《異世界チートで友達づくり(仮)》長い夜②
時を遡ること約2時間前━━
俺達が転移した後の宿屋ではしばらくの間音ひとつ立たない平和な時が流れていた。
その中に寢ながらにやけている者が一人。
「ん〜、ンン……えへへへっ」
私はベルっていいます。今はとてつもなく幸せな気分です。
なんてったって今私はアオイののなかで眠っているのだから!
なんだかフォックちゃんをさらう時に使った睡眠ガスでみんな寢ちゃったらしい。
早めに目が覚めた私はうっすら目を開けて狀況を把握したのだ。敵がまだいる可能があったからあくまでも悟られないようにうっすらとね。
そしたら私が倒れている下に男の人のがあるのに気づいたの。
私達のパーティには男の人はアオイしかいないからこんな筋質な他にはいない。
よってこの私の下に寢ているのはアオイで間違いがないのだ!
なんだか改めて狀況確認すると顔全が熱くなってきた。
え、今この狀況って私を試しているの!?
だって私がみんなより早く目が覚めたのは一度同じをけて耐がしついてたって事なわけで、アオイも目が覚めてる可能が高いわけで!
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アオイが私の意思を試しているの…!?
で、でもでも!アオイが目を覚ましてたら私達の安否を確認すると思うし……ハッ!アオイも狀況把握の為に私と同じで寢たフリをしているのかも!
だとしたら私ので敵がいないかを探せばアオイに何しても問題はないって事!?
急に心臓が驚くほど早く大きく脈打ちだした。
な…なんでも……(ゴクリ)
ハッ!ダメダメダメ!私はただアオイと一緒にいたいだけで…!
そんな事をあれこれ考えていると口端が緩んでにやけてしまう。どうしたものか…。
と、とにかく!まずは敵が周辺にいないか確認しないと!
そう思ってを使ってとりあえず周辺1km以の敵を探してみた。
だけど反応は全くなかった。
眠らせてから放置というのはちょっと不思議ではあった。以前は私達の寢ている間にフォックちゃんをさらったのに今回は敵が既にこの國から離していた。
おかしい…どうして私達を眠らせるだけで敵がどこにもいないんだろ…。
まさか!もう既に目的は達したの!?
「アオイ!」
勢いよく起き上がってアオイに聲をかけて自分の寢ていた場所に視線を向ける。
「だから!これの手難易度は第3級だって言ってんだろ!」
「……………」
そこに寢ていたのは行商人で混魔族ディーマンのダルだった。商売の売値のもめ事の夢でも見ているのだろう。
自分の考えでいっぱいで全く聞こえていなかったけど割と大きな聲で寢言を言っていた。
私はあまりのショックにより一心にダルを持ち上げて作業を開始した。
俺は部屋の狀況を見て戸っていた。
メイさんは部屋にってすぐに解放されると共に俺は部屋全に目をやっていた。
誰でもが俺と同じ場面に陥ったとしたらみんなそうするだろう。
今は何より狀況把握が必要だった。
部屋の大半を占めているベットの上にはスサラがぐっすり眠っている。
ベルは«ハウメタル»を構えてその矢の向いた方向にはダルが壁には両手両足ロープで大の字に広げられたパンイチの狀態で縛り付けられていた。
口には聲を遮るためのねじりタオルが巻かれていた。なんと殘酷な…。
「え、アオイ!?2人共無事だったんだね!どこいってたの?」
弓を引いたまま顔だけをこちらに向けて聲をかけてきた。
そういえばベル達が寢てる間に転移したから起きたら俺達がいなくなっててってなっていたはずだからから心配かけたな。
「お、おう。心配かけて悪かったな」
狀況把握もままならない中一応の謝罪はいれておく。
「んンンンンンンンンン、ンンンンンンんん!そんな事はいいから、早く助けて!」
━━━スパァァン!
必死に何かを訴えかけるダルだがベルのった矢が顔の真橫に深々と突き刺さり遮られた。
「うるさいよダルさん、スサラちゃんが起きちゃうでしょ?」
怖い…口調はとても優しいのになんだかとてつもなく怖い。
一ダルはベルに何をしたんだ…。
そして俺らはとりあえずダルを解放してあげてからベル達に一連のり立ちを聞いた。
要するにベルが一人で暴走してたって事だな…。
ベルから聞いた話を聞く限りの俺の想だ。
どうやらダルはただのとばっちりだったらしくベルに謝らせた。別にダルならいいんだけど…。
これは単なるけだ。
例えば部屋で蟲を見つけて殺さずに外へ逃がしてやるような慈悲に近いじだ。
ベルの説明が終わった後に俺達も一連の事について話した。
黒マントが襲ってきた事、戦闘になりで『カース跡』へ行って戦った事、倒した黒マントを魔族の男に連れて行かれた事…。
「なるほど、そんな事があったんだね…」
ベルが考えこむように顎に手をおきながら呟いてから顔を上げて聞いてきた。
「ところで、メイさんはどうしてそんな格好をしているの?」
當然の疑問だ。この世界に四季があるかは分からないけど最近の夜は秋のようにそこそこ冷える。なのにこんなビキニ姿だ。不思議に思わないのはダルくらいといえるだろう。
そのダルは今は黙々と服を著直していた。
相當恐怖していたのかメイさんのこの格好にすら気づいていない様子だった。
メイさんは「これが普通ですよ?」と々年頃のの子にしては問題な発言をした後に寢むそうな目をこすりながら1階へと降りていった。
そういえば今は深夜だったな、すっかり忘れていた。
よく見るとフォックもベットに座りながらウトウトして上を起こしているのがやっとの狀態でゆらゆらしていた。
これは文句なしの可さだ……。
そのまま俺はフォックをスサラの寢ているベットに寢かしつけた。
ダルもこの宿で部屋をとっているようだったので俺はベル、フォック、スサラを殘してそちらで寢るつもりだ。
さすがにこの2日いろいろな事があってろくに寢られなかったから椅子で寢るよりベットの方がありがたいのだ。
「アオイ、俺らも寢ようぜ」
著替えを済ませたダルがドアのそばに立って俺に呼びかけてきた。
「おう、そうだな」
そう返してから弓の片付けをしているベルに「おやすみ」と伝えて部屋を出ようとした。
「━━アオイ、ちょっと待って」
そうベルに呼び止められて振り向くとし俯いて髪をいじっているベルがいた。
フードで全は隠れてはいるが耳まで真っ赤になっているのが分かる。
「ん、どうした?」
し眠かった事もあり間の抜けた聲で返す。そしてベルが続けた。
「これからちょっと…時間…いい?」
寢ぼけてはいてもベルがとてつもなく可かったのは覚えている。
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