《異世界転移するような人が平凡な高校生だと思った?》18話 脅威 II

ミノタウロス、それは牛頭の人の魔である。魔とは基本強ければ強いほど知能が高いのがほとんどだ。

だがミノタウロスはし違う。戦闘的知能は上がる余地があるが、その他の事を考える知能は──全くと言っていいほどない。

つまりただの戦闘狂なのだ。どんなに相手が強くても怯えず突っ走ってくる。

「──はぁ....はぁ......撒いたか。  ふぅ〜死ぬかと思ったぁ。」

「それはこっちのセリフよ...一昨日おとといといい今日といい本當に散々だわ。」

今俺たちは22階層まで潛ってしまっていた。ミノタウロス確定部屋も通り過ぎて逃げまくったのだ。

「それにしてもこれからどうする?正直ここ強い魔が出る雰囲気バンバン出てるんだけど。」

22階層。推奨ランクでいえば青だ。安全マージンなんてあったもんじゃない。

「もうちょっと慌てなさいよ...言っても無駄なんでしょうけど.....」

慌てる..か....  確かにこの世界に來てから前の世界よりも冷靜になってるかもしれない。人間窮地に立たされると逆に冷靜になってしまうのかもな。

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「...えーそれで、ここからどうするかだけれど。まずは遭遇したミノタウロスがどこにいるか探索してそれを討伐するわ。

次はしっかりと準備してね。」

「了解。じゃあ早速探索するか?」

「そうね。探索だけは私が前衛に出て行するわ。ユウは私から10mほど後ろからいつでもこっちに合流できる制でついてきて。」

「分かった。できるだけ足音とかはたてない方がいいのか?」

「もちろん」

「よし、だいたい理解したよ。」

「じゃあ行くわよ。」

それから俺たちは行を開始した。

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薄暗い窟の中に、1つの大きい影が蠢いていた。それは全長2.5mほどあり、そのは筋しかないのではないかと疑うほどの

そして顔は到底人とは思えない、牛の顔だった。その魔には知能はない。自分より強くても立ち向かうし、どんなに弱い相手でも油斷せずに容赦なく引き裂く。

だから強くなるスピードは異常に高いと言われている。運が良ければ自分より弱い相手とばかり當たってどんどん強くなる。

そしてそのミノタウロスの中でもこの1頭は冒険者で言えばレベルが100にたどり著いた。その數字は臨界點。そのままの通りそれ以上は上がらないという意味だ。

そしてその100という數値を超えるものを、超越者という。冒険者の中でもこれに至った者は3人しかいない。そして魔の中ではたった一人••。魔王だけだ。

そして今、そのミノタウロスは超越者になろうとしていた。條件などは誰にもわからないが、なる者はすんなりとそれに至る。

そしてそのミノタウロスは今、1匹のネズミを殺した─────

*******************

探索とは言ったものの警戒しながら行くだけだろうと思っていた俺は今現在すごく驚いていた。

なぜかと言うと、ティファはほぼ完璧に気配が消えていたからだ。

そんなのどうやってわかるかって?いや、けてるんだよ。なんかもう半明になってるし.....

聞くとこによると、気配遮斷というスキルらしい。冒険者なら誰でもいつか手にるようなだとか。

最初のうちは効果がほとんど無いがずっと使ってるうちに遮斷度合いが高まるらしい。

本當に完璧な気配遮斷をすると魔の目の前を通っても聲を出してもバレないとか。

早く手にれたいなそれ。

「止まって。」

ティファの指示により俺はその場で止まり

、周りを警戒する。

「いたわ......,あれはミノタウロス.....かしら?」

「ん?なんで疑問系?」

「いや、えっと....確かにミノタウロスなのだけど私達に襲いかかってきたのとは々と特徴が違うのよ。」

「.....見ちゃダメなのか?」

「あなた気配遮斷をまだ手にれてないんでしょ?視線送っただけでバレるわよ。」

「じゃあもう報がしい。」

「えーっとね、し黒くなっていて長は3mくらいね。そして周りには何故か大剣や長剣が10本ほど地面に刺さっているわね。」

「それなんかやばそうじゃないか?すごく強かったり?」

「うーん...そうね。レベル90番臺はいってるかもしれないわね。」

「はい?ごめん、今なんて?」

「こんな狀況で聞きらしは命取りよ?レベルが90番臺って言ったのよ。」

「ラスボス級じゃねぇか。」

「いや、そうでもないのよ。魔のレベルってのは高いと確かに危ないけどね。ミノタウロスの場合は別。あれはどんなに強くなっても行パターンが変わらないのよ。だから冷靜に戦えばレベル差はそこまで問題視することじゃないの。」

「なるほど、當たらなければ怖くない戦法か。」

「そういうこと。でもあのレベル帯を放って置くのも危険だし討伐しましょう。場所を変えて戦闘準備するわよ。」

「了解。」

そうして俺らはダンジョンの魔の湧かない場所、いわゆる安全地帯に行って作戦を練るのだった。

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