《霊使いと冠位の10人》
「さて、大人しく投降してくれるなら、痛い目に遭わずに済むけどどうするー?」
奏はにこやかに告げた。
しかし、この場にいたカトレアにはそれが死の宣告に聞こえた。
康太でさえも、一瞬を震わす。
「黒雷桜!」
名の如く「雷桜」の黒魔版だろうか。
「雷桜」より雷の範囲が拡大されており、見るからに威力も「雷桜」を上回っているだろう。
だが、それでも奏の氷壁を砕くには至らない。
その様子を奏は見て、大きなため息をつく。
「終わりだよ」
パチン。
指を鳴らすと氷壁から無數の氷のつぶてがカトレアに向かい発される。
カトレアはそれに迫る來る氷に黒雷で阻止しようとするが、氷たちは気にも留めないと言わんばかりに、その勢いを止めない。
「やばっ!?」
氷のつぶてがカトレアを襲う。
カトレアは顔の前に手をやり、諦め掛けていたそのときだ。
突如として発が起きた。
「む?」
「なんスか!?」
煙で視界がゼロになるが次第に晴れていく。
氷壁を通し、目を凝らして見る康太。
そこには二つの人影が見えた。
1人はもちろんカトレアだろう。
ではもう一つは?
その影は手に両手の各々に槍を持っている。
一本はカトレアが使っていたトライデント。
もう一本は奏には分からなかったが、康太にはそのシルエットに見覚えがあった。
「あれは確かあいつの!?」
霧が完全に晴れ、その姿がわになる。
金髪で黒いパーカーを著たそいつはトライデントを床に突き刺し、こちらをにらみつける。
「よお、また會ったな年」
見間違いのないその姿を確信して康太は立ち上がる。
奏に次いで、ヴォイドの。
場は荒れに荒れている。
貓《キャット》と呼ばれた男 【書籍化】
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