《名無しの英雄》57話

「やっぱりか……」

俺達は今ノース帝國にいる

あれから宿屋に帰ってシトウがどうやってノース帝國にるのか問い質したかったが…

「大丈夫、大丈夫。気にしないでおいて!」

と良い顔で言われ結局聞けなかった訳だが…

正解は俺達もやったことのある手法だった

今俺達はノース帝國の関所が見える位置にいた

「さて、《死神》くん〈気配遮斷〉をしてくれるかな?」

ニコニコとシトウが言う

「ん?わかった」

まぁこの辺りから検討はついていたが…

「よし、これで後は僕の魔法で…」

そう言うとシトウは〈認識阻害〉の魔法を唱えて関所に俺達を引っ張っていく

「はぁ…」

シトウの魔法はとても高度な魔法で俺にも見分けられない

流石はグランドマスターってじだ

「で?ダンジョンはどこに行くんだ?」

シトウからダンジョンの詳しい説明を聞いていない

「そりゃあ〈王の試練〉だよ?」

「マジで言ってるのか?」

「マジだよ?知り合いがそこにいるんだ」

〈王の試練〉に知り合い?

〈王の試練〉は紛うことなき最高難易度のダンジョンだ

ダンジョンには特殊なスキルを持った魔がうじゃうじゃいるし俺の攻撃力だと攻撃になるのかさえ怪しい場所だ

「まぁ、そんなに警戒しなくても大丈夫だよ」

軽く言うが本當に大丈夫なのか?

下手すると俺は死ぬんだけどな…

「じゃあ行こう」

シトウは歩き出し、その後にスズとレオンはついて行く

「……なんでアイツらそんなに簡単についていけるんだ……?」

仕方ないので俺も渋々ついて行った

「ここが〈王の試練〉か」

普通のダンジョンは窟にある事がほとんどなのだがこのダンジョンだけは違う

太古の昔に造られたと言われている跡の中が全てダンジョンなのだ

ちなみにこのダンジョンは最北端にある

奧には立派な建がありそこにボスが居るのだろう

「じゃあついてきてね」

そう言うとシトウはダンジョンにった

ダンジョンは穏やかでとても最高難易度のダンジョンとは思えない

「なぁ、シトウ?なんでこんなに穏やかなんだ?」

「あぁ、それは僕の目的が関係しているね」

目的か……

「シトウはなんで俺達に力を貸してくれているんだ?」

「なんでかって?なんでも何もないよ。僕は君たちに力を貸してるわけじゃない。僕は友人の目を覚まさせたいだけなんだ」

「友人…ね」

「だから僕はその手段として君たちを利用しているに過ぎないんだ」

「まぁそれは別に構わない。寧ろそっちのが安心する」

「そうかい?君は変な人だね?」

「ほっとけ」

跡を歩いていき、ボスがいる建の前でシトウが立ち止まる

「さて、ここからはちょっと覚悟しておいてね」

「なんでだ?」

「時期にわかるよ…」

微笑みながら扉を開ける

「シトウ!遅かったー!!」

扉の奧から人影が飛び出しシトウに突進した

「ちょっ!」

シトウは呆気なく転んだ

俺達は何が起きているのか処理出來ずに固まっていた

「で?この人間…かな?は何?」

「僕の協力者だ」

シトウは立ち上がって言う

「ワタシも紹介して!」

「はいはい……」

そう言うとシトウは隣に立っているの頭に手を乗せて言った

「この子は〈王の試練〉のボスにしてダンジョンマスターのアルカナだ」

「まずダンジョンマスターってなんだ?」

アルカナの紹介が終わり、質問出來るようになったので気になった事を言った

「ダンジョンマスターは全てのダンジョンの王だよ」

こんな小さながな…

アルカナは紫の髪に金の眼と青の眼を持ったオッドアイの

は小さく見た目はまだ10歳ぐらいに見える

「なんでワタシの所に來たの?」

アルカナが言う

「アルカナに力を貸してほしいんだ」

そうシトウは真面目に言った

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