「まさか、俺達が手を組む日がやってくるなんてな」

薄暗い窟の奧、発石がチラホラと出しており、そのが窟を薄暗く照らす。

そこに、真っ黒のローブを見に纏いを隠した男が言わに腰掛けている。

「そうですね、貴方などと手を組むことなど、萬一にもないと思ってましたが」

「はっ、いちいちムカつくやつだ」

「それほどでもありません」

そう返すのはし濁った白のローブを纏った男。だが、そのローブは所々破けており、年季がっている。

「で、大丈夫なんだろうな？ 」

「もちろん、追放されたと言えど元は同士。 それくらいは容易いですよ」

「そうか、ではこれを渡す。しっかりとやってくれよ」

そう言って、黒ローブの男はバスケットボール程の大きさはあるだろうその石を手渡す。

「手にれるのに苦労したんだ。丁重に扱え」

「はぁ！ 凄いですね……これ程のものは初めて見ました！ 」

その薄紫に輝く石を眺める白ローブの男。

その石からは、目指できるほど濃な黒い魔力が漂っている。

「それ、れられるんだな」

「えぇ、私は追放のなので。その縛りはとうの昔に消えました」

「俺もお前も追われのみか……」

「えぇ、ですから心配しないでください。しっかりとやり遂げますよ」

そう言って、白ローブの男は分厚い布で出來た袋に石をれると、それをアイテムボックスにしまい窟から瞬きをする間に消え去った。

「さて、そろそろ始まった頃かな」

男はそう呟くと、コトコトと足音を鳴らしながら、窟のさらに奧へ深く進んでいくのであった。