《名無しの英雄》64話

僕と全帝が戦うのは人生で何度目だろうか……

いや、本気の殺し合いは初めてだね…?

「貴方はこんな事を起こす格じゃ無かったはずだ……なんでこんな事を起こしたのです?」

僕が全帝に問う

「……儂は、、間違っていたのだ。この様な世界など滅べばいいと思った。それ故にこの様な手段をとったに過ぎん」

「貴方の事は今でも尊敬しているし、敬っているつもりですよ?……ねぇ?先生?」

「ははは!そう呼ばれるのは実に15年ぶりか?懐かしいな」

全帝は愉快に笑う

「ええ、そうですね」

僕は自的に笑う

「お前は學園1番の問題児だったからなぁ」

懐かしげに言う

「そこまででは無いですよ?」

「よく言うな?お前が子生徒に10して、それを儂が知った時の驚きは恐らくこの人生で1番だったぞ?」

「ははは……そんなこともありましたね」

僕は苦笑いするしかない

「何故儂が変わったのか解るか?」

全帝はシトウに問いかける

「………アカネが殺された時ですか?」

「そうだな……あれが儂の転機だろうな」

「ですが……あれは貴方のせいでは無いはずだ!それなのに…」

「それなのに何故変わったか……か?そんなもの指導者になれば解るだろう?」

「………」

「解らないのであればお前はグランドマスターでは無い。いや、その資格すら得られない」

厳しく全帝が言う

「お前は……どう思う?」

「僕は……それでも間違っていると思う!」

「殘念だ。儂は正しい!」

2人とも睨み合う

「この様な話しをしていても虛しいだけだ……お前を殺して世界を変える。いや、壊す」

「僕は……僕が正しいと思う事をする!アカネもそれをんでいる。……ましてや世界を壊すなどアカネはまない!」

2人は數秒睨み合いやがて衝突した

僕は幻を使って背後を取ろうとする

「無駄だ」

全帝は僕がそこにいる事を知っていたかのように本に攻撃してくる

「っ!?」

最初から分かっていたことだが全帝とは相がそもそも悪い

しかも……

「お前に戦いを教えたのは誰だと思っているんだ?」

全帝は僕の移する場所に必ず攻撃を仕掛けてくる

「それでも僕は!」

制が崩れているにも関わらず僕はどうにかして攻撃しようとする

「無駄だ」

しかしその攻撃は捌かれる

「儂の二つ名を忘れたか?」

ニヤリと全帝が笑う

「知ってますよ……《超越者》でしょう?」

「よく覚えていたな?儂は《超越者》だ。だからこうする事もできる」

いきなり僕の目の前に現れる

「っ!?」

全帝は僕の頭を摑んでこう唱えた

「〈真・悪夢〉」

頭がグラグラする

「儂の気持ちになって改心してこい……これでも儂の心が解らなければその時はちゃんと殺してやる」

辛うじてその言葉を聞き取った瞬間に意識が途絶えた

「……く………ウ…………シトウくん!」

ハッとし、辺りを見渡す

「どうしたの?ボーとして」

僕は確か全帝と戦っていて…

「シトウくん?」

目の前で喋っているの子を見る

「やぁ、アカネ…」

「もう!心配したよ?ねぇ?チェス?」

「……………うん、心配した」

チェスもいる

「ギンも何か言ってよ!」

「あぁ、いきなりボーとしたからビックリしたぞ?」

僕はギンを見る

その風貌は今でも変わらない…《魔法帝》そのものだ

「レナも心配したよね?」

アカネがレナに問いかける

「あぁ、寢不足か?ちゃんと寢ろよ?」

ここは何でもない日常だ…

「おーい、座れよー」

扉を開けて男がってくる

「じゃあ今日から擔任になったセオドールだ。よろしな」

この男が〈全帝〉……《超越者》だ

ここは何にも問題がなく、問題があってはならなかった場所

そして僕と全帝の思い出の場所だ

出來ればここから逃げ出したくない

この心地よい雰囲気に浸っていたい

そう思える場所こそ〈悪夢〉に相応しい

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