《貴族に転生したけど追放されたのでスローライフを目指して自前のチートで無雙します》期⑪
あれから俺は街に戻りギルドに行った。
「あれ? 湊さん、もうお戻りですか? それとも無茶とわかって取り消しに來ましたか?」
「いや、終わったから報酬をけ取りに來た」
「もう終わったのですか! で、ではギルドカードをお見せください。」
俺はポケットに手をれ、アイテムボックスに繋ぎカードを取り出す。
本來直接アイムボックスを使うだけでいいのだが、アイテムボックスは貴重なスキルだ。持ってるだけでパーティにわれる事がある。
それは面倒だ。だからポケットから出したかのように偽裝している。
「では、確認いたします。」
付嬢はそう言うと専用のにカードを乗せる
「ほ、本當に終わっていますね……。あ、いや、疑っていたわけでは」
俺は特に何も言ってないのに一人で自して一人で弁明している。
その姿が面白くてマスクの下でし笑みがこぼれた。
「早くしてくれ」
「あ、はい。ではこちらが報酬の大銅貨41枚です。因みに言っときますけど、この功績はCランク冒険者の上位に匹敵しますからね。」
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「そうか、これで終わりか? ならもう行く」
「あ、ちょっと待ってください! ギルドカード、忘れていますよ。」
「ありがとう」
俺はカードをけ取りギルドを出るのであった。
「ミナトねぇ、あの格好といい依頼達の速さといい……々ありそうね」
付嬢は出て行く彼を見ながら呟いた。
俺は初めて自分で稼いだお金を持って雑貨屋に來ていた。
カランカラン
「いらっしゃいませ!」
小さなの店員が元気よくお辭儀をしている。
その聲を聞いたのか奧からは恐らくのお母さんと思われるが出て來た。
勿論だが、俺はギルドを出てすぐに服を著替えている。
あんな格好で店にれば100パーセント注目を浴びるだろう。
「あら、いらっしゃいませ。ごゆっくり見てってくださいね」
「うん、そうさせて貰うよ」
俺は辺りを見渡す。
り口付近にはネックレスや指、その奧には萬年筆などのペンやインク、紙の類い、壁側には、ネクタイピンやブローチ、髪飾りなどが置いてある。
今の俺の資産はさっきの大銅貨41枚、つまり41000ルンになる。
高級なものは買えないけど、ペンや、ネクタイピンくらいなら買える。
俺はそれらをじっくりとみる。
30分くらいだっただろう。
俺が手に取ったのは真っ白で橫に黒でラインのった萬年筆、ピンクと黒で統一され、繊細なバラの細工が施されている髪飾り、金を基調とした、それであって気品のあるトラの模様が彫られたネクタイピン、紫と白で貓の細工が施されているブローチだ、
萬年筆は父様に、髪飾りは母様に、ネクタイピンは兄様に、ブローチはミルにプレゼントだ。
俺はそれらを手にレジへ行く
「いらっしゃいませ、こちら全て含め40100ルンです」
日本でいう40100円だ。高いけど、今の俺の覚ではそう高値では無い。
なんせあの程度の狩で稼げる金額だからな。
アルトからすればあの程度だろうが、本來はCランク冒険者が、ポーションなどの裝備を整えて、5人のパーティーで挑むのが一般とされている依頼だ。
出費と人數を考えれば、そんなに利益は出ない筈だが……彼は全て一人で、それも無傷でやっているため、全てが利益になる。
「お客様、こちらラッピング致しますか?」
「出來るの? お願い、それぞれ分けてラッピングして」
「かしこまりました。」
アルトはふと思う、中級以上の商會や、貴族などの教養があるならばこの対応は出來るのだが、一般の雑貨屋がここまで丁寧な接客ができるのか?
「あの……」
「何でしょう?」
ラッピングをしている手を止め、返事をする。
やはりおかしい、一般の店ならこの時手を止める事はない。
基本的にスピードと店の回転率を上げているからだ。
「貴方は、貴族か、商會と何らかの繋がりがありますか?」
「何故そう思ったのですか?」
今彼の眉がし上がって目がさっきより開いている。
これは驚いている、揺している証拠だと本で読んだことがある。
これは間違いなく何かと繋がりがあるな。
「貴方の接客態度やラッピングを用意してある事、そして質問をした時に作業を止める行為、これらは商會か貴族の教養でしか習う事がない筈ですよ。」
「あら、そうだったんですか……、はい、私は以前ナール商會で接客をしていました。」
ナール商會、この世界では知らないものないない大きな商會だ。
この世界には商會は腐る程あるが、所謂大手と言われる商會は3つある。それも、それぞれ違う分野でだ。
フリック商會、これは服やアクセサリーなどの大手商會
デメント商會、ポーションや武、防の生産、建築関係などを扱う大手商會
そして最後がナール商會
ここは食品や木などの材料を卸す大手商會で、その中には金屬や寶石などもある。
「る程、それならば納得です」
「いえいえ、気づかれたのは初めてですよ」
そう言って作業を続けた。
「お待たせいたしました。またのご來店心よりお待ちしております。」
「うん、ありがとう」
俺はいい買いをしたという事といい店を見つけたという事で機嫌よく家に帰った。
いつものように門に著くと門番が挨拶をし、家にると、使用人が挨拶をし、すぐにミルがやってくる。
「アルト様、お帰りなさいませ。町はどうでしたか?」
「とても楽しかったよ。そうだ、ミルにプレゼントがあるんだ。」
俺はアイテムボックスからブローチを取り出す
「これ、いつもお世話になってるから」
「わぁ! いいんですかアルト様! ありがとうございます。一生大事にしますね! 開けてもいいですか?」
「うん」
ミルが紐をほどき、フタを開けると、先ほど買ったブローチがわになった
「凄い、綺麗ですねぇ! 嬉しいです」
「喜んでくれて何よりだよ」
「ところでアルト様、これを買ったお金はどうしたのですか?」
うっ、痛いところをついてきた。何せ街を出たなんて言ってないし……まぁ、この際言っといたほうが楽だし言うか
「あ〜、それね、今日依頼をけて稼いできた! 確か、ゴブリンとウルフの討伐依頼だったっけ?」
みるみる、ミルの表は青くなっていく
「アルトさまぁ! 何で黙って言ってるんですか! 私、街に行くしか聞いてませんよ! それを、行くどころか出てるじゃないですか!」
「ごめんごめん、でもほら、怪我もないし無事だから」
「まぁ、それは良かったですけど! これは奧様と旦那様にも言いますからね!」
それは、マズイ
「それだけは、ね、ブローチもあげたし」
「ブローチはとても嬉しいですが、それよりもアルト様のの方が大切です!」
真剣な表で言われたのですし申し訳なくなった。
「ごめん、これからは聲かける。」
「はい、そうしてください」
そのあと、部屋に戻るまでミルからブローチの謝と綺麗さの熱弁が続いたのであった。
 
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