《異世界チートで友達づくり(仮)》旅立ち②

俺達は一旦家に帰ってきていた。何やらベルが俺に話があるようだ。

家に著くやいなやベルは洗面臺の鏡に手をれ自分の姿を確認した。

この鏡は«鮮明鏡せんめいきょう»といっていわゆる魔法道というやつだ。手でれて魔力を流し込むと鏡のような役割を果たす道だ。流す魔力の量によって鮮明度が変わる。ごく一般的な家みたいなものだ。

それを使っていろんな角度から自分の顔を見ては驚いたりニッコリと笑ったりしていた。

「なんだか嬉しそうだな、ベル」

そう聞くとベルが鏡を見ながら答えた。

「嬉しいっていうか、驚きの方が大きいかなぁ…だってこれが元々本來の私なんでしょ?」

「まぁそういう事だろうな」

「だから17年間見慣れた顔から急にこの顔になったのがまだ信じられなくてね」

「まぁまだ封印解いたばっかだからな…次期に実湧いてくるだろ」

「そうだね!」

ベルがニッコリと笑いながらこっちに振り返り言ってきた。この笑顔は間違えようのないベルのものだった。

しばらくして俺達はこれからの話を始めた。

どうやらベルは昔からこの村を出ていろいろな街を転々としながら冒険をしてみたかったらしい。

「でもそうなると霊エルフ族と會う確率が上がるんじゃねぇか?お前はあくまでも狙われてるんだぞ?」

「分かってるよ〜…でも私強くなったよ?たぶんアオイよりもね?」

ニッコリ笑って言ってきた。

「ベルが俺より?」

「うん!アオイのステカ見せてよ」

どーする…正直に言うか。これから一緒に旅をするから知らせといた方がいいのか。

「わかったよ。見せてやるよ」

俺はベルにステカを差し出した。

冒険者ランク«S»

レベル:82

職業:森の主 冒険ジョブ:武闘家

稱號:怖い人/森の支配者/自重知らず/災悪/覗き魔

攻撃:21410 防:21180 魔力:15960

魔攻撃:17060 魔防:16860

敏捷びんしょう:22180 力:16960

クエスト注數:1 クエスト達數:0

モンスター討伐數:1

久しぶりに自分のステータスを見たけど結構上がってるな。

ベルがステカを見て言葉を失った。

「アオイ…って…何者?」

「傷つくな〜…普通の人間だよ〜」

そろそろ自分でも疑い始めそうになる…。

その時頭の中に聲が響いた。

『これからの事で悩んでるようじゃの…ならばひとつ提案があるんじゃが聞いてみんか?』

カメルの聲だった。あの人は本當になんでもお見通しだな。

俺もを使ってベルとカメルに聞こえるように言う。

『提案?言ってみてください』

「アオイすごい!村長と同じ事ができるの!」

「まぁな…とにかく村長の話を聞いてみようぜ」

『その提案というのはじゃの…エルフの村に行ってみてはどーかの…?というものじゃ』

「「エルフの村!?」」

あまりに予想外すぎる提案に聲を上げる。

『待ってください!ベルはエルフ族に狙われているんですよね!?わざわざ敵地に乗り込むとか正気の沙汰じゃない!』

『まぁ待ちなさい。行く理由としてはわしの妻、ベルの祖母に會ってみる価値があるという事じゃ』

『ベルの祖母に…?』

『そうじゃ…自分の孫娘じゃ、いろいろベルの両親のことも快く話してくれるじゃろ』

「行きたい…」

ベルが聲をもらした。

「ベル…本當にいいのか?」

「うん…だって知りたいもん!もっと!ママ達のこと!」

『決まりじゃな』 『はい』

返事をすると急に視界を強いが包んだ。

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