気を取り直して立ち上がった俺はスキルを試しに使ってみることにした。

ほとんどが対人用のものだから試せるのは限られてるけどな。

まずはだ。

試しに目を閉じ頭の中で念じてみる。

するとまるで未來の自分と視界を共有しているような覚があった。

音は聴こえない。視界だけの世界だった。

そこで俺が見たのは小さな村で同い年くらいのの子が俺に向かって握手を要求している場面だった。顔にはモヤのようなものがかかってよく見えなかったが…。

それから先はだんだん不鮮明になっていき、最終的になにも見えなくなってしまった。

目をゆっくりと開く。

なるほど…見れるのは10秒ぐらいか…。

多分あのの子が俺の友達第一號だろう。早く會いたいものだ。

どのくらい先の未來かはわからないな…。

次はだ。

とりあえず近くの木で試してみることにした。

頭の中で念じると木が半明になっていった。

意識を高めるほど遠くのものまでかして見ることができた。

範囲でいうと半徑5mぐらいは視できるようだ。

覗きにはもってこいのスキルだな…。

まぁ俺は使わないがな!!………たぶん。

最後はだ。

確か遠くまで見えるんだったよな？

早速意識を集中させるとカメラのズーム機能のように遠くの景が見えてくる。

しかもまるで自分がその場にいるかのように好きな場所を好きな角度から見ることができた。

上空からだって見ることができた。

なんだか不思議な覚にちょっと激してしまった。

最大で50キロぐらい先まで見ることができた。

見渡す限り森だったが、ここから10キロほど離れた場所にで見た村があった。

すげぇ、ほんとにあった。

あそこに俺の初めての友達がいるのか…。

考えただけでワクワクが止まらなかった。

早速行ってみよう!!!

俺は村の方に向かって駆け出した。

しかしそうなにもかも順調にはいかなかった。

よく…というかゲームの世界では道中必ずモンスターと出くわすのが定番だ。

しかしながらで森全を見た時にはモンスターを一も見つける事ができなかった。

よってこの森の中でモンスターと出くわす確率は計り知れないほど低いはずだった。

しかしだ。

俺の運がどんなのか覚えているか？

そう。俺の運は呪いによって－500になっている。

何が言いたいかって？

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰモンスターと出くわしました。

俺はモンスターと絶賛対峙中だ。

目の前には狼がいた。

しかも超デカイ。長は10ｍほどもあり、黒のに覆われていた。

いや、怖すぎるだろ!!!!

心そうんだ。

とっさにそのモンスターのステータスをで確認する。

《ベアウルフ》

屬:火

レベル:120

攻撃:3450 防:2900 魔力:500

魔攻撃:2000 魔防:1800

敏捷びんしょう:5400 力:2300 魅力:150

運:0

狀態:なし

スキル:神速/フレアドライブ/炎陣/咆哮/索敵

魔法:火屬魔法«中級»

高ぇ!!!!全的に!!!!!!!!

これ絶対勝ち目ねぇじゃんよ!!

てか魔攻撃と魔防ってなんだよ…初めてみるわ…俺のステータスに書いてないし…。

魔法覚えたら出てくるのか？

とりあえず逃げねぇとゲームオーバーだ。

そう思いベアウルフに背を向けるがとてつもないスピードでベアウルフが俺の行く先に先回りしていた。

はえぇよ!!!!!!!!

のおかげかわかんないけど何とか目で追えたけどさ!!!…にしても速すぎる…。

これじゃ逃げらんねぇじゃねぇか。

こうなったら…こいつのスキルとステータス俺のものにしてやる!!!!実験に付き合ってもらおうじゃないの!!

そしてベアウルフに意識を集中させてを使う。

幸いにもベアウルフはこちらを警戒しているのか、俺から5~6mぐらい離れた位置を俺を中心にゆっくりと徘徊していた。

まだこちらに襲ってくる様子はなかったので心ホッとした。

の発條件が分からなかったのでその場をかずベアウルフを睨みつける。

するとベアウルフの目を見ている間だけ視界が黃くなった。

これがを使ってるということなんだろうか。

ステータス畫面を開くと自分のステータス値が一秒間に10ずつ上がっていた。

うん、チートだな…。

そう思いつつ睨みつけているとを使って早くも一分が経過していた。