《異世界チートで友達づくり(仮)》ベル VS ブリュード①

「やあ、アオイ君…お目覚めだね」

聞き覚えのある聲、に覚えのある空間…間違えるはずがなかった。

━━あの自稱神のいる場所だ。

現に今俺に話しかけているのが自稱神様だった。

俺がここにいるってことは…死んだのか?

「安心せい…お主はまだ死んではおらんよ」

『じゃあどうして俺がここにいる?』

「わしが呼び寄せたんじゃ…まぁ簡単に言えば臨死験に近いものじゃよ」

『臨死験…俺はどうなった!ベルたちは無事か!?』

「落ち著け、お主の友達は全員無事じゃよ」

その一言で俺の心は一瞬で落ち著いた。『友達は全員無事』…その言葉だけで安心できるのがなんだか不思議なじだった。

しばらくして落ち著いて俺は改めて質問をした。

『それで…俺をここに呼んだ理由はなんだ?』

「ホッホッホ…なぁに、ただの助言じゃよ、お主らがいう魔族の男についてな」

フォックちゃんへばしたはずの手は空を摑み、その場からフォックちゃんと黒マントの男は一瞬で目の前から姿を消した。

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「消えた… !?」

いや、違う!転移魔法特有のが見えなかった。本當になんの前れもなく一瞬で消えた。

どうやったかは知らないけどフォックちゃんが連れ去られたのは確かだ。

1人で大丈夫だろうか…あの黒マントと戦った時はなんとか対抗できた。でも━━

「ベル!!!」

「ッッ!?」

いろいろ余計なことを考えていたのをダルの呼びかけで意識を引っ張り戻した。

背後にいつの間にか魔族の男が回り込んで腕を上げていた。

「油斷大敵…」

━━━ズドォォォォォォォォオオオン!!!

腕を振り下ろし地面を陥沒させた。

なんとか飛び退いて避けることができた。

本當に化けだ…腕の一振でこんな威力が出るなんて…しかもなんの付與魔法エンチャントもなしで。

付與魔法エンチャント…自能力などを底上げする魔法。

魔族は力も人間の範囲から外れた存在って聞いてたけどここまで以上のは初めて見た…。

いや、明らかに普通の魔族とは違う…力も魔力量も…ステータスは見れないけど魔力の流れが異常すぎるのは分かる…!

「アンタ、一なにもの…?」

「はァ…あなた達は知らなくていいと思ってましたけど、今の攻撃を避けたのに免じて名前を教えておきましょう」

  『魔族の男について…だと?』

「そうじゃ、お主はそやつによって魔界と人間界の狹間の空間へと幽閉されたんじゃよ」

  『魔界と人間界の狹間?』

「そう、お主の送り込んだあの世界には魔界、人間界、天界の3つの世界が平行世界のようになっておるんじゃ。その人間界と魔界の間に今のお主のはあるんじゃよ」

  『てことは今ここにあるのは俺の意識だけってことか』

確かに手足の覚はなくて眠っている覚に似ていてさっきまで不思議で仕方なかったのだ。なるほど…意識だけなら納得だ。

  『それで?抜け出す方法とかないのか?』

「ホッホッホ、そんなことは自分で考えんか」

  『今度來た時絶対毆るぞ…俺ので』

「まぁそう焦るでない…わしが話したいのはあくまでその魔族の男に関してじゃ」

そして俺は大人しく自稱神様の話を聞いてみることにした。

「あやつの正は魔族ではあるものの、ただの魔族ではない…」

  『ただの魔族ではない…?』

「そうじゃ、あやつはな━━」

「俺の名前は「魔王軍幹部第3兵団[七つの大罪]所屬…怠惰のブリュード・エルジェール」と申します」

「魔王軍幹部…!?」

そんなやつがどうして一國の王に仕えているの!?いや、恐らくは利用しているか…。

「魔王軍の幹部がどうしてこんな場所にいる!?」

ダルが聲を荒らげた。目も走っている。

「はァ…まぁそれに関しては企業ということで」

ダルは明らかに表を崩していた。

  『魔王軍幹部第3兵団…?』

「魔を司つかさどる最強最悪の王…魔王バアル直屬の12個の兵団が存在するんじゃ。その中の1つである[七つの大罪]…構人數は7人でひとりひとりの実力は相當なものじゃ」

  『その中の1人がブリュードってわけか…』

「そう、そやつの能力は“怠惰”」

  『“怠惰”ってのはどういう能力なんだよ』

「何はともあれ、アオイを返してもらうよ!」

そう言って私は弓を構えた。

「はァ…言ったでしょ、アオイという者は死んだと」

「私も言ったはずでしょ…アオイは死なないって」

しばらくの靜かな睨み合い…しばらくしてブリュードが口を開く。

「はァ…まぁあなたには慈悲を送るとします」

「ッッ!?」

ブリュードの言葉が終わると同時に黒い布で目を覆った不気味な顔が目の前に迫った。

速い!!!

急いで後ろへと避けようとするけど間に合わずに蹴りをもらってしまった。

「ぐぅッッ!!!」

「あなたをする者と同じ場所へと送るという“慈悲”を…」

なんとかガードが間に合ったけどさすがに相當なダメージ量だ。

「ベル!!!」

ダルの聲と同時に吹っ飛ばされた。空中にいる最中に矢を頭を狙ってったけど軽く避けられた。

━━━ドゴォォォォォォオオン!!!

そのまま思いっきり壁に叩きつけられた。

「ベル!無事か!?」

「……いてて〜、なんとか大丈夫…それより結界の解除に集中して」

ゆっくり立ち上がる。そして改めて武を構えた。

「それに……絶対勝つから!」

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