霊使いと冠位の10人》不穏な

ここは廃墟となった中學校。

そんな人気の寄らないような場所の一教室で3人の人間がそこにはいた。

「ねえ、本當に霊を見つけたの?」

「ああ、次はちゃんと準備してから行くから俺にやらせてくれよリーダー」

昨日セントラルタワーの屋上で康太と戦っていた男、ヴォイドの前には金髪ツインテールのと白髪の30代くらい男がいる。

「ターゲットの居場所は?」

白髪の男が淡々と尋ねる。

そんな命令口調が気にらなかったのか。

ヴォイドがおふざけ口調で話し出す。

「俺に行かせてくれるんなら教えるぜ」

「ちょっと何それ。調子乗ってるんじゃないわよ」

「ヴォイド」

白髪の男が名をつぶやく。

それだけで周りの溫度が一気に下がったのがわかる。

ヴォイドに向けて、さっきが放たれた。

金髪のはその殺気にビクッとを震わせるが、ヴォイドは何事もないような顔をしている。

「俺が見つけた獲だ。俺にやらせろ」

一考するように白髪の男は目を閉じる。

「カトレア、お前が行け。それで無理ならあとはお前に一任する」

「チッ」

「わかったわ。って待ちなさいよヴォイド!」

その場を去ろうとしたヴォイドをカトレアは呼び止める。

「何だよ?」

その様子から自分に一任されなかった事でイラついているのがわかる程機嫌の悪い聲で返事をした。

「まだ霊の報聞いてないんだけど」

「俺が見つけたのは炎の霊だ。あとよく分からないが人間に憑いているじだった」

「憑いている?人間にって珍しいわね。名前とか分からないの?」

「おっと、こっから先は有料だ。俺が仕事の合間に調べた報なんでな」

「…どうせそんなことだろうと思ったわ。コレでいいでしょ」

ほいっと鼠の袋をヴォイドに投げつける。

ヴォイドは中を確認して話を続けた。

「それじゃあ名前だけ教えてやるよ」

「なっ、結構ってたでしょそれ!」

「俺の報はそこまで安くねえよ」

「くっ足元見てからに!で名前は!?」

江康太だ」

「ふーん、なんか普通の名前ね」

「あとは勝手にやれ」

手を振りながらヴォイドはその場を去ろうとする。

しかし、何かを思い出したかのようにピタッときを止め、呟いた。

「甘く見て死なないといいなカトレアよ」

「あん?」

ヴォイドがなんと呟いたかは分からないが何か悪口を言われたかのようにじたカトレアは喧嘩腰に返事をする。

「なんでもねえよ、じゃあな」

そう言い殘しヴォイドはその場を去った。

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