《名無しの英雄》56話

翌日街長の部屋に呼ばれたので來ていた

「さて、これから武について教えるから良く聞いておけ」

「あぁ、わかってる」

こんな機會中々無いからな…

「じゃあ僕はグレイくんと訓練してくるね」

シトウはグレイを連れて出ていってしまった

「まぁシトウはいい。問題はお前だ」

「俺か?」

どこに問題があるんだ?

「お前、武に使う金屬の混ぜ方は適當だろ?」

「あぁ、それがどうした?」

「はぁ……そんなんじゃ正しい調合をした時の半分程しか武としての能力を生かせないぞ」

半分!?

「當たり前だ……それを今から俺が教えるからよく聞いておけ」

「わかった」

「嬢ちゃんはどうする?」

ん?スズか?

「私も聞いておく」

「あぁ……それが良いと思うぞ」

「???」

「じゃあ始めるぞ。金屬というのはーー」

「じゃあグレイくん。僕の攻撃を耐えきってね?」

「當たり前だろ?」

「自信満々だね♪じゃあ行くよ?」

そう言うとシトウのから底なし沼の様な殺気が出る

「ふん、そんなんじゃ龍にも及ばない」

グレイはただ突っ立っている

「そうかぁ、じゃあーー」

いきなりシトウはグレイの後ろに現れて思いっきり毆る

「痛くもくもないな」

グレイは無傷だがシトウの拳は指が曲がっては行けない方向に曲がり、だらけだった

「っつ〜〜」

シトウは手をブラブラとさせて痛いですよーとアピールする

「やるねぇグレイくん」

「當たり前だ。街長の息子だぞ?」

「そうだったねぇ」

シトウがそう言うと頃にはもう拳は元通りになっていた

「面白いスキルだな」

「そうかい?君ほどじゃないと思うけどねぇ」

ピクリとグレイが反応する

「……知っているのか?」

「君の言葉を借りると……當たり前だ。かな?」

おちゃらけた雰囲気でシトウは言う

「どこで知った?」

「どこでだって?初めからさ」

シトウの瞳が妖しく輝く

「ほら、こうするのがそのスキルを解く條件だ」

「っっっ!?」

「………ね?」

グレイのすぐ後ろで聞こえる

振り向くとシトウはいない

「……強がりさん♪」

今度は前から聞こえる

居ないはずなのに

見えないところから聲が聞こえる

「……なんなんだ…貴方は」

「僕はしがないグランドマスターだよ?」

グレイの前にいきなり現れて笑った

「さて、こんなもんかな……基礎としての知識は全て教えた。これからはお前のオリジナルを作る為に頑張って進しろ」

「あぁ、ありがとう」

俺は禮を言って扉の方を見る

「……なんでそんなことになってる?」

シトウが意識を失ったグレイを擔いで部屋にってくる

「いやー、ちょっと張り切っちゃったんだよー」

はははーと笑いながらシトウは言う

「いや、ソイツスズの一撃にも余裕で……」

「あぁ、その事か……知りたいなら自分で見つけなよ」

どうせ無理だからとでも言いたげなじでウインクする

「これでこの街には用がない訳だけど……次はどこに行くんだ?」

シトウに尋ねる

「うーん、ダンジョンに行こうか」

「ダンジョン?何処のだ?」

「勿論、ノース帝國だよ」

「危なくないか?」

「へーきへーき、僕と《死神》くんがいれば大丈夫!」

自信満々に言う

「そうか」

俺は何となく予想がついていたが方法については問い質すこともなく話を終わらせて宿屋に帰った

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