「それにしても立派だよな」

カヤトは再度、鳥居に手をれる。

手から伝わってくる重い覚はまるで、數百年間生えている大樹のような存在や圧力がある。

「こういうのを神木というのかもしれないな」

その聲に反応したのか、ミシリと鳥居が軋む。

「嬉しいのか？」

鳥居はかない。しかし、なぜだろう、どことなく嬉しがっているようにじる。俺の勘違いかもしれないが。

「さて、いい加減調べるか」

カヤトは鳥居から手を放し、鳥居から見て奧にある建へ向かう。

「……おじゃまします～と！」

カヤトは古ぼけ苔が生えている取っ手に手をかけてドアを開ける。

「こりゃ、ひどいな」

中には、神と思われる赤い鏡と大量の蜘蛛の巣が張られていた。ところどころ、壁に小さなが空いている。

「こんなありさまじゃ、神様も住まないわ」

そういって、中に足を恐る恐る踏みれるカヤト。

ミシミシとなる床は今にも底が抜けそうだ。

「抜けるなよ～」

慎重に慎重に神の鏡がある中央の臺に向かうカヤト。

「古いわりに綺麗だな」

臺の上に置いてあった神の鏡をそっとつかみ、反する面についたほこりを払う。てっきり、鏡面も傷ついていると思ったがどうやら傷ついていないようだ。

「神だからか？なわけないよな」

それだけでは説明がつかない。