《異世界チートで友達づくり(仮)》作戦①
私達は1階に降りてフォックちゃんと合流した。
「フォックちゃん」
「ッッ!?…ベルさん、目が覚めたんスね…良かったっス」
そう言ったフォックちゃんは靜かな笑顔を見せてくれた。ダルさんの言ってた通り相當落ち込んで元気が無いようだった。
カウンター席に座り目の前に食事があるがしゅんと顔を俯けて一切手をつけていなかった。その様子をみてメイさんも廚房で困っているようなじだった。
そんなフォックちゃんの隣の空いている席にダルさんが座った。
「ちゃんと食わねぇと戦えねぇぞ…ハム」
そう言いながらフォックちゃんの目の前に置かれてたご飯を隣から橫取りしていた。
フォックちゃんはし揺して固まった。
「アオイ達助けに行くんだろ?なら飯ぐらいさっさと食え、アム…お!上手いなこれ」
「ッッ!?」
「そうそう、」
私もダルさんにならってフォックちゃんのもう一方の隣の席に座りながら言った。
そして同じくフォックちゃんのご飯を橫取りした。
「スサラちゃんはともかくアオイのことだからきっと1人にしてちゃ寂しくて今頃泣いてるよ」
笑いながら言ってフォックちゃんの表をうかがうように橫目に寫すけどまだ俯いたままだった。
「フォックちゃんの気持ちも分かるよ、私が弱かったからアオイやスサラちゃんを守れなかった…でも、今そんなことを後悔したってしょうがないんだよ。アオイが前に言ってたんだ『いくら悔やんだとしても変えられない事だってある。大事なのはこれから何をするかだ』ってね」
私はもうひと口ご飯を口に運ぶ。
「だからね、これからどうくか、その後悔を得て何をするかが大切なんだよ。だから後悔するのは悪いとは言わない…けどその後悔のあとに何をするかが問題なんだよ」
フォックちゃんはまだ俯いてはいるものの、あの後ユンベット姉妹のところで買ったのであろう新しい膝下くらいまでの紺のパンツをにじり絞めていた。
「…だからさ、一緒に助けに行こ」
プルプルと肩を小刻みに震わせるフォックちゃんの隣では今でもダルさんがフォックちゃんのご飯を次々と口に運んでいた。
この人は空気を読むってことができないのだろうか…と呆れてしまう程だ。
「スゥゥゥゥゥゥゥウウ……」
「フォック…ちゃん?」
急に震えを抑えるためか若干震えながら息を思いっきり吸ってから息を止めた。
心を落ち著かせる方法なのかな?と思ったけどそれが勘違いであることはすぐに分かった。
「━━ガブッ!!!」
「いぎゃぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!」
さっきまでもくもくとフォックちゃんのご飯を食べていたダルさんの右腕に思いっきりかぶりついたのだ。
「何すんだ、どチビ〜!!!」
「うぅぅぅぅぅぅぅううう!」
必死に振り払おうとダルさんが右腕をぶんぶん振り回すけどそれに負けじとフォックちゃんも唸りながら必死にかぶりついていた。
しばらくして時間にして約1分にも満たない攻防(?)だったと思う。
「ふぅ〜ふぅ〜…痛ってぇな、何しやがる!」
噛み跡が殘る腕をふぅふぅしながら怒聲をあげた。
痛そうだけどダルさんだからか、ざまぁみろみたいなじに思ってしまう…しかも既に傷口が緑にって徐々に治りかけている。さすが…恐るべし。
「こっちのセリフ!人のご飯勝手に食べるな!」
「な、それはベルも一緒だろ!」
「ベルさんはいいんです〜!べ〜!」
フォックちゃんが舌を出して耳が垂れ下がっていた。かわいい…。
そして睨み合いながらフォックちゃんはまだ「うぅぅ」と唸りながら耳も尾もピンと上にびていた。
「━━プふッ…あははははっはははは」
「「ん…?」」
どうしてか分からないけどそんな景を見ていると自然とおかしくなって笑いが我慢できなくなった。
2人とも睨み合いの喧嘩を止めてこちらを不思議そうに見ていた。
「━━はァ、はァ…ごめん、2人のやり取り見てたらなんだか笑えてきちゃって」
半分笑いながらわけを話したけどまぁ當然まだ2人はキョトンとしていた。
それから私は深く深呼吸をして心を落ち著かせてからキョトン顔でこちらを見ている2人に呼びかけた。
「よし、じゃあさっさとご飯食べて、さっさと作戦立ててアオイとスサラちゃんを取り戻しに行こぉー!」
グッと握った拳を思いっきり上に突き上げながら言った。
2人も一緒にぎこちないじで「お、おぉ〜」というじでのってきてくれた。
なんか変なヤツだと思われたかな…ま、いっか。みんな友達だし!
それから私とフォックちゃんは一緒のご飯を仲良く食べ始めた。
フォックちゃんの隣ではダルさんがカウンターの機でくで〜とびている。
「おい〜、俺にも分けてくれよ〜」
「自分で頼めばいいでしょ」
甘えたような聲で言うダルさんにフォックちゃんがそっぽを向いたままツッコミをいれた。
「金がねぇんだよぉ…ヒルメ達に所持金全部ぶんどられたうえに借金まで課してきやがった」
「自業自得」
この2人は案外相がいいのかもしれない。フォックちゃんも敬語みたいにならずにタメ口で話してるし。
それからダルさんが部屋に持ってきた私のご飯を食べてなんとか腹ごしらえは完了したのだった。
ファザコン中年刑事とシスコン男子高校生の愉快な非日常:5~海をまたぐ結婚詐欺師!厳島神社が結ぶ、をんな達のえにし~美人ヴァイオリニストの橫顔、その陰翳が隠す衝撃の真実
ファザコン中年刑事とシスコン男子高校生シリーズ6作目です。 兄は……本當は俺のことをどう思っているのだろう? たとえ半分しか血がつながっていなくても、ずっと優しくしてくれた。 その意図に裏なんてないと、ずっと信じてきた。 でも、今はもう真実がわからなくなってきた……。 優しかったはずの異母兄が、本當は自分を疎んじていたことを知った藤江周は、ある日、義姉の口から自分の出生の秘密を知らされることになる。 なんとしてでも義姉を兄と離婚させ、本當に好きな男と結ばれるようにしてやりたい。 そう考えたが、現実は思うようにならない。 そんな折、義姉の実家が経営する溫泉旅館『御柳亭』が廃業の危機に追い込まれていることを知る。なんとか経営を立て直すことができないだろうかと、周が和泉に相談したところ、知り合いの會計士を紹介してくれる。 その會計士は旅館従業員の中に橫領犯がおり、その不正が経営を圧迫していることを突き止めるが、真相に迫るにつれ、命を狙われるようになる。 一方そのころ、宮島の紅葉谷公園で白人男性の他殺體が発見される。被害者は結婚詐欺師として捜査2課がずっと追っていた人物だった。 警察は詐欺被害者の內の誰かが犯人だと考え、捜査本部を設置するが、判明している詐欺被害者達には全員、アリバイがあった。
8 131クリフエッジシリーズ第二部:「重巡航艦サフォーク5:孤獨の戦闘指揮所(CIC)」
第1回HJネット小説大賞1次通過、第2回モーニングスター大賞 1次社長賞受賞作品の続編‼️ 宇宙暦四五一二年十月。銀河系ペルセウス腕にあるアルビオン王國では戦爭の足音が聞こえ始めていた。 トリビューン星系の小惑星帯でゾンファ共和國の通商破壊艦を破壊したスループ艦ブルーベル34號は本拠地キャメロット星系に帰還した。 士官候補生クリフォード・C・コリングウッドは作戦の提案、その後の敵拠點への潛入破壊作戦で功績を上げ、彼のあだ名、“崖っぷち(クリフエッジ)”はマスコミを賑わすことになる。 時の人となったクリフォードは少尉に任官後、僅か九ヶ月で中尉に昇進し、重巡航艦サフォーク5の戦術士官となった。 彼の乗り込む重巡航艦は哨戒艦隊の旗艦として、ゾンファ共和國との緩衝地帯ターマガント宙域に飛び立つ。 しかし、サフォーク5には敵の謀略の手が伸びていた…… そして、クリフォードは戦闘指揮所に孤立し、再び崖っぷちに立たされることになる。 ――― 登場人物: アルビオン王國 ・クリフォード・C・コリングウッド:重巡サフォーク5戦術士官、中尉、20歳 ・サロメ・モーガン:同艦長、大佐、38歳 ・グリフィス・アリンガム:同副長、少佐、32歳 ・スーザン・キンケイド:同情報士、少佐、29歳 ・ケリー・クロスビー:同掌砲手、一等兵曹、31歳 ・デボラ・キャンベル:同操舵員、二等兵曹、26歳 ・デーヴィッド・サドラー:同機関科兵曹、三等兵曹、29歳 ・ジャクリーン・ウォルターズ:同通信科兵曹、三等兵曹、26歳 ・マチルダ・ティレット:同航法科兵曹、三等兵曹、25歳 ・ジャック・レイヴァース:同索敵員、上等兵、21歳 ・イレーネ・ニコルソン:アルビオン軍軽巡ファルマス艦長、中佐、34歳 ・サミュエル・ラングフォード:同情報士官、少尉、22歳 ・エマニュエル・コパーウィート:キャメロット第一艦隊司令官、大將、53歳 ・ヴィヴィアン・ノースブルック:伯爵家令嬢、17歳 ・ウーサー・ノースブルック:連邦下院議員、伯爵家の當主、47歳 ゾンファ共和國 ・フェイ・ツーロン:偵察戦隊司令・重巡ビアン艦長、大佐、42歳 ・リー・シアンヤン:軽巡ティアンオ艦長、中佐、38歳 ・ホアン・ウェンデン:軽巡ヤンズ艦長、中佐、37歳 ・マオ・インチウ:軽巡バイホ艦長、中佐、35歳 ・フー・シャオガン:ジュンツェン方面軍司令長官、上將、55歳 ・チェン・トンシュン:軍事委員、50歳
8 155VRMMOをガチャで生き抜くために
【祝!40000PV突破!】発売前から大反響のVRMMO──ドラゴンズギアを先行予約でゲット出來た高校生がガチャで楽しむ。ただしガチャ要素は少ない...
8 193転生しているヒマはねぇ!
異世界で転生する予定になり、チキュウからマタイラという世界の転生界へと移動させられた『カワマタダイチ』。 ところが、控え室で待たされている間に、彼が転生するはずだった肉體に別の魂が入れられ、彼は転生先を失ってしまう。 この大問題を、誤魔化し、なおかつそうなった原因を探るべく、マタイラ転生界の最高責任者マーシャが彼に提示したのは、冥界に來た魂を転生させるこの転生界の転生役所で働くことだった。 ニホンでやる気を持てずに活力なく生きていたダイチは、好みの女性陣や気の合う友人に勵まされながら、少しずつ活力を取り戻し、それでも死んだままという矛盾に抗いながら、魂すり替え事件やマタイラの冥界と現界を取り巻く大問題と、わりと真面目に向き合っていく。
8 76聖戦第二幕/神將の復活
ラグズ王國を國家存亡の危機に陥れた逆賊トーレスとの反亂があってから2年後、列國はバルコ王國を中心にラグズ王國に波亂を巻き起こし、ラグズ王國は新たなる時代を迎える事となる。 この物語は前作"聖戦"の続きで、ラグズ王國の將軍であるラグベルト、グレン、そして新キャラであるバーレスを中心に巡る物語です。予め申し上げますが、文章に変な箇所があると思いますが、お許しください。
8 164未解決探偵-Detective of Urban Legend-
警察では解決できない都市伝説、超能力、霊的問題などの非科學的事件を扱う探偵水島勇吾と、負の感情が欠落した幼馴染神田あまねを中心とする“解決不能“な事件に挑む伝奇的ミステリー。
8 93