《戦力より戦略。》伝説的な失敗してる人って數もやばいよね

「わたくしの能力、ですの?」

不思議そうにルーリアが言う。

「あぁ。この國で俺が知ってる二つ名ダブル持ちで能力を知らないのはお前だけなんだ。正直、マレイユさんの能力は使えないっていうか使っちゃいけないし、他の奴らも強力だが、戦況を一発で決めてしまうほどではない。ルーリアは【暴走姫バーサク・プリンセス】なんてもらってるし、王様とマレイユさんの娘だろ? 戦況を変えるほどの使い方ができるかもしれない」

そこに一縷のみをかけてるということは伏せておこう。

「そ、そうですの。そう言われるとなんか張しますわ……」

いやまぁ、そんな気張らなくていいんだけど。

「で、どんなのなんだ?」

「……おそらくリブレさんのことですからわたくしはMPのコントロールが得意でないということは推測されているのではないかと思います」

まぁ、暴走ってついてたらまずそこを疑うよね。

エルランドも【水王】なのに霧作れないとか言いやがるし。

「わたくしは生まれた時から特にMPが高く、すぐに神様が二つ名をわたくしに授けようとされたのです」

へー。

ヘスティアさんがそれほどだと認めたということか。

「しかし、わたくしが頼むことは不可能ですし、お父様とお母様が四苦八苦してくださったらしいのですが、結局【暴走】を冠することとなりました」

うん。

ヘスティアも二つ名による能力は可能の延長でしかないみたいなこと言ってたしな。

「で? 結局どんな能力なんだ?」

「そうですわね。表現で言うと、暴走を抑える、ということになるのでしょうか」

え?

【暴走姫】なのに抑えられんの?

それめっちゃいいじゃん!

的には?」

「えっと、通常狀態では制できないほど広範囲に魔法が拡がってしまうのですわ。しかし、能力を使えばそれを極小範囲に抑えることができますわ」

へー。

便利じゃん。

「欠點とかは?」

「そもそも広範囲に分散されるはずだったものを凝していますので、威力は比べにならないほどになっていることを除けば、さしたる問題はございません」

いやそれ十分に問題じゃね?

「要するにだ。ルーリアの能力は広範囲攻撃になってしまうのを凝して、ちっさい範囲にしてるだけってことだな?」

「えぇ、そうなります……」

「見え張ったなおい!?」

全然抑えられてねーじゃん!

結局は力業ってことだろ!?

「しょうがないですわ! ここまで凝させられるようになるまでどれほどの苦労があったことか……! お父様に付き合っていただいて地へ行っては暴走させ、何度地形を変えてしまったことか……!」

ん?

地?

「それって今草原になってるとこか?」

「その通りですわ? よくおわかりになりましたわね?」

なるほど。

「あの地を草原に変えたのはお前だったのかよ!!」

道理で地の時の特徴が濃く殘ってると思ったよ!

かなり最近に水が抜けたんだなとは思ってたけど、ほんとに最近だったな!!

「うぅ、それを言わないでくれると助かりますわ……。あれは私の中でも3,4を爭う大慘事。かなりれられたくない部類のものなのですわ……」

「いや地形変えるので3,4!?」

とんだ大殺戮兵じゃねーか。

さすがマレイユさんの娘なだけある。

しかも通常狀態でそうなるとは、親よりもグレードアップしてやがるな。

だが、それほどの高火力。

なにかに使えないだろうか……。

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