《名無しの英雄》59話

「さて、じゃあ次はどうするんだ?」

シトウに聞く

「うん?もう駒は揃ったよ。なら後はもう駒をかして皇帝を変えるだけだよ」

さらっと怖いこと言うな…

「なら直ぐに首都に乗り込むのか?」

「うん、乗り込むけどちょっと待ってね…」

そう言ってシトウは鳥を生み出して飛ばす

「なんだあれ?」

何も無いところから出てきたが…

「ああ、あれかい?あれは幻の1種だよ。伝えたい事を伝えられるんだ。伝書鳩の様なモノかな」

なるほどな……

「ならいいか……じゃあ向かうか?」

「うん、向かおうか」

俺とシトウは歩き出した

その後にスズとレオンがついてくる

〈王の試練〉を抜けてしした場所で俺はずっと疑問に思っていた事を言う

「で?なんでアルカナがついてきてるんだ?」

「へ?」

アルカナはとぼけた顔で驚く

「アルカナは力を貸してくれるって言っていたんだよ?ならついてくるよ」

シトウはさも當然の様に答える

「それにアルカナがいれば道中も楽だしね」

「それはどういうー「主人様!魔と接しました!」」

俺は急いで振り向く

そこには虎のような魔がいた

見るからに強そうだ…

俺とスズならし苦戦するかもしれないがシトウもいるし大丈夫か?

「スズ!やるぞ!」

「はい、主ーー」

「あぁ、もう大丈夫だぞ?」

虎の魔がいた位置にはアルカナが立っていた

「「へ?」」

虎の魔を見ていたのに全くアルカナの存在に気が付かなかった…

「ね?アルカナが力を貸してくれるほど強力な助っ人はいないよ」

シトウが言う

「そうか?ワタシはそんなに強くは無いぞ?」

これで強くないだと?

「まぁスキルはそんなに強くないからね」

「だろ?」

俺達は呆然としながらアルカナを見ていた

アルカナはこっちに気づく

「先に進もうよ?」

「あ、あぁ」

俺達は頷いて歩き出した

「はぁ、よかったなぁ」

アルカナがニヤリと笑って小さい聲で言う

その口元にはが滲んでいた

首都が見える位置まで歩いてきた

道中の魔はアルカナが瞬殺して楽してここまで來れた

「あれが首都かぁ、ワタシが見ない間に隨分と変わったね」

……アルカナっていくつなんだ?

「じゃあ首都にるんだけど…まぁ手段は関所と同じだね」

「あぁ、関所と同じね…」

「首都にったら暫くはアクションを起こさないで潛伏するよ」

「なんでだ?」

アルカナが聞く

「まだ駒が集まって無いんだ」

「全部で何人集まる予定なんだ?」

何人集まるというのか…

「まだ集まってないのは……2人だね」

2人か……誰なんだろうな?

「じゃあ何処に潛伏するのさ?」

「もちろんそれはーー」

という訳で闇組織を壊滅して城にしていた建を奪いそこに潛伏していた

「いや、シトウ。あれはやりすぎじゃないのか?」

端の方でカタカタと震えている闇組織のリーダーがを指さして言う

「んー、ちょっと加減を間違えたみたい?」

てへっと舌を出して可らしく言う

……その舌引っこ抜いてやろうか?

「そう怖い顔しないでよ」

笑いながらシトウは言うが……

「いや、ワタシもあれはちょっと引いたぞ…」

「へ?そ、そう?」

「はい、私もどうかと思います…」

スズも言う

「ボクもちょっと…」

レオンも賛する

「へ?へ?へ?」

シトウは困している

「だってあれはな…」

數分前

首都に乗り込んだ俺達は闇組織をものの1分で壊滅させた

「で?このリーダーはどうする?」

アルカナがリーダーを引き摺ってくる

「このリーダーにはちょっと痛い目に合わせないとね」

凍えるような笑顔でシトウは言う

どうやらシトウは地下に監され違法奴隷として売られる予定だったが可哀想で仕方なかったらしい

「じゃあーー」

シトウはリーダーの頭を摑む

「また數年後お會いしましょう?」

ニッコリとシトウは笑う

「〈ナイトメア〉」

そう唱えると數秒リーダーはきを止めて呆ける

「っっっ!?!?」

凄まじい勢いで端っこに逃げる

「何をしたんだ?」

「悪夢を見させたのさ…監していたに何回も……いや的には千回ほど殺される夢を」

シトウは笑う

「このクズにはこれがお似合いだろう?」

そう言ってシトウはニッコリと笑う

結果それに俺らは引いた…

ちなみにレオンがしだけ験したいと言ったのでシトウが〈ナイトメア〉を唱えたら次の瞬間にはガクガクと震えだしたのは要らない話しか?

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