういって、階段を登っていく西城。
「気をつけろよ西城」
「わかったよ」
手を振りながら階段をさらに登っていく西城の後姿を見つめ、俺はそっと式神を放つ。
小さな紙人形の式神はカヤトの周りを一回りするとカヤトの目の前を浮遊する。
「式『守護』すまないが、西城のやつを守ってやってくれ」
式神は小さくうなずき、西城が向かって言った方向に飛んでいく。
「これで、とりあえずは大丈夫だろう。さてと、俺はこの鳥居周辺と神院を調べるか……」
カヤトは鳥居を潛り抜け、所々が砕けている石畳の道を進む。
- 連載中231 章
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