《戦力より戦略。》レベル制って殘酷だよね

【探索スル者エクスプローラー】か……。

まぁ上位二つ名ハイ・ダブルってなんなのとかなんでその二つ名になったのとか聞きたいことはいっぱいあるけど、とりあえず言わせてくれ。

「いや、どこの検索エンジンやねん!」

「リブレさん、とうとう壊れました……?」

レインが心配しているのか貶しているのかわからないことを言っている。

「ごめん、ちょっと言わずにはいられなかった。俺はいたってまともだ。で、まず上位二つ名ってなんだ?」

-上位二つ名とは、本來しえないことをできる、能力スペックを大幅に超えられる可能が高い者に授けるものです。あなたは今回の犯人発見、そして【雷剣】の攻撃を防、そのレベルの不適合さを鑑みてそれに見合うと考えましたー

ふわっと虛空からが姿を現す。髪はエメラルドグリーン、目は金と銀のオッドアイだ。元の世界では違和がぬぐえないものだったが、ここで見るとめっちゃ似合ってるな。

そんな想を浮かべながら數瞬呆けて、周りを見渡すとレインを除く他のみんながまだ呆けている。

「おい、キラ。そんなに見惚れなくてもいいだろ」

聲をかけると一気にみんな我に戻った。

「あ、あはは。ごめんね。なにしろ僕らは彼の姿を見たことがなかったんだ」

あんな自然に出てきたのに?

-今まで私は私という自我はありながらも私自を定義する材料が無かったのです。しかし、リブレ。あなたが名付けてくれたことにより、私を定義し、こうして姿を現すことが出來たのですー

あー。だからか。なんかヘスティアの姿に見覚えがあるなーって思ったら……。

ーえぇ。あなたが最初にこういう人がいるのかなと思い描いていた空想上の人を參考にさせてもらいましたー

ひとの考え勝手に見るなよ!

「リブレさんああいう人が好みなんですか?」

ヘスティアの満なを恨みがましそうに睨みながらレインが言う。

「いや、あくまで想像だから! こんな人もいるのかなーっていう!」

「なんでわざわざなんですか」

「そこはまぁ俺も男だし!? 俺がおっさんを思い浮かべてるよりいいだろ!?」

謎の弁解を強いられることになった。

「で、でだ。二つ名と上位二つ名の違いは何なんだ?」

-さきほど二つ名を授ける際、一つ能力を授けることが出來ると言いましたねー

まさか……?

-さすがの察しの良さですね。その通りです。上位二つ名を持つ者には二つの能力を授けることが出來ますー

「「「はあぁぁぁーー!?」」」

俺以外のみんなの聲が一致する。キラでさえ言ってるぞ。

「そんなすごいことなのか?」

「すごいなんてものじゃないです!この世界で二つ以上の神に授かった能力を持っている者は50人もいないと言われているんです!その人たちも例外を除いて一度二つ名を得てからもう一度他の二つ名を授かってやっと二つ目の能力を貰うんですよ!リブレさんはいきなり世界のトップ50に食い込むってことです!」

……は?

レベル2が?

もうだめだ。いろんな奴から狙われて殺される未來しか見えない……。

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