《貴族に転生したけど追放されたのでスローライフを目指して自前のチートで無雙します》大進行⑨

翌朝、俺はスーリヤによって起こされる。既に食事は用意されていたが、まただったので食事を斷ってコーヒーをいっぱい貰った。

元に日本人としては朝からが何日か続くと流石に我慢が出來なくなる。それに今食べなくとも王都に著けば飯があるだろう。

スーリヤ達はご飯を食べろと言ってきたが、著いたら食べるの一言で靜かになった。

ーーピューーー

焚き火を消し、王都へ向かおうと用意をしていると足に紙を持った火の鳥がアルトの上をクルクルと回っていた。

「來たか」

俺が右手を出すと、回っていた火鳥が人差し指の上に止まる。

俺は足から手紙を外すと、火の鳥は風に流れるように消えた。

「ネメス、し出発を待ってくれ。陛下から返事が來た」

「左様でございますか。分かりました」

ネメスに一言伝えると、俺は手紙をまいてある紐を解き、中を見る。

ーーーー

ウィル魔王國の件、功した様であるな。

反魔王派には我々も手を焼いていたところだ。

その組織の壊滅、大儀であった。

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我の判斷でまだこの事は他のものには言っていない。直ぐに王城へ來るが良い。

その時に全て決めようではないか。

お主への褒や、今後の事など。

門番に全て話してある。この手紙に王家の紋章を付けておくから、それを見せれば良い。

ではアルト、道中気をつけてな。

                        バーズ・メン・トールス

ーーーー

俺は読んだ後書狀を丸めると、先程解いた意図で結び直しアイテムボックスに仕舞う。

「おい、直ぐに王都へ向かう。転移魔法も1階程度なら使える力は回復したからそれで行く」

「もう大丈夫なのですか?」

1度目と言い、2度目と言い、何度も心配をかけてしまったらしく、直ぐに確認を取ってくる。

有難いことなのだが、しくらい信用してしいものだ。

などと言ったが、普通に考えて短期間での前科がありすぎるため、それは無理だろう。

「大丈夫だ」

「そうですか、まぁ今回は我々がおそばに居るので安心ではありますが……」

ネメスはし複雑そうな表をしたが、俺は見て見ぬふりをして3人の元へいき、転移を発する。

が浮く覚を覚えた。

剎那、草木が生い茂っていた''森''の景から、細い道に、樽屋木箱が置いてある裏道の景へと変わった。

「ご主人様? 直接中に転移して良かったのですか?」

「問題ないだろう。王城で書狀を見せればいいだけだ」

スーリヤの問いに答えたがアルトは自分で言ったにも関わらず何とも適當なだろうと思ったが、急いでいるので自分の中で良しとした。

「取り敢えず街中で不用意に目立つのは避けておきたい。悪いがネメス以外は異空間にて待機していてくれ」

「分かりました」

「了解した」

そう言って2人は異空間にる。

と言っても、扉かなにかがある訳ではなく、その異空間にスーリヤとキウンが転移出來るように魔法陣を書き、そのツイとなるものを3人に持たせているだけだ。

「じゃあネメス、行くぞ」

「はい」

王都の裏路地から出て、人通りの多い市場を抜け、王城へと向かって行く。

道中、取っていない朝食を食べる為に出店で小麥を薄くばし焼いた生地に、フルーツやクリームを乗せた、日本で言うクレープに近いものを買い、食べながら向かう。

出店で買ったものを食べながら歩く。

その祭りのような覚は、し楽しく、久しぶりに食べたクレープに近いものはとても味しかった。

そんなこんなで王城に著いた俺は、アイテムボックスから書狀を取り出し、門に近づく。

「おい! そこの子供、止まりたまえ」

長槍を持った兵士が1人、こちらに走ってくる。

「ここは王城だ! 子供の來る場所ではないぞ」

「いえ、私はアルトと申します。陛下よりこちらを授かったので參った次第です」

俺が丸められた書狀を出すと、それを手に取り魔力を流した。

王家が使う紋印には、魔力を流すと僅かにるという仕掛けがある。これは王家にしか使えない為、偽造はできない。

「確認致しました。アルト様、陛下よりお伺いしております。こちらへどうぞ」

大きな門が開き、奧から出てきた執事に案される。

どうやら陛下は俺や、ネメスが來ることを伝えていたらしく、書狀を持ってきたら中の確認をせずに通せと命じられていたらしい。

出なければ、中を確認しない訳が無いと、案役の執事が言っていた。

ーーコンコンーー

「陛下、アルト様をお連れ致しました」

れ」

執事がドアを開けると、中から焼き菓子と紅茶のいい匂いが鼻につく。

俺は、部屋にり一禮して言う。

「陛下、失禮致します」

ネメスは何も言うこと無く、俺と同時に頭を下げる

「アルトよ、ここは私室だ。そんなに畏まらなくて良い」

「いえ、そういう訳には」

頑なに態度を変えないアルトに、陛下はやれやれと溜息をつき、ソファに腰掛ける。

「座れ」

「失禮します」

俺は陛下の対面に座り、ネメスは後ろで立っている。

「では早速だが、々聞かせてくれぬか?」

焼き菓子を口にした陛下は早速本題に

「その前に一つ、良いですか? 」

謁見であれば陛下から直答を許されない限り何も言えないが、今回は「私室だ、畏まるな」と予め言われていため、アルトは本題にるのを止めた。

陛下が畏まるなと言った意味には、これも含まれているのだろう。

「なんだ? 」

「私は出來れば陛下とお二人でお話したいのですが」

「見れば分かるとおり、部屋には私しか居らぬ」

「見ても分からぬこともあるようですが? 」

「申してみろ」

「ここと、あそこと、そこと、そこ」

俺は陛下の後ろの部屋の壁の右上、右下、左上、左下を指さした。

「何人か人が居ますよ」

「クククッ、フハハ、アハハ! やはり分かっておったか。もう良いぞ、出てこい」

陛下がそう言うと、何も無かったその場所に、トールス王國の紋章のった白い鎧を纏った男4人が現れた。

もっと厳に言えば、何も無かったのでは無く、認識を阻害していた。認識が出來ないくらいまで気配を薄め、人の目がこの部屋の別の部分に行くようにを置いてあった。

その為、常人ならば何も無いように見えたという事だろう。

その証拠に、先程隠れていた壁の中央には大きな絵が、その他にも、シャンデリアや、ツボ、肖像畫など目を引くものが沢山置いてある。

「おい、我はアルトと二人で話す。し席を外せ」

「「「「はっ!」」」」

そう言って部屋から立ち去る。

そして、陛下はこちらに向き直して、話を始める。

「さて、今度こそ本題へろうか」

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