《戦力より戦略。》餅ってくっつくとけっこう不快だよね

「いくぞおらぁー!」

よく考えたら自分が超がんばってついたお餅をよくわからん奴にかけるということをふと思い出し、既に投げやりである。

俺ほんのちょっとしか食べれてないんだけど!?リオンはめちゃくちゃ食ってたけど!

「いけぇー!!」

てこの反対側に飛び乗り、餅が大空を飛翔する。中途半端に流的な餅は空中で不規則に形を変えながら広がっていく。

うわぁー、傍から見るときもいな。なんじゃありゃ。

うにうにしたスライムみたいなのが青年めがけて広がっていく。

「う、うわあぁぁぁーー!??」

被る直前に餅の影により異変に気付き、上を見上げた青年は白いナニカが今にも自分に襲い掛かろうとしているのを見て悲鳴をあげるが、もう遅い。

頭から餅を被り、聲をあげられなくなることで悲鳴がやむ。

「あぁぁぁーーー!!??」

あ、そういうわけじゃなかった。理解が追い付いてなかっただけか。

「目が!目があぁぁぁー!!??」

あー、餅が目にったのか。それはきつい。目も開かなくなるし、なんかム〇カ大佐みたくなってるし。あいつの知識無くそのセリフがでてくるって凄いな。イントネーションまでおんなじじだったぞ。そうなるもんなのか?

「リオン、あれならいいだろ?」

「うーん、いいんだけどさー。お姉さんがあれはりたくないってじかなー」

確かにそれはある。あんな異形生りたくないわ。

「じゃあ、あの狀態なら転移の魔法は邪魔されないか?」

「うーん、たぶん大丈夫だと思うよー」

「じゃあ、いいんじゃね?」

やっちゃおう。

「どこか行きたいとこあるー?」

そうだな。俺はやっぱレインたちのとこに帰りたいし、やっぱそのためには報収集はしておきたい。となると、

「街に近いとこに行ってくれると助かる。俺が自分で行って帰ってこれるとこがいいかな」

「んー?自分で?まぁ近くにいくのはいいんだけど…」

なんかまずいのか?

「まぁ、行ってみてから考えよー。じゃあ、準備するよー」

その後ろではいまだに餅をどうしたらいいのかわからない青年の苦闘が続いていた。

「はい、オッケー」

ついたらしい。準備に20分ほどかかっていたので確かに邪魔があったらできないかもなってじだな。

「えっとね、位置は盆地にある街の山の裏ってじかなー。ここの尾を越えたらすぐに街が見えるよ」

おぉ、いいところ。

「じゃあ、行ってみるよ」

「え?ほんとに?」

「うん、やっぱ上に帰りたいからさ。しでも報はしいんだよ。そのためにはやっぱ聞き込みってやつが一番だろ?」

かしてなんぼだろ。

「それはそうなんだけどー…」

「行ってきまーす」

さて、見える街は城下町ってじだな。ほんとに日本の。なんで?リオンの家の時も思ったけど、なんで日本文化があるんだ?なんで上は西洋文化からここは日本文化になってんだ?

街にってみると、景に違和を覚える。

なんか俺の知ってる日本と違うんだよなぁ。

「なにあれ…」

俺への謎な視線も多いし。

「おう、兄ちゃん。あんたなにもんだ?」

「え?」

チンピラみたいなやつらから絡まれた。

「お前みたいなやつここにいねーんだよなぁ?おい、どこから來た」

あ、わかった。褐なんだ、が。そりゃ合わねーわ。日本人そんなじじゃねーし。しっかし、綺麗な褐だなー。人間でも褐って似合うのは似合うんだな。でも、リオンはそんな濃くなかったんだけどな。

「おい、聞いてんのか!!」

あ、やべ。

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