《悪魔の証明 R2》後書き(トリック解説有り)

本小説を読了頂き誠にありがとうございます。

ご満足頂けたのであれば、著者として幸いです

また、本項は「悪魔の証明 R2」のトリックのネタバレになりますので、まだ読了頂けていない方は本項を閉じるようお願い致します。

本小説のメイントリックは、その容はさておき、今まで小説だけではなくどのにもないものであったことではないかと思います。

至る所に散りばめたヒント。ミスリード、トリック自を使ったミスリード。それらはすべて、その類を見ないメイントリックをり立たせるための構要素です。

そのようなトリックに関するものを楽しんで頂くことも目的のひとつですが、本小説は「悪魔を証明すること」も主眼において執筆致しました。

ですので、最終ページに記載した「答え」は答えではなく証明の一部となり、実はスカイブリッジライナーへと再び舞臺が戻る最終章突直前までに明かされております。

その観點からいえば、最終章は、その「答え」を証明している章に過ぎないと述べても過言ではありません。

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また、本小説は、様々な角度から、悪魔の証明をしようとするメタミステリ要素も含んでおります。

最終ページで悪魔を証明致しましたが、他の箇所でも読者様がじる「悪魔」がいたことだと思います。

それは人間に限らず、フリッツたちが縛られているルールという機械的な無慈悲さなども當てはまることであるはずです。

トゥルーマンが死んだ後もテロは続くのですから、悪魔は小説本文だけではなく、著者も気がついていないようなところに潛んでいるのかもしれません。

もちろん本書がこのような類を見ない敘述トリックを使っているのにもかかわらず、延々とネットに埋もれているとすれば、それはそれで悪魔の証明にはなっているような気がします。

その場合、悪魔とは誰なのでしょうか(笑)。

冗談はさておき、早速ミスリードを含めたトリック解説に移ります。

説明の前提として、アカギたちがいたスカイブリッジライナーの話をアカギ時代。レイがいた第六研をレイ時代として記載します。

第一のミスリード

クロミサが幽霊もどきであることです。

メイントリックを隠すために、あえてレイ時代のクライマックスでその正を明かしました。

これは伏線を中盤で張っていたので、わかりやすかったかもしれませんね。

よくわからなかった方は、スピキオのマンションで、ホームレスについて語り合った二人の會話をもう一度確認してみてください。

幽霊もどきであることはそこで示唆しております。

また、アカギ時代にクロミサが語った幽霊もどきの條件、これは後ほど出てくる本トリックの証明にもなっております。

また、クロミサの振る舞いをトリックであるように見せかけていたのは、メイントリックから意識を逸らすミスリードの効果を上げるためです。

第二のミスリード

レイの時代にスピキオがふたり、アカギの時代にひとり。計三人いることです。

スピキオが二人であると錯覚させることが狙いです。

こちらも最終章でレイ時代に戻った後に、実はそうではないことを明かしましたが、このスピキオが何人かということ自もメイントリックを暴かれないためのミスリードとなります。

もしかすると、ミスリードというより、他のことに気を散らせることが目的だったといった方が正しいのかもしれません。

第三のミスリード

これはサブトリックでもありますが、アカギ時代とレイ時代の差が十年であることです。

読んでいる最中、推理小説が好きな方であれば、この小説のメイントリックはこれだと早い段階で思われた方もおられることでしょう。実は、そう思われることが、このミスリードの狙いでした(笑)。

文中様々なヒントでそれは匂わせてありますが、その最たるものはエリオット・デーモンとサニーの會話で出てくる不という言葉です。

もう一度確認頂ければ、二人の年齢がおわかりになるかと思います。不はもちろん皆さん何歳かご存知かと思いますので、割します。

そして、アカギ編でエリオットとクレアスが分証を見せ合うところで、同一年齢であることが判明しましたね。

レイ時代とアカギ時代、これでほぼ十年差があることが確定します。

先ほども示唆した通り、こちらのトリックを解かせること自を、ミスリードとしておりました。

メイントリックより後まで確定報をずらしたのは、もちろん、メイントリックが何なのかを隠すためになります。

メイントリック

メイントリックは、皆さんの記憶に新しいシロウ、ジゼルもクロミサと同じく幽霊もどきであったことです。

スピキオ=アカギが最後にれられなかったことで完全なネタバレを致しました。

その示唆はいくつか本文に記載しましたが、代表としてひとつあげるのであれば、レイの時代、スピキオイコールアカギにれ合わないと言わせたことにあります。

これをお気づきになった人はいらっしゃいますでしょうか。

クロミサ、シロウ、ジゼルはその他の人間と雙方向にれ合いません。クロミサのみがアカギを毆りますが、トリクルダウンと同じく一方通行です。

逆をいうと、人間側で名前がある人々はすべて雙方向です。

主婦などの名前がない者たちは、スピキオがクロミサとの會話中、語上でクロミサのような者は見つけられないと言った通り、幽霊もどきから除外されます。

もちろん、このような臺詞だけのヒントではアンフェアですので、完全たる証拠を本文に記載しております。

これがメイントリックの肝になるのですが、おわかりになりましたでしょうか(笑)。

はい、その証拠とはもちろん、エリオット・デーモンが死角がないアイ・モスキートが撮影しているのにもかかわらず、テレビでシロウ、ジゼルの姿が見えていないことですね。

レイとスピキオの対戦中におけるクロミサの章の本文の記載、エリオット・デーモンの章の本文の記載、ふたつを注意深くお読み頂ければ、このトリックが立していることがおわかり頂けるかと思います。

実はこの時點でシロウ、ジゼルが幽霊もどきであることは確定しております。

つまり、レイ時代だけでシロウ、ジゼルがクロミサと同じ幽霊もどきであることを看破することは可能であるということです。

引っ掛けるため、エリオット・デーモンにクロミサを疑わせたところにメイントリックを仕込んでおりました。

以上がトリック類の解説になります。

なる読者の皆様、いかがでしたでしょうか。

政治経済、宗教、テロ、詐欺、超常現象など、すべてが揃わないとトリックは立しないという著者高校時代に考えついた敘述トリックです。

どうしても世に出したいトリックということもあり、ネット小説に投稿させて頂きました。

是非本小説を読了頂きお気に召された皆様には、書籍化できるよう評価、ブックマークなどでご協力頂ければ幸いです。

また、メイントリックは正しく世に出せば、アニメ、映畫問わず必ず大衆にれられるものであると信じております。

このトリックを知っているのは、本書を完結まで読んで頂いた皆様のみとなります。

もしこのままネットで埋もれてしまうと、魂を込めて造ったトリックはほとんど知られないまま消え去っていき、最悪の場合そのトリック自が他の商用に流用されてしまう可能もあります。そうなることは、もちろん著者の本意ではありません。

図々しいお願いになってしまいますが、もし可能であれば、そうなる前に本小説の存在を近な方々に広めて頂けたら幸いです。

々と與太話を含め書いてきましたが、本小説を読了頂き誠にありがとうございました。

皆様のひとつひとつのブックマーク、PV、評価が著者の勵みになっております。

拙作宇宙船地球號2021など、他作品もお楽しみ頂ければ幸いです。

著書より。

PS:

「悪魔の証明 R2 ORDER」

容は変わりませんが、ナンバリング順バージョンもアップする予定ですのでよろしければ。無印はスリリングな展開、ナンバリング順はよりミステリが強くなると考えて頂ければ問題ありません。

また、

「RE:メタ転生ZERO クレア・ザ・ファミリア」

は、悪魔の証明 R2の正式続編となります。

こちらも完結まで執筆済みで、現在中盤までアップ中となりますので、是非ご一読ください。

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