《異世界チートで友達づくり(仮)》語る過去③

そして事件はついこの間…2年前に起きたのです。

「事件…」

その単語を聞き俺とベルが二人して息をのんだ。

「はいっス、この事件をきっかけに自分は奴らに追われるになりました」

2年前のある日、その日もいつものように採け実験の順番待ちをしていました。

「結構人數減ったね、お兄ちゃん」

「そうだな、お前が殘っていてくれて本當に嬉しいよ」

度重なる人実験の末、3000を優に超えていた実験の人數は10數人程になっていました。

「僕も嬉しい!」

今も昔もいつも優しい兄の事を一番大好きでいつも実験の間などに話をしていました。

「次の実験で最後らしいぜ」

「そうなの!じゃあ今日の実験が終わって自由になったら何しよっか、」

「そうだなぁ、とりあえず味しいが食べたいな〜ここの飯は味が薄すぎる」

「それじゃあいっぱい食べれる味しいお店に行こーよ!」

「お、賛〜楽しみだな」

いつ死んでもおかしくない実験の前の待合室でそのような會話を楽しんでいました。

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今考えたら信じられないような景でも兄さえいればそこは自分にとってこれ以上ない程の幸せな空間になっていました。

そう、兄さえいれば…。

お兄ちゃんと話を終えて僕だけ先に手臺で奧の実験部屋へと運ばれていた。

その時の僕は実験後のお兄ちゃんと何をするかで頭がいっぱいだった。

実験室に到著してすぐに僕はいつものようにナグナルトに質問をした。

「今日はなんの実験をするの?今日で最後なんでしょ?」

僕の一番確認しておきたかった事だ。今日の実験が終わったらお兄ちゃんとどこでも行けるという確証がしかった。

そしてナグナルトはニコニコしながら答えてくれた。

「そうだよ〜、今日で実験はおしまいなんだ…だから頑張ってね。今回の実験は獣の伝子を組み込むだけさ」

そう言われたので嬉しかった。実験は本當に今日でおしまいと言われたから…。

その言葉に希を抱いて僕は最後の人実験をけた。

「実験後數ヶ月間の昏睡狀態から目覚めた自分は実験の功を聞かされたっス。晴れて自由のになると思っていた自分は絶したっス…。檻にれられ様々な研究所などに連れて行かれ、ナグナルトの“作品”として見せにされ続けたっス」

「…………」

まるで子供だ…自分の作ったを親や友達、不特定多數の人に見せつけて自慢したがる…。

「そんなある日、自分はナグナルトにたずねたっス。『兄はどこか?』と。するとナグナルトは當然のように言ったっス………『誰だ…そいつ?』と」

「「…………!」」

予想はしていた。けど本當にそんな事になるとさすがに響いた。それはベルも同様だった。

「それを聞いてからはあまりの怒りで記憶があやふやで気がついた時には森の中にいたっス。そこを奴隷商人に拾われて奴隷になったっス」

「…………」

何も言えなかった。いや、何も言ってやるべき言葉が口から出なかった。

あまりの衝撃的な過去にれた、初めての覚…。これが驚愕というものだろうか。

固まる俺達を見てフォックは慌てて続けてきた。

「で、でも!それだからこそ、アオイさん達には謝してるっスよ!」

「私達に?」

「そうっスよ……なんにも出來なかった自分を助けてくれてありがとうございました」

そう言ってフォックは俺達に頭を下げた。

今となっては過去の話だ。今更どうこうやっても仕方がない。それをフォックは十分に分かっているんだ。

「私はただアオイの足でまといにしかならなかったけどね」

苦笑い気味に言うベルはなぜだか俺の方を意味深風に見ていた。

「……ベル?…なんか怒っていらっしゃいます?」

「べっつに〜…?誰かさんに散々さがってろとか言われたからね〜」

その言葉を聞いて俺の脳裏にベルに言った言葉が過ぎった。

(「ベル!危ない!下がってろ!」)

(「ベル!危ないから下がっていろ!」)

……………あ。

理解してからの俺の行はただひとつだった。この世界において最も忘れてはならぬ常識を思い出したのだ。

両手を真上にまるで鮭が川を昇るかのように力強く上げ、まるでピカピカに磨きあげられたスケートリンクを空を切る程のスケートシューズでるようにらかに膝をたたみ地と一になり、そのまままるで絶対神を崇める信者のように狀態を前に倒して大きく息を吸い込み地を轟かせるように言った。

「すみませんでしたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

ーーーと。

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