《名無しの英雄》31話

「主人様!勝ったよ!」

どうやらスズが帰って來たようだ

「あぁ、良くやったなスズ」

頭をでてやる

「じゃあ宿に帰ろうか……明日の準備もあるし」

「うん!」

明日からは本戦が始まるからな……

俺たちは宿に帰り教皇から貰ったアイテムを見て、考えていた

「うーん……今使わない方がいいよな……?」

「うん、武覚が鈍っちゃうのはダメだと思う」

「そうだよな……じゃあ大會が終わってからにするか」

「うん!」

の強化は暫くお預けだ

「今日はもう寢るぞ」

「はーい」

俺たちは明日のために早めに寢た

次の日の朝俺たちは試合會場に來ていた

「対戦相手は……昨日の《怪力》ルーか…」

「私は……リンクって人だね」

二つ名が無いってことはAランクより下か……

「一応油斷しないようにな…」

「うん、わかってる」

「じゃあ俺は最初の試合だから先に控え室に行くぞ」

「はーい」

そうして俺は控え室に向かっていった

控え室に著くともうそこにはルーがいた

「………」

無言でこちらを見てくる

俺は無視してイスに座る

「………」

「………」

お互いに無口なので喋ることもない

「出場者の2人はこちらへ來てください」

役員の人に言われて歩く

暫く歩くとリングが見える

どうやら予選よりもリングは大きいようだ

「ではどうぞ」

俺はリングに上がった

「さぁさぁ!今日も始まりました!本日は本戦です!熱い戦いを期待してるぞ!」

今日も煩い

「赤コーナー《怪力》のルー選手!青コーナー《死神》選手です!…では、始め!」

「<強化>!」

……最初から本気だな

じゃあ俺も本気でやりますか……

「<部分強化>」

敏捷にかける

ルーが斧を振りかぶって突っ込んでくる

それをギリギリで避け、後ろに回り込む

部分強化を攻撃力にかけると同時に闇屬魔法を発しルーを雁字搦めにする

そして俺は鎌を振りかぶりルーの首を撥ねた

會場は靜まり返る

「しょ、勝者《死神》選手!」

「「「うぉぉぉ!」」」

一瞬遅れて観客が歓聲を上げる

「………煩せェな」

そう呟いてスズの方を見るとにこやかに笑って手を振っていた

さて、観客席に戻るか……

リングから降り、観客席に戻る通路でキョロキョロと見渡す白いフードのヤツがいた

「……何してんだアイツ」

白いフードのヤツはこちらに気づいたようで逃げていった

「………」

まぁいいか…

俺は大人しく観客席に戻る事にした

「おかえりなさい!主人様!」

「あぁ、ただいま」

観客席に戻るとご機嫌なスズがいた

「本戦1回戦の勝利お見事でした!」

「そうか……?ちょっと荒かったがな…」

本來、俺は気配遮斷をしてからの攻撃がメインなのでし手を抜いたじはある

「他の試合を見なくていいのか?」

スズに聞いてみるが…

「まぁ、別に見なくても勝てる相手だけだったので大丈夫です!」

「………そうか」

相手の力量を図るにはある程度の実力の差が無いと厳しい

それだけ余裕って事か……

「じゃあ次のスズの番まで大人しく待っていろ」

「はーい」

こういう所は素直だよな……

このあとも特に目立つ事もなく試合は進んでいった

そう言えばあの白いフードのヤツ何をしたかったんだろう?

迷子にでもなっていたのか?

……まぁ、気にしてもしょうがないか、気にしないでおこう

スズの番が近づいてきたので控え室に行くように伝える

「じゃあいってきまーす」

「あぁ」

リングに目を戻すと赤コーナーのヤツが青コーナーのヤツのを真っ二つに切り裂いた所だった

さて、次はスズの番だな……

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