《異世界チートで友達づくり(仮)》魔族 VS 混魔族③

━━次元の違い…

そんなことさえ思えるほどに高レベルな戦いがほぼ一瞬のうちに繰り広げられたのだ。

桁外れの魔法の威力、魔師とは思えない力、魔法陣なしの合魔法…。

本來、合魔法は魔法陣━式魔法━によって生み出せる魔法だ。例外はほとんどありえない…膨大な數式をなんにもメモを取らずに頭の中だけで暗算するようなものだ。常人にそんなことできるはずがない。

でも、ダルはそれをやってのけたことになる。

同じ魔法を使う者同士だからわかる…。

━━ダルも桁外れのバケモノだ。

「ベル!回復したか!?」

「え……あっ、うん!」

端っこに避けた後、持ってたポーションで回復自はしていた。

「そうか!できれば參戦してくれ!このバケモンは1人じゃ倒せん…2人で叩くぞ!」

「うん!」

ダルほどの実力者でも抑えるのがやっとで、最後までキメきらないらしい。

このままではアオイを取り戻すどころか全滅も免まぬがれないだとふんだのだ。

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「ベル!今から極大魔法をつかう!しの間、時間を稼いでくれ!」

「……分かった!」

極大魔法をし!?って思ったけどダルならやりかねないとも同時に思った。

極大魔法…數十種類の様々な魔法詠唱を行うことで発する上位魔法であり、ひとつひとつの詠唱に膨大な魔力と集中力を有する。

━━ガンッ!!!

「そうはさせません…」

ブリュードがダルに一瞬で詰め寄り毆ったが見えない障壁で阻まれて拳がダルに到達する前に止まった。

「そう來ると思ったぜ…障壁作りながらやるのもひと苦労でね…だから時間稼ぎを頼んだのさ」

直後ブリュードの足首を«魔力紐»で捕え、全開の魔力でダルから引き剝がすように壁に思いっきり叩きつけた。

「[幾千の巖石ラッシュロック]!!!」

詠唱後、大量の人ひとりより大きな巖石が出現し一斉にブリュードに降り注いだ。

衝撃でブリュードの衝突した壁の上あたりが崩れ落ちた。そこそこ広い空間のため、空間全が生き埋めになるという心配はなかった。まぁ、さっきまでの魔法でも割と崩してたんだけど…。

しかし、そんなこと意にも返さないでブリュードが自分に降り注いだ大量の巖石を撒き散らしながらこちらへ飛んできた。

今はダルが壊してくれた結界がなく«サーチ»が使えるのでブリュードの位置が目をつぶったままでも分かるほど、第六が研ぎ澄まされている。

冷靜にその場から後ろへと飛び退く。だがブリュードは私の回避スピード以上の速さでで追ってきた。

━━避けきれない!

そう思い回避からガードに切り替え、を丸め防勢をとった。そのままガードの上からブリュードの右拳をけて壁際まで一気に吹っ飛ばされた。

しかし、そのまま壁に衝突することを避けるため、«魔力紐»を背後に網目狀に展開しクッション代わりとして衝撃をできる限りころしたことにより、ほぼ衝突のダメージをけずに著地できた。

━━ズキッ!

さっきのパンチで左腕が折れた。指先が冷えてまったく力がらない…。ガードの上からでもここまでダメージをけるのか。

私は左腕が見えないようにを斜めにしてブリュードに悟られないように表もつくった。

ブリュードがこちらを向いているけど、目を覆い隠してるから目の焦點がまったく分からない…。

「あなたは…」

「ッッ!?」

ブリュードが急に話しかけてきたので一瞬がビクついた。なんだ…急に…。

「あなたはどうして、そこまでやる気になっているのですか?」

「………」

固唾を呑み、一瞬答えようかどうか迷った。今の狀況はダルの極大魔法を阻止したいけど私が邪魔をしてるってことになる。

いくらブリュードでも極大魔法をくらったらひとたまりもないはず…ダルが極大魔法を唱え終わるまでのタイムリミットを會話によって自ら減らそうとしているのだ。

會話という自分にとって圧倒的に不利な選択をしているのだ。わけが分からない。

「…アオイとスサラちゃんを取り戻すため」

恐る恐るといったじで答えた。

會話をして時間が稼げるのであればできるだけ引きばしてやる。

「スサラという者は存じ上げませんが、アオイという者は死んだと何度も言っているでしょう…空回りだと分かっていて、どうしてそこまで必死になれるんですか?」

「アオイは生きてる!絶対に!」

たとえどんなに可能が低くても、アオイならきっと戻ってきてくれると信じてる。だから諦めない。

「………そうですか…もう十分です。だからあなたは長い・・わけだ…」

「『長い』ってなに……ッッ!!?」

言い終える前に急に全から力が全部抜けたような覚に陥り、その場に膝を著いて倒れた。

「なに、これ…。が…かない…!?」

力で押さえつけられているというより、そもそもの力がらないのだ。指先くらいなら何とかかせるけどそれ以外がまったくかせない。

ダルに視線を向けるとダルも同様に床に倒れていた。

「ベル!恐らくコイツのスキルの効果だ!魔力も一切使えない!」

確かに«魔力紐»にも魔力を流し込めない。

「私の固有スキルですよ」

そう言いながらブリュードがゆっくりと私の方へ歩いてきた。

「私の固有スキルの効果です」

「…?」

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