《異世界転移するような人が平凡な高校生だと思った?》35話 覚悟 II

 時刻は早朝、殆どの學生たちが、學校に著いているような時間。

 そこでは教室で友達と話し合うもの、授業の支度をする者、機に突っ伏して寢ている者と様々だ。

 そんないつもの景に、つまらなそうな風にしている男子生徒が1人、裕の親友、坂上蓮だ。

 やる気が無さそうな態度はいつもの事だが、最近は、もはや死んだ魚のようにきがない。その証拠に、先生が教室にって來て、最長でも5分は起きていたのに、今日は先生が教室にってきた瞬間に、機に突っ伏し、僅か3秒で睡しだした。

 これには先生も涙目、だが先生にも思うとこは多あるようで、言及はしない。

 それにより、他の生徒から反が湧く‥‥事はなく皆、特に何もないように 先生の朝のホームルームもとい子守唄を聞く。

というのも、裕と蓮は學校では割と有名だった事が一つの原因だった。

 噂では2人は學當初、最初の授業をすっぽかして、學外で喧嘩したというのだ。ただ、それだけなら、不良と見られるだけで終わっていた。

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そして後日、教室に問題児2人がってきた途端、クラスメイトは口をあんぐりと開けて驚いた。

 2人はいかにも真面目、顔はどちらも悪くないくらいのイケメン、そして何より、2人は仲良く話しながら教室にってきたのだ。クラスメイトは思った。

(((印象が違いすぎる!!)))

 きっと金髪でピアス開けてガン飛ばしてるようなのを想像していたのだろう。

 

 だがそれでも、普通なら避けるものだが、そのクラスはし、癖が強かった。いわく・・

(((こいつら面白そう!)))

と。

 それからは早かった。高校生にとって、學したての行が、一番印象に殘るもので、2人の問題行は、強い印象を與えるには十分のものだった。

 その噂は2年3年まで行き、刺激を求める高校生としては、中々面白そうだとじたようだ。

 だがそれも一瞬、それから2人は特に問題も起こさず、ただの高校生にしか見えない生活を送っていた。その期間に分かった事と言えば、2人の仲の良さだけ。

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 時期にブームも終わりを迎え、2人は有名になるだけで終わった。(一部の腐子には未だに人気が絶えないらしいが)

 そして裕が拐された。その事実は靜まったブームにまた火がつかせた。そこには、様々な噂が回った。蓮が聞けばブチギレそうなものまで、

 幸い、裕と蓮は自分たちが學校中に、その名前が知れ渡っているほど、有名になっているとは気づいていなかったので、蓮の耳には噂はっていかなかったが、そのまま続いていれば、いずれは蓮の耳に屆き大慘事になっていただろう。

その噂を止めたのは先生だ。たまたま噂を聞いた先生がその生徒に説教をしたのだ。先生が怒るところなんて、初めて見た周りの生徒たちは、驚き、恐怖した。先生にではない、きっとこれを引き金に、き出すであろう親衛隊にだ。

 その後、噂は驚くほどピタッと止まり、再びついた火は強制的に鎮火した。

 先生はこれを見て、「私もやればできる子だったんです!」とし自信がつくのだった。

 こうして、先生TUEEE事件 は幕を閉じた。

 これにより蓮は、學校中から気づかれない程度に気を使われるという、あったか空間が出來上がったのである。

 睡眠から覚めた蓮は、ここ一週間、ずっとつまそうにして気にしていなかったが、ようやく違和に気づき始める。

(あれ?そいや俺、どの授業も寢てるのに全く注意されなくね?)

 普通1日もあれば気づくはずのものだが、裕がいない事で相當頭が回っていなかったらしい。

(それに、移教室の時、周りの奴が妙に大きな聲で、移場所、殘り時間を言ってるんだよな。ここ一週間ずっと。まあ、そのおかけで遅刻はしてなかったから助かってたんだが‥‥)

 違和に気づき始めた蓮だったが、まだ鈍モードは消えていないらしく、授業のチャイムの音とともに「まぁどうでもいいか」と流し、また寢始める。

 微睡みの中で先生の聲とともに、何かが振している覚を覚える。定期的に。

(なんだ‥‥‥人が気持ちよく寢ている時に‥‥‥)

 気怠げな気分の中、蓮はポケットの攜帯を先生にバレないように確認する。

件名 : 裕に會えます。

件名だけしか書いていない、雑すぎる文だったが、その言葉はここ一週間で、ずっと蓮が求めていたもの、くには十分すぎる出來事だった。

ガタッ!

そんな音が、靜かな教室に響いた。

「え‥と? 坂上くん?どうしました‥?」

どうやらメールの容を見て、蓮が勢いよく立ち上がり、椅子が倒れた音のようだった。

「‥‥先生、今日ちょっと早退します」

「え? 調が悪いんですか? なら親さんに迎えに───」

先生が最後まで話す前に、蓮は走って教室を出て行ってしまった。

 これに呆然とするクラスメイトや先生。その妙な沈黙を破ったのは、先生だった。

「私の授業‥‥寢ることさえ退屈‥ということなんですね!?‥そうなんですね!?うわぁぁぁん!!」

 多マシになったきた先生の自信は、一瞬で消え失せるのであった。

 クラスメイトも、いつもの先生め擔當がいない事に気づき、クラスの子たちが必死でめる。

 子たちは先生をめてみて悟った。

(((佐野くん戻ってきて!!この先生あんたじゃないと無理だ!)))

 その事件は親衛隊にれえなくバレ、蓮の処刑が決定された。そして何故か裕も。

***

 時刻は晝時、結は部屋で異世界に行く準備をしていた。

「........う〜ん」

 だが、その手は一向にかないまま、結は悩むような顔をして、部屋中を見回していた。

「....異世界って何持ってけばいいんだろう..」

 結が悩んでいた事、それは持っていくべきものが分からないことにあった。

 ただの遠出ならば、どういう事があるかがある程度は想定できるため、準備もしやすい、だか今回行くのは異世界だ。何があるかなんてわかるはずもない。

「....まぁ、取り敢えず便利そうなのいっぱい持ってこ」

 結は面倒になって考えるのをやめたようだ。大きめのボストンバッグにポンポンれていく。

ピーンポーン

 すると家のチャイムの音が鳴った。

「....んーと、あとこれとこれとぉ..」

 これを結は軽くスルー。今の優先は準備に天秤が偏っているらしい。

ピーンポーン

 ちなみに家には結以外誰もいない。

ピーンポーン...

「あ、異世界に著いた時、武があった方がいいかな? 包丁持ってこーっと」

 未だにチャイムに気づかない結は、部屋から出て、階段を降りてキッチンに向かう。

ピーンポーン ピーンポーン ピーンポーン ピーンポーン ピーンポーン。

「あれ? チャイムの音だ。郵便かな。」

 結は、やっとチャイムの音に気づくと、そのまま玄関の方へ向かう。包丁を持って。

「誰ですかー? 」

ガチャ  と結は玄関のドアを開けるとそこには、祐の親友、坂上 蓮がいた。

「坂上れ──」

バタン

 自分の名前さえ最後まで言わせてもらえずに、結は無言でドアを閉めた。

........ガチャ

 流石に自分から呼んでおいて、この仕打ちは酷いかもと思い、再びドアを開ける結。

「それで? 誰ですか?」

「いや、今の反応絶対分かってたろ!」

 「はあ、早くって」

 蓮は々言いたいことはあったのだが、結が自分に向ける思いは知っていたので、大人しくする事にした。

(..なんで包丁持ってるんだ?....あれ? 俺もしかして今、命の危機だったりする?)

 聞きたくとも、言い出せないことで勘違いが加速し、今からでも逃げようかと考える蓮。

「それにしても、よくあんな適當に送ったメールで來ましたね 。」

「え?」

 てっきり俺ならこんな簡潔すぎる文でも分かるだろう。と信じて送ってきたのかと思っていた。適當なだけかよ....

「まぁいいや、お母さんとの約束なので、しっかり説明はします。取り敢えず包丁を部屋に置いてくるんで、リビングで座っててください」

「あ、あぁわかった」

 良かった、包丁は使わないらしい。だが、何故部屋に持ってくんだ..?

 謎の張は溶けたものの、疑問は殘る蓮であった。

***

 それから數分、リビングにて結の話を聞いた蓮は父母同じく、難しい顔をしていた。

「なるほどな..にわかには信じ難いけど、結ちゃんが冗談で俺を呼ぶわけないわな」

「そういう事です。あとちゃん付けとかやめてください、吐き気がしますので」

 蓮は相変わらずの対応に、はははと乾いた笑いをこぼした。

 因みにこの言い爭いは、數十年にかけて続いているなので、蓮はあまり気にせずにその呼び方で読んでいる。

 本當に嫌なら無言で毆ってくる。

「それで、優子さんとかから俺の名前を持ち出して、許可を促したと?」

「それしか無かったので」

 結は悪びれずにそう言った。まぁ間違ってはいない。俺もあまりクラスでも話せる奴が多いとは言えないが、祐は多分それ以上だからな。

「んで? 結局俺は行かなくちゃいけないってわけか?」

「それは任せます。そういう約束なんで」

 結はし不貞腐れながらも、そう言った。

....まぁはいい子なんだよな。

 「行くよ。勿論、そんな面白そうな事見過ごしてたまるか」

「そう、まぁそうだよね....」

 結からしたら、憎くとも認める祐の親友だ。多は信頼もある。

「ん? なんて?」

「何でもないです。黙ってください 」

 蓮にしては珍しく、人の言葉を聞き逃す。

「じゃあ準備してきてください。明日出発します」

「お...ぅ? いやまて、予定早すぎないか? せめて1日準備する時間がしいんだが..」

 流石にそのスケジュールは急すぎる。こっちも両親に事を話さないと、祐の二の舞だ。

「....じゃあ明後日で」

「ああ、悪いな。 あ、それと行ける人數って制限とかあるか? 」

「分かんない。けど1人や2人増えても変わらないと思う」

 蓮はそれを、連れてきてもいいがあまり大人數は無理だぞ。と捉えたようだ。

「そうか、それだけ聞ければ十分だ。じゃあ俺は早速行かなきゃ行けないところあるから、今日はこれで」

「はい、さようなら」

....なんだか家に來た時より生き生きしてる?とじたのは結の勘違いではないだろう。

その証拠に蓮の顔には「笑顔」としか表現出來ない表が張り付いていた。

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